メンズ定番アウターMA-1おすすめ5選。歴史をたどれば欲しくなる!
Aventure編集部
MA-1というとメンズ・レディースを問わずに定番のアウターとして人気があるアイテム。定番が故に気になっている方も多いかと思いますが、「MA-1って野暮ったいイメージもあるし、自分に似合うのかわからない……」と購入を迷っている方もいるでしょう。
そこでこの記事では、まずMA-1の成り立ちから各部のディティールを紹介し、さらにはMA-1が意外にも幅広いスタイルで活躍することを紹介していきます。記事の後半ではオススメのMA-1を5つピックアップして紹介しますので、ぜひご自身に似合うMA-1選びの参考にしてください。
MA-1ってどんなジャケット?
それではさっそくMA-1について紹介していこうと思いますが、そもそも、MA-1がどのようなジャケットなのかをご存知でしょうか?
MA-1はもともとアメリカ空軍のパイロットのために作られた飛行服。その起源は1940年代半ばに登場したB-15フライトジャケットで、それを改良することで1950年代にMA-1が誕生しました。もともとは-10℃までの寒い地域での着用を想定して作られており、防寒性を高めるために風を通さないナイロン製で中綿も入っているのが特徴です。
現在ではM-51やN-3B、N-1など、数あるミリタリージャケットの中でも最もポピュラーな1着。ファッションに取り入れられることが多いジャケットの一つですが、その理由はやはりそのシンプルなデザイン。狭いコックピット内でも操縦の邪魔にならないことや、防寒性と快適性を追求した結果、無駄のないデザインに行き着きました。
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また、現在では1950年代当時のオリジナルのMA-1のデザインを元に、様々なアレンジがなされたレプリカのMA-1が各ブランドから発売されています。例えば、シルエットをスリムにモディファイしたりワッペンで装飾性をプラスしたりと、ブランドによってその味付けは様々。
こうしたレプリカのMA-1の中から、オリジナルに忠実な1着を選ぶもよし、ご自身のお気に入りのブランドの1着を選ぶもよし。一口にMA-1と言っても選ぶ楽しさがあるのも特徴の一つと言えるでしょう。
各部のディティール
それでは、先述したMA-1の最大の魅力である、実用性から生まれた各部のディティールを紹介していきます。すべてのディティールに意味があるMA-1ですが、こうした機能美に惹かれる男性は少なくないでしょう。
袖・襟・裾に施されたニットリブ
まず紹介したいのが袖と襟周り、そして裾部分に施されたリブ。防寒性を保つことはもちろん、しっかりと体にフィットすることで動きやすさを実現しています。
MA-1の前身となったB-15にも各部のリブが同じように設けられていましたが、B-15は襟のリブがファー素材になっていました。これは防寒性を高めるためだと考えられますが、一方でヘルメットやパラシュート装備などの妨げになるという理由で、MA-1では袖や襟と同じニット素材に変更されました。実用着として生まれたMA-1ですから、細かい部分にも常に改良が加えられているんですよね。
前身頃と左腕に設けられた2種類のポケット
MA-1には前身頃の下部と左腕にそれぞれポケットが設けられています。
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そのうち左腕に備えられたジッパー付きのポケットはシガレットポケットと呼ばれています。ちょうどタバコのケースくらいの大きさのポケットということでこの名前が付けられたそう。このシガレットポケット、ちょうど左手で操縦桿を握ったときに右手でアクセスしやすい位置に付けられている点でもとことん使い勝手が追求されています。
レスキューオレンジにも実用性が!?
MA-1といえばオレンジ色の裏地のイメージが強いのではないでしょうか?オリジナルのMA-1も年代によってオレンジ色の裏地を採用していますし、多くのレプリカのMA-1にもこのディティールが採用されています。
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実はこのオレンジ色の裏地はレスキューオレンジと呼ばれるもので、パイロットが緊急時に救助を待つ際、ジャケットの裏地を表にして着ることで、救助隊から見つけられやすくするためのものでした。現在ファッションアイテムとして使用されるときには差し色として活躍するレスキューオレンジですが、これも元は実用性から生まれたものでした。
MA-1はどんなスタイルで活躍する?
