リーバイス501の人気ヴィンテージモデル5選|選び方や特徴を紹介
Aventure編集部
リーバイス・501 ヴィンテージは、デニムを世界初で誕生させたリーバイス・ストラウス社が製作した初のロットナンバーを付与したモデルです。
501は製作から100年以上経つ今も、不動の人気を誇っています。この記事では名作リーバイス・501 ヴィンテージについて歴史や選び方、おすすめモデルについて紹介します。
リーバイス 501 ヴィンテージとは
世界初のデニムを誕生させたリーバイス・ストラウス社は1873年当時、カリフォルニアの金鉱で働く労働者に向けて、過酷な作業に耐える丈夫なデニムを製作しました。
デニム誕生後、製品管理のためにロットナンバーの付与がされるようになり、1890年に初のロットナンバー「501」を採用したリーバイス 501 ヴィンテージが誕生したのです。
501 ヴィンテージはストレートで製作されており、リーバイスのモデルで唯一のボタンフライをフロントの開閉部分に採用しています。
誕生からすでに100年以上が経過した同モデルですが、「リーバイスの原点であり頂点」と言われ、数あるヴィンテージデニムにおいて世界でもトップクラスの人気を誇っています。
ヴィンテージデニムの定義は1978年以前かどうか
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ヴィンテージデニムの定義は1978年以前かどうかで判断ができます。1978年にリーバイスの501に使われていた染料が、インディゴから硫化物へ変わったことがヴィンテージデニムとレギュラーデニムを分ける要因となったのです。
硫化物へ切り替わったことで、デニム全体の色味がのっぺりしてヴィンテージの醍醐味である縦落ちが出なくなりました。ヴィンテージデニムの定義が色落ちのよさ・生地感・希少性と言われることから、美しい色落ちが出にくくなった1978年以降のモデルをレギュラーデニムと定義しています。
リーバイス 501 ヴィンテージを選ぶポイント3選
リーバイス 501 ヴィンテージを選ぶポイントを、ここでは3つ紹介します。
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アタリ・ハチノス・ヒゲを確認する
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デニムの色落ちを示す「アタリ」、膝裏あたりに線状に出る色落ちの「ハチノス」、さらに股部分に猫のヒゲのように現れる「ヒゲ」を確認します。
これらは歴代の着用者の履き方によって風合いが大きく異なります。またデッドストック品でない限りヴィンテージデニムには前オーナーがいるので、ほとんどのモデルでアタリが確認できるでしょう。
アタリの出方は選ぶヴィンテージデニムにのみ刻まれる唯一無二の風合いです。考慮すれば501 ヴィンテージを選ぶのがより楽しくなります。
前オーナーによる丈詰めに注意
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501 ヴィンテージを選ぶ際に、前オーナーによる丈詰めに注意しましょう。前オーナーに丈詰めされたデニムは、裾部分が全体のカラーと色味が異なっていたり、裾のアタリがなく違和感が出ていたりするからです。
裾だけ色味が異なると全体のカラーに統一感がなくなり、履き回しずらいデニムになってしまいます。そのため前オーナーにより丈詰めされているデニムかどうか、しっかりと調べましょう。
傷や汚れの具合をチェックする
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501 ヴィンテージは、製造年から何年も経っているモデルがほとんどです。なかには経年劣化により傷や汚れがひどいものがあります。
購入後、後悔しないうように傷や汚れを細部までチェックするのがおすすめ。例えばレングスを確認する際は、裏返しにした後にリペア跡を見ておきましょう。
リペア跡が多いデニムは生地が痛みやすいので、購入後に再度リペアが必要になる可能性が高いです。購入予算と合わせて検討するのが良いでしょう。
ただし、リペア跡はヴィンテージデニムにしか出せない風合いです。歴史が刻まれた傷をデザインとして生かすのも、ヴィンテージデニムを選ぶ醍醐味と言えます。
腰回りのサイズ感を意識する
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501 ヴィンテージを選ぶ際に、腰回りのサイズ感を意識しましょう。ウエストのサイズが自分の腰回りにフィットして入れば、脚のフォルムをきれいに見せることができます。レングス・ウエストはもちろん、骨盤にフィットしているか確認しましょう。
ただし、サイズ感を細かく意識しすぎると欲しい1本に出会えない可能性が高まります。501 ヴィンテージは、リジットで着用されていたものが多く、前オーナーの身体に馴染んだフォルムになっている場合がほとんどだからです。
サイズを細かくチェックしても自分の身体にベストフィットしたものに出会うのは難しいです。しかし、サイズにおいても一期一会の出会いが生まれるヴィンテージデニムは、選ぶ楽しみのひとつと言えます。
