ジョーダンシリーズの地位を確立させたエアジョーダン 5の魅力とは
Aventure編集部
エアジョーダン5は前作のエアジョーダン4によってジョーダンシリーズへの人気は非常に高まっていた中、1990年に発売されました。多くのスニーカーフリーク、ジョーダンファンたちが注目している中、満を辞してリリースされ熱狂的な人気を誇った1足です。今回はそんなエアジョーダン5を徹底解説していきます。
エアジョーダン 5とは
エアジョーダン 5は1990年に発売されて以降、多くのスニーカーヘッズを魅了してきました。リリース当時から多くの伝説を残してきた1足のエピソードを紹介します。
1990年にリリースし、ジョーダンファンやスニーカーフリークたちを驚かせた
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エアジョーダン4が大ヒットしたことで、エアジョーダンシリーズへの注目は高まっていました。期待が高まる中でリリースされたエアジョーダン5は、斬新なデザインやビジブルエアやプラスチックパーツといった技術、刺繍と言ったディティールが施されており、ジョーダンファンやスニーカーフリークたちを驚かせたのです。
ヒールサイドに「23」のナンバリングを施されたのは、エアジョーダン5が初めてです。後にナンバリングに影が施されたもの・施されていないものがあることが発覚し、スニーカーマニアに注目されました。
マイケル・ジョーダンは、このモデルを履いた1989-90年シーズンにレギュラーシーズンで得点王とスティール王を獲得しています。プレイオフではカンファレンスファイナルでデトロイト・ピストルズに敗れてしまい、念願のファイナル進出は叶いませんでした。
インダストリアル製品からインスパイアされた最初のモデル
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デザインを担当したTinker Hatfield(ティンカー・ハットフィールド)氏は、当時のスピード感あるマイケル・ジョーダンのプレースタイルをシューズに反映させるために、第二次世界大戦で活躍した戦闘機「P-51(マスタングファイヤープレーン)」をデザインモチーフに選びました。
シューズの先端は戦闘機のノーズアート風に仕上げており、ギザギザした模様はサメの歯をイメージしています。対戦相手を畏怖させるほどのマイケル・ジョーダンのオフェンス能力の高さを表現し、このデザインとなったそうです。
マイケル・ジョーダンとスパイク・リーが共演したCMに、「IS THIS SHOES(これはシューズなのか)?」というキャッチフレーズが使われるほど斬新なデザインでした。
あまりの人気の高さから殺害事件が起きてしまう
エアジョーダン5のあまりの人気の高さから、エアジョーダン5を巡って殺害事件が起きてしまったと話題になるほどでした。実際にはこの話題元となった殺害事件が起きたのは1989年5月だったことから、犯人が奪ったのはエアジョーダン4であり犯人の動機がエアジョーダン5ほしさだったかどうかは謎にに包まれています。
ですが、この話題が大きくなり、逸話として残っていることからも当時のエアジョーダン5人気の熱狂ぶりが伺えます。
スラムダンクで流川楓が使用したバッシュとしても有名
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エアジョーダン5は有名バスケットボール漫画、「SLAM DUNK(スラムダンク」流川楓が着用していることで有名です。昨年流川楓着用モデルが再販され話題になりました。
初代エアジョーダン 5たち
エアジョーダン5は、エアジョーダン4が黒人層を中心にストリートでブレイクしたことから、ブラックカルチャーを意識したデザインとなっています。暗闇で光るリフレクター素材のシュータンはクラブに火曜黒人たちにとって一種のステータスとなっていたそうです。
ファイヤーレッド シルバータン
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アッパーをホワイトレザーで構築し、レッドをアクセントとして配色しています。マイケル・ジョーダンが1990年3月28日の試合で、クリーブランド・キャバリアーズとの試合でキャリアハイとなる69点を記録した時に履いていたのがこのシューズです。SLAM DUNK(スラムダンク)の流川楓もこのモデルを着用しています。
復刻版のリリース年は、2000年、2008年、2013年、2020年です。初代モデル、2008年モデル、2020年モデルではヒールのロゴがNIKE AIRでしたが、2013年の復刻ではジャンプマンに変わっています。
メタリック
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オリジナルカラー4つの中で、一番の人気を誇ったのがメタリックです。ブラックとシルバーで構成されており、シックで品のあるデザインとなっています。当時はデッドストックに10万円以上のプレ値がつくほど人気となりました。
そういった背景から、復刻版のリリースもメタリックカラーから始まっています。復刻版がリリースされたのは2000年、2007年、2011年、2016年です。2007年と2011年の復刻版はヒールロゴがジャンプマンとなっています。
ファイヤーレッド ブラックタン
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ホワイト、レッド、ブラックで構築しています。シルバータンとの違いはシュータンのカラーリングです。ブラックでカラーリングされており、シルバータンとは異なる雰囲気を醸し出しています。
復刻版がリリースされたのは、2006年と2013年です。どちらもヒール部分はジャンプマンロゴになっています。
グレープ