さて、ここまで MA-1の歴史を振り返り、実用性に満ちたディティールの紹介をしましたが、ここからはそんなMA-1が現在のファッションにおいて、どのようなスタイルで活躍するのか紹介していきます。
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ジーンズやチノパンなどのカジュアルなパンツに合わせれば、MA-1の持つ無骨さをアピールできる王道のコーディネートが完成。一方、同じジーンズでも細身のブラックデニムと黒のMA-1を合わせれば、裏地のレスキューオレンジが差し色としてコーディネートにアクセントをもたらし、トレンドライクな印象に仕上がります。
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一方、くるぶし丈のテーパードパンツやスラックスなどのきれいめのコーディネートに合わせればMA-1が外しのアイテムとして活躍、一気にこなれ感を演出できます。また、スニーカーとジョガーパンツのスタイルにMA-1を合わせることで、トレンドのスポーツスタイルにミリタリー感を足したMIXスタイルも楽しめます。
このように選ぶアイテムとカラーのほか、サイズ感などもアレンジすることでどんなスタイルでもハマるのがMA-1の魅力でしょう。
MA-1のおすすめ5選
それでは最後におすすめのMA-1を5つピックアップして紹介していきます。
MA-1の購入を考える上で絶対に押さえておきたいアイテムから、アウトドアファンにおすすめしたいアイテム、さらにはナイロン製が主流のMA-1をレザーで作り上げた少し変わり種のアイテムまで幅広く選んだので、あなたの好みに合う1着を探してみてください。
ALPHA INDUSTRIES MA-1 タイト ジャケット
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まずは数あるMA-1の中でも定番品のアルファインダストリーズのMA-1。アルファインダストリーズは、MA-1が登場した1950年代から米軍のコンストラクターとして実際に納入していたメーカーです。
そんな実績のあるメーカーから発売されたこのMA-1タイトジャケットは、オリジナルのMA-1のディティールを忠実に再現しながらも、よりスタイリッシュに着こなせるよう細身に作られているのが特徴。オリジナルのMA-1にも採用されていたセージグリーンはもちろん、落ち着いたコーディネートに欠かせないブラック、ワークスタイルを演出できるネイビーの他、多数のカラー展開があります。
BUZZ RICKSON’S TYPE MA-1 “LION UNIFORM INC.
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バズリクソンズは1993年に生まれた日本のブランドで、各種ミリタリージャケットの忠実な復刻モデルを展開、多くのミリタリーファンを魅了しています。そんな彼らが作り上げたこのMA-1はフラップ無しのスラッシュポケット、オキシジェンタブやICSコード用ループ、角張ったウィンドウフラップなど初期のMA-1のディティールを忠実に再現しています。裏地がレスキューオレンジになっていないのも初期のMA-1の特徴の一つなんです。
「圧倒的な再現力で復刻されたMA-1を着たい」という筋金入りのミリタリー好きの方にはぜひバズリクソンズの1着をおすすめします。
AVIREX MA-1 AMERICAN VOLUNTEER GROUP
アメリカで1975年に設立されたアヴィレックスは、実際にコンストラクターとしてアメリカ空軍に納品していた実績もある世界的なミリタリーブランド。そんな本格的なミリタリーブランドでありながら、ワッペンやステンシル風のプリントが施されたアイテムなど、デコラティブなMA-1の提案も豊富。
中でも日中戦争で活躍し、フライングタイガースと呼ばれたAMERICAN VOLUNTEER GROUP(アメリカ合衆国義勇軍)のデザインは、キャッチーなイラストがミリタリーファンの間でも人気のあるモチーフ。よりカジュアルに、よりストリートなスタイルを作り上げたい方にはおすすめの1着です。
NANGA MA-1 オーロラダウンジャケット
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アウトドア好きの方であれば一度は耳にしたことがあるであろうナンガ。日本生まれのブランドでキャンプには欠かせないシュラフやダウンジャケットなどの羽毛商品を扱っています。
そんなナンガから、お馴染みのオーロラテックスを使用したMA-1が出されています。オーロラテックスの特徴である防水性と蒸気透湿性を両立、さらにスマートなシルエットにもこだわって作られています。
アウトドアファンの方や高機能なMA-1を求めている方には絶対におすすめしたい1着です。
Schott LEATHER JACKET BOWERY MA-1
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最後に紹介するのは、ライダースジャケットで有名なブランド、ショットから提案されているレザーのMA-1。柔らかい羊革で作られていますが、ヘビーシープと呼ばれる厚みのある革を使うことでショットらしい重厚感のある仕上がりに。スラッシュポケットはフラップ無し、左腕のシガレットポケットは廃され、シンプルなデザインが採用されています。
より洗練された男らしさを演出して、人と被らないMA-1が欲しい方はぜひ。
まとめ
ミリタリージャケットの代名詞ともいえるMA-1の歴史からどんなファッションスタイルで活躍するのかということまで詳しく説明してきました。ミリタリージャケットというと一見野暮で男臭い印象があるかもしれませんが、サイズ感や組み合わせるアイテム次第でどんなスタイルにもハマることがわかってもらえたのではないでしょうか?
また最後には数あるMA-1の商品ラインナップのなかから、おすすめの5種類をピックアップしています。定番品から変わり種まで選びましたので、お気に入りの1着を選ぶ参考にしてください。
Aventure編集部