WTAPSの名作BUDSとは?一度は着たいミリタリー好きの定番
Aventure編集部
ストリートファッションの黄金時代に前線を歩んできたWtaps(ダブルタップス)。ストリート好きのなかでは、知らない人はいないほどの名ブランドです。なかでもアメリカの軍服からインスパイアされたBuds(バッズ)はブランドの伝統的なシリーズ。本記事では、Wtaps(ダブルタップス)の名作Buds(バッズ)の魅力に迫っていきます。
Wtapsとは
裏原系ファッションブランド「Wtaps(ダブルタップス)」。1990年に日本に上陸したストリートブーム時代に創業したファッションブランドです。ヴィンテージ感もありつつも現代人が着こなしやすいディテールで、本格的なミリタリーアイテムを次々に生み出しています。雑誌に掲載されれば、即完売。創業とともに瞬く間にストリート界に広まりました。多くのストリートファンを魅了する秘密は「Wtaps(ダブルタップス)」の生みの親、西山徹氏の持つスケートカルチャーへの想いにあるといってもいいのかもしれません。
語り継がれる裏原系ストリートブランド
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「Placing things where they should be(あるべきものをあるべき場所へ)」というブランドコンセプトを掲げ、1996年に創業した「Wtaps(ダブルタップス)」。ミリタリーアイテムを中心にてがけるなか、グラフィックやスケートなどの多様なカルチャーにも精通し 「VANS(バンズ)」、「Supreme(シュプリーム)」、「STUSSY(シュテューシー)」など、多くのストリートブランドとコラボレーションをしてきました。
特徴的なミリタリーテイスト
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「Wtaps(ダブルタップス)」の最大の特徴は、本物志向のミリタリーアイテムです。創業から約20年、長きにわたって愛されてきたデザインを基盤とし、1965年から2008年までアメリカ軍の戦闘服として起用されていたM-65をモチーフにするなど、代表的なアイテムを制作しています。シンプルな構成でファッションのベーシックさを持たせながらも、高い機能性を持ち、なおかつ日本人の繊細さが表れているのも、多くの人に愛される秘密かもしれません。
計算高いシルエット
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Wtaps(ダブルタップス)のアイテムは、ミリタリーカルチャーを取り入れただけではなく、計算し尽くされたデザインの高さも注目したいポイントです。時代のニーズやトレンドを抑えつつ、オーセンティックな仕上がり。さらに時代を再現する空気感を纏いつつも、どんなアイテムとあわせても存在感を程よく放つ、独特の重厚感が特徴的です。細部へのこだわりにたディテールは、緻密に計算し尽くされているため、足し引きをしなくても1枚でコーディネートが完成します。
多彩な才能を持つデザイナー・西山氏
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日本のストリートブームを作り上げてきた一人でもあるWtaps(ダブルタップス)の創業者・西山徹氏は、東京で生まれ育ちました。幼少期から西山氏自身が、ストリートカルチャーとふれあい、12歳の頃には、スケートボーディングを始めます。西山氏の人生の転機ともいえるのは、彼がStüssy(ステューシー)でアルバイトをしていたときでした。のちにNEIGHBORHOOD(ネイバーフッド)のデザイナーとなる滝沢伸介氏と出会います。そこで立ち上げたのが、裏原系ブランドNEIGHBORHOOD(ネイバーフッド)だったのです。さらに日本のロックミュージシャンとアーティスト集団「WELD(ウェルド)」を共同設立。西山氏も籍をおき、多彩な才能を魅せます。2015年には妻の西山美希子氏とともに、新ブランド「DESCENDANT(ディセンダント)」し、夫婦でファッション業界を駆け抜けているのです。
ロゴTシャツの先駆け「FPAR」を展開
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Wtaps(ダブルタップス)の創業前、1993年には「FORTY PERCENTS AGAINST RIGHTS®(フォーティーパーセント アゲインストライツ)」通称「FPAR」を展開していました。当時、シンプルなロゴが印象的なTシャツは、スローガンやメッセージが印字され、目を惹くデザインから「FPAR」は、爆発的な人気を誇ったのです。若者の心に秘めたメッセージをTシャツに再現することで、多くの人のハートを射止めました。「FPAR」で使われていたのはTシャツにロゴやイラストを印刷する手法「シルクスクリーン」です。「シルクスクリーン」という名前が広まったのも「FPAR」の人気がきっかけといってもいいかもしれません。ブランド辞退は、一時活動を休止したものの2009年には再スタート。現在もストリート向けのファッションアイテムを展開しています。
Wtaps Budsの魅力
M-65などをはじめ、ミリタリーウェアを中心に手掛けているWtaps(ダブルタップス)。なかでも人気の定番ともいわれるアイテムはBuds(バッズ)です。アメリカ軍服をベースに西山氏ならではのデティールを落とし込みアップデートさせました。1990年代、ストリートカルチャーが浸透していたものの、日本では「ミリタリー」という分野では異端児的な存在だったのです。そんななかでもWtaps(ダブルタップス)は、Buds(バッズ)を作り続けていました。やがてBuds(バッズ)は、毎シーズン売り切れるほどの人気のアイテムにまで昇りつめたのです。
アメリカ兵士が着用