リーバイス 501 ヴィンテージのおすすめ4選
ここではリーバイス 501 ヴィンテージのおすすめ4選紹介します。
リーバイス・S501XX “大戦モデル
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1942~47年に販売されていたリーバイス・S501XX “大戦モデル。戦争の真っ只中で発売された同モデルは物資が滞る中、最低限の仕様で製作されたのが特徴です。
ボタンには無地のドナーツボタンや月桂樹がデザインされた安価な既製品が利用され、フライフロントは通常よりボタン数が少なく、ポケットの裏地は軍用のシャツで代用されています。
他のモデルにはない頭文字にSimplified(簡素化された)を表すSの文字が記名されています。 また501の歴代モデル全てに共通する金属リベットで補強されたコインポケットを同モデルでは省略し、さらにリーバイスを表すアーキュエイトステッチは、ステンシルペイントでデザインされました。
ステンシルペイントは洗濯すれば落ちてしまうことから、デッドストック品を除き同モデルのアーキュエイトステッチはほとんどが現存していません。
リーバイス・501XX “XXモデル
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ヴィンテージデニムの代名詞と言われるリーバイス・501XX “XXモデル。「501の完成形」と言われる同モデルは、1946~66年の間に販売されました。現在のデニムと似た仕様になった一方で、タフな作り込みを残したモデルです。
アーキュエイトには交差するステッチの中央にダイヤモンドポイントが見られ、隠しリベットが施されるなど、細部にこだわりが見られます。
トップボタンからのぞくV字ステッチは、返し縫いができなかったロットナンバー「501XX」の全モデルに見られる特徴のひとつ。また同モデルの製造途中に、革パッチから紙パッチへとラベルが変わりました。 革パッチが使われていたのが、1886~1957年頃までとなり、57年より後は紙パッチの仕様で統一されています。
リーバイス・501“ビッグEモデル
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XXモデルの後継モデルとして誕生したビッグEモデル。1960年後半~73年にかけて販売され、アーキュエイトステッチを501XXまで続いたイエローカラーから、金茶色へと変更しました。
なおビッグEモデルの「E」とは、赤タブのブランドロゴに大文字の「E」を使う最終モデルだったことに由来します。1973年以降、赤タブのロゴは小文字の「e」へと切り替わり、後継の66モデルへとなるのです。
また赤タブのブランドロゴにある「V」においても、左右対称だったものを非対称でデザインされているのも同モデルの特徴です。 XXモデルの後半頃まで使われていた隠しリベットが、裁縫の補強であるバータックへと変更されています。
さらにXXモデルのトップボタン付近のV字ステッチは2本の平行ステッチへとアップデート。シンプルなデザインのラベルは、紙パッチが利用されています。
トップボタンの裏に生産工場による識別番号が記されており、2・4・6・8・16などの数字が確認できます。
リーバイス・501“66モデル
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1973~80年に生産されたデニムである501“66モデル。66モデルは、新品購入時に付いてくるフラッシャーに印字された「©1966」に由来しています。1966年に誕生したわけではなく、ラベルのデザインが1966年に製作されたことから「©1966」の文字がフラッシャーに印字されているのです。
66モデルは前期・後期モデルで区分されており、前期の方がタテ落ちしやすく色合いに深みがあるとされ、市場での人気・販売価格が共に高いです。
前期と後期を見分けるなら、バックポケットの入口の折り返し部分を確認しましょう。シングルステッチなのが66前期で、チェーンステッチなのが66後期なので明確に区分ができます。
ラベルは紙パッチに「CARE INSTRUCTIONS INSIDE GARMENT(衣類の内側に取り扱い表示)」とスタンプされているのが特徴で、1980年代からは印刷に変わります。
同モデルは、衣類の内側に印字された取扱い表示にある「生地の伸縮率」が8%であるのに対し、後継モデルである501e 赤ミミは伸縮率が10%です。またビッグEモデル同様にトップボタンの裏に例外はあるものの刻印が見られ、「6」の数字を記した製品がよく見られます。
不動の名作を新たな1着に
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リーバイス・501 ヴィンテージは、リーバイス初のロットナンバーを付与した人気モデルであり、誕生からアップデートを繰り返してきました。リーバイスの歴史と誇りが詰まった501をぜひあなたの1着に加えてみてください。