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デニムフリークを虜にするリーバイス501XXについて徹底解説!

Aventure編集部

リーバイス 501は1890年に発売され、多くのデニムファンを魅了してきました。100年以上の歴史を持つリーバイス501シリーズの中でもヴィンテージ・リーバイスを代表するモデルがリーバイス 501XXです。今回は501 XXの特徴と各年代のディティールの違いなどを細かく解説していきます。


リーバイス501の歴史

リーバイス501は多くのデニムフリークに愛されている一級品です。創業から170年近く経つリーバイスブランドの中でも最も歴史があり、時の流れとともに洗練されてきました。たくさんのアップデートを経て今のリーバイス501があります。

1890年には既に完成されていた

創業当時は、キャンバス生地を使った丈夫なワークパンツとして販売されていましたが、重労働の作業下ではポケット部分が破れてしまうことも多かったそうです。その結果、生地にデニムが使われ、耐久性を高めるためにリベットを使ったことで、今の形へと近づいていきます。

リベット付きデニムの特許が申請されたのは1873年5月20日です。その後商品の改良が進み、1890年に初めて501という名前が付けられました。サスペンダーボタンとシンチバックが取り付けられ、バックポケットも1つのみと、細かいディティールは違うものの、現在のリーバイス501の外見は販売当時には完成されていたのです。

リーバイス501の系譜

リーバイス501は1890年に商品名がついて以降、130年以上もの歴史を紡いでいます。簡単にリーバイス501の歴史を紹介していきます。

1880年代 『501』
4つのポケットに、シンチバックやサスペンダーボタンがついています。世界最古の501です。リベットには特許取得日のMAY20 1873の刻印がなされています。
1902年〜22年 『501XX サスペンダーボタンモデル』
バックポケットが2つになり現在と同じ5ポケットジーンズになりました。ベルトループはまだなく、サスペンダーボタンとシンチバックがついています。
1922年〜36年 『501XX ループ付きサスペンダーボタンモデル』
1920年代に入るとベルトループが取り付けられ、ベルトで絞ることができるようになりました。今のデニムのデザインとほぼ同じものになっています。
1936年〜42年 『501XX バックルバック』
1936年に初めて赤タブがつきました。むき出しの状態だったリベットから隠しリベットとなり、利便性がさらに増しています。
1942年〜47年 『S501XX 大戦モデル』
S501のSはsimpleの略です。戦争真っ只中で物資調達ができず、作りが簡素化しています。通称大戦モデルと呼ばれており、アーキュエイトステッチはペンキで塗ったものを使い、リペッドをなくすなどさまざまなものが削ぎ落とされました。
1947年〜52年 『501XX 47モデル』
戦争終結によって、物資不足から開放され多くのディティールが復活しました。この時代まで赤タブの片面のみ刺繍された形となっており、それ以降は両面タブとなっています。
1952年〜54年 『501XX 55前期モデル』
1952年から54年のわずか3年間のみ生産されたモデルです。赤タブに初めてRマークがつきました。

 


なぜリーバイス501XXに人気が集まるのか

リーバイス501XXはヴィンテージ好きやコアなリーバイスファンから特に人気を集めています。ディティールの細かな違いや501XXの持つ歴史がファンの心をくすぐっているのでしょう。501XXの人気の理由を解説していきます。

コアデニムファンの間で「501の完成系」と言われている

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501XXのロットナンバーが導入されたのは1890年からです。このロットナンバーは1966頃まで使われています。長く使われている名称ですが、ヴィンテージの古着として「XXモデル」と言われているのは1946年から1966年頃までに製造されたもののみです。

世界第二次世界大戦下で物資調達がうまくできなかった背景からさまざまなパーツが削ぎ落とされました。現在の5ポケットジーンズと変わらない姿になり、コアなファンからは「501」の完成系と言われています。

アーキュエイト中央でステッチが交差するダイヤモンドポイントや、隠しリベット、革パッチが使われていた最後期のモデルなどヴィンテージ好きが惚れ込むディティールが豊富です。

XXの意味とは?