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そもそも、Buds(バッズ)とは、「Battle Dress Uniform(バトル・ドレス・ユニフォーム)=戦闘服」の略語として名付けられました。陸軍・海軍・空軍の戦闘服を統一するために、1981年にアメリカ軍が開発したのがきっかけといわれています。Buds(バッズ)ジャケットは陸地用のジャケットとして製造されたため、中綿が入っていないのが特徴です。
目を惹くフラップポケット
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Buds(バッズ)は、フィールドジャケットらしくフロント部に4つのフラップポケットを装備しています。手榴弾等の装備を雨や埃から守るために、フラップがつけられていると言われているのです。さらに、戦闘中も出し入れをスムーズに行うために、ポケットのサイズを大きめに設置。アメリカ軍服からインスパイアされたとはいえ、大きなフラップボケットは、日常生活でも使いやすいデティールといえるでしょう。
オールシーズン着用しやすい素材感
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中綿を使わない仕様のジャケットだからこそ、手軽に着用できるのもBuds(バッズ)ジャケットの魅力の一つ。さらっとした素材だからこそ、春秋はアウターとして、夏は1枚でおしゃれに着用し、冬はレイヤードスタイルといったオールシーズン楽しめます。この着心地を生み出しているのはコットンやナイロン、ポリエステルなどの生地に太い繊維を格子状に折り込んだリップストップ素材を採用している点にあります。軽快な着心地はもちろん、大幅に強度を高めるため、スポーツやアウトドアシーンでも着用ができます。
Wtaps Budsの人気モデル
ストリートファッションを牽引するWtaps(ダブルタップス)の名作ともいわれる、Buds(バッズ)。ジャケットのみならず、軽快な穿き心地を体感できるということからパンツも人気です。
20AW BUDS/LS/COTTON. SATIN 202BRDT-SHM01
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Wtaps(ダブルタップス)を代表する定番中の定番。2020年にリリースされたミリタリーシャツは、コットンバックサテン生地を採用し、少し厚みを持たせつつも滑らかな肌心地を体感できます。両胸にはBuds(バッズ)シャツの象徴ともいえるフラップポケットを設置し、「WTAPS」と「URBAN TERRITORY」と書かれたミリタリーテイストのインシグニアパッチが刺繍されています。
5SS BUDS L/S 02/SHIRTS.COTTON.SATIN 151GWDT-SHM15
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ミリタリーファンにとっては外せないハイコントラストの4色(サンド、ブラウン、グリーン、ブラック)で構成された、ウッドランドカモフラージュ柄が印象的な一着。全体にウォッシュ加工を施し、ヴィンテージ感のあるシワがクラシカルな雰囲気を生み出します。両胸には定番のフラップポケットを設置し、ロゴとサイズスペックのインシグニアパッチをレイアウトしました。2015年にリリースされた人気のモデルです。
16AW BUDS 01/TROUSERS.COTTON. HELL IN BONE 162LTDT-PTM02
ミリタリーとは相反する、スタイリッシュなオフホワイトのベイカーパンツは2016年の秋冬にリリースされました。本体には、コットンヘリンボーン生地を採用することで少し厚みを持たせました。秋冬にも十分に楽しめるBuds(バッズ)パンツらしい生地感といえるでしょう。
192WVNHD-SHM02S 404M
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西山徹氏と滝沢伸介氏が手掛けるNEIGHBORHOOD(ネイバーフッド)とWtaps(ダブルタップス)がコラボレーションしたBuds(バッズ)シャツは、2020年の初売りで販売されたレアな商品。Wtaps(ダブルタップス)の定番でもあるコットンリップストップをベースに採用。4つのフラップポケットの上部にはコラボレーションらしく「NBHD」「WTVUA」とインシグニアパッチを装備しています。背面には大きなクロスボーンがプリントされており、左肩には双方のレーベルを半々で繋ぎ合わせた織りネームが付くといった、スペシャルなディテールが落とし込まれています。
WMILL-TROUSER 01 21AW
Wtaps(ダブルタップス)の定番Buds(バッズ)シリーズからインスピレーションを受けたMILL(ミル)ラインのパンツ。2021年の秋冬モデルとして発売されたボタンフライカーカーゴパンツです。Buds(バッズ)シリーズと同様に、リップストップ素材を採用し、軽い穿き心地を実現。ワイドシルエットでありつつも裾にテーパードをかけることで、まとまったコーディネートになる一着といえるでしょう。
20AW MODULAR/JACKET/NYCO.TUSSAH 202BRDT-JKM01
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2020年秋冬にリリースされたWtaps(ダブルタップス)のモジュラージャケット。コットンとナイロン素材を使ったリップストップ素材を起用し、撥水性がある一枚です。なんといってもフロント部に合計10個のフラップポケットを設置し、独創的なWtaps(ダブルタップス)ならではの仕上がりに。フロントは比翼ボタンとジップの二重開閉で、裏地にはポリエステルとコットンを使った生地を使っているため、丁度良い肌心地を体感できます。