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グレープはホワイト、グレープでスカイブルーで構築されています。ホワイト、レッド、ブラックでカラーリングされた他のシューズよりも爽やかな雰囲気が特徴です。復刻版はファイヤレッド ブラックタンと同じ年の2006年、2013年にリリースされていました。
カラーリングで魅せるエアジョーダン 5
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エアジョーダン5はビビッドなカラーリングのシューズが多く展開されています。特徴的なフォルムをさらに際立たせるため、スニーカーヘッズたちの間でも話題です。では、いくつか紹介していきます。
トロブラボー
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2009年に、RAGING BULL PACK(レーシングブルパック)の一部としてTORO BRAVO(トロ ブラボー)がリリースされました。その復刻版が2021年4月10日に発売しています。
アッパー全体をマイケル・ジョーダンが所属していたシカゴ・ブルズのチームカラーで配色し、シュータンは3M素材のシルバーメタリックでデザインされた一足です。ビビッドなレッドスエードが他のシューズにはない存在感を発しています。
ブルーバード
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フォトブルー、メタリックシルバー、フットボールグレー、ホワイトで構成されています。爽快感溢れ、どんな場所でもインパクトを放つデザインです。
ソーラーオレンジ
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アッパーを鮮やかなイエロー、オレンジで配色しています。各所をアクセントとしてパープルでカラーリングしている、ビビッドカラーな一足です。
オレゴン・ダックス
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全米でも強豪と名高いオレゴン大学のフットボールチーム、OREGON DUCKS(オレゴン・ダックス)のカラー採用しています。アッパーを鮮やかなグリーンで構築し、ミッドソールにはイエローをアクセントとして配色。ヒールにはOREGON DUCKS(オレゴン・ダックス)のマスコットキャラクターを刻んだ一足です。
近年話題となったコラボ作
エアジョーダン5は、エアジョーダンシリーズの人気を確固たるものにした名作です。ここでは近年話題になったコラボ作をご紹介します。
SUPREMEコラボ
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ナイキと数々のコラボ作をリリースしているSUPREME(シュプリーム)とエアジョーダン5が2015年にコラボしました。サイドのプラスチックパーツ内側に、SUPREMEのロゴを印字し、左足のサイドにはSUPREMEが創業した1994年を示す「94」も数字が記されています。
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カラーリングはホワイト、ブラック、カモフラの3種類がリリースされており、どれも即完売・プレ値化しました。
OFF WHITEコラボ ブラック モスリンファイヤレッド
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オフホワイトとエアジョーダン5のコラボが2020年2月15日にリリースされました。初代エアジョーダン5カラーであるブラック・メタリックから着想を得たデザインとなっており、シューたんにはリフレクティブ素材を使用しています。
サイドのプラスチックパーツ内側に、オフホワイトとエアジョーダン5のコラボを示す文章が記されているオフホワイトコラボならではの仕上がりとなった一足です。キッズサイズやジュニアサイズも同時に展開され、即完売・プレ値化しました。
OFF WHITEコラボ セイル
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2020年2月のリリースに続き、同コラボのセイルカラーバージョンが2020年10月に発売されました。鮮やかなセイルカラーでアッパーを構築し、アウトソーるはファイヤーレッドのパターンを採用しています。インパクトさと上品さを兼ね揃えたビジュアルに仕上がっており、ブラック モスリンファイヤレッドと同じく即完売・プレ値化しました。
THE TROPHY ROOMコラボ
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THE TROPY ROOM(トロフィールーム)は、マイケル・ジョーダンの次男、マーカス・ジョーダンが設立したスニーカーブティックです。スニーカーのみにとどまらず、厳選したアパレルブランドやマイケル・ジョーダンの親族だけに許された限定コラボも展開しています。
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そんなTHE TROPY ROOMとエアジョーダン5がコラボしたのが本作です。アッパーをアイスブルー構築したものと、レッドで構築したものの2種類がリリースされています。左足のヒールタブにTHE TROPHY ROOMのロゴやSの文字が記された、コラボ独自のデザインが施された一足です。
エアジョーダンシリーズの今の地位に押し上げた名作
エアジョーダンシリーズは、スニーカーフリークたちにとってなくてはならない存在となっています。そんな同シリーズにおいて、エアジョーダン5は1990年に今の地位を確立させるキッカケとなった一足です。ぜひこの名作を履いてください。