501XXのXXは生地の特徴を指しています。1870年代当時にもっとも厚いデニム生地を用いたことから、「ダブルエクストラ ヘビー」の略語として品番に末尾に印字されました。その後、より厚い生地が出回るようになったことから、インディゴ染料だけを使った最高ランクの生地「エキストラ エクシード」の略語に意味が変わったと言われています。

当初はニューハンプシャー州のアモスケイグ社の生地を使用していましたが、1915年からはノースカロライナ州のコーンミルズ社が生産を請け負っています。それ以降はリーバイスにのみデニム生地が独占供給されたのです。


リーバイス501XXの見分け方

501XXは製造年によって特徴が異なります。ここでは復刻版とヴィンテージの見分け方から、各製造期間の特徴と見分け方について解説します。

復刻版とヴィンテージの違い

復刻版とヴィンテージで大きく異なるのは、デニムの内側についているタグです。復刻版にのみ、日本語の文字と電話番号がついています。簡単な違いですが、内側のタグは意図して切り取られているものもあるため、注意が必要です。

タグ以外には、裏側のボタンにある刻印の確認をすることで見分けられます。ヴィンテージのリーバイスのボタン裏の種類は4つです。

「アルファベット1文字」「1ケタ~3ケタの数字」「3ケタの数字にアルファベットを加えたもの」「刻印なし」となっています。 一方、復刻版は「アルファベットに数字を加えたもの」「4ケタの数字」の2種類です。日本企画のモデルには、「J」のアルファベットが先頭についています。

復刻版の中でも例外となる「バレンシア製」

復刻版の中でも1つだけ例外として扱われているのが「バレンシア製」です。アメリカのバレンシア工場の番号である「555」の数字が印字されています。

「555」は1996年から2003年の間に製造された復刻モデルの番号です。 初期の復刻モデルであり、リーバイスのアメリカにある自社工場が閉鎖される前に作られたものであることからデニムフリークの中でも人気が高くなっています。

S501XX 大戦モデル

シンチバックや股、ウォッチポケットのリベットが廃止され、リベットが鉄製の銅メッキになっています。見た目では判断が難しいこともあるたえ、磁石が付くか付かないかで判別し、磁石が付かなければ銅製です。

また、リベットの小文字が小文字の「o」から大文字の「O」へと変わっています。フロントボタンに従来の社名入りボタン以外のものが使われているのも特徴の1つです。市販の月桂樹ボタンやドーナツボタンが使われているものもあります。

アーキュエイトステッチがない

第二次世界大戦が終わり物資統制から解放されたことでさまざまなディティールが復活したのが1947年モデルです。アーキュエイトステッチが2本針になっており、中央で交差した部分がダイヤモンドステッチと呼ばれています。社名入りのフロントボタンやウォッチポケットのリベットが復活しているのも特徴の1つです。

リベットで47モデル前期型と後期型が分かれる

フロントリベットが銅製に戻ったのも1947年モデルからです。1950年から1953年はリベットの文字サイズが大きくなっており、このモデルは1947年後期型と呼ばれています。

1955年前期モデル

パッチに「Every Garment Guaranteed」の記載されるようになったことから、「ギャランティー入りモデル」と呼ばれています。デニムの後ろの真ん中のベルトループがセンターの生地が重なった厚い部分を左にスライドして縫い付けてあることが大きな特徴です。

紙パッチモデル

1955年にパッチが革製から紙に変わりました。フライボタンに「R」の左足が長いボタンが使われているのがポイントです。フロントリベットの裏が鉄製の銅メッキとなっているのはこの年代までで、それ以降はアルミ製へと変わっていきます。

紙パッチにギャラ無しのものも

1962年から65年のリーバイス501XXにはパッチに「Every Garment Guaranteed」の記載がありません。そのため、「ギャラ無し」と言われています。1962年からフロントポケットのリベットが「打ち抜きリベット」から「被せリベット」へと変化し、リベット裏の材質もアルミ製へと変わりました。

リーバイス501XXヴィンテージの沼に浸かろう

第二次世界大戦を通じてその形を変化させていったリーバイス501XXですが、年代によってディティールが細かく違っています。ヴィンテージものを古着屋で見つけ出すのは大変ですが、ぜひ他にはない時代の変化をくぐり抜けた一着を見つけてください。

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