スパルタンレースを完走するためのトレーニング方法を徹底解説!
Aventure編集部
スパルタンレースとは強い肉体と持久力が試される世界最高峰の障害物レースです。ロープ登りや大きな的を狙うやり投げなど、とにかく競技の幅が広いため、それらに向けた体力作りの方法も多種多様です。参加者の多くは公園や自宅などで鍛える方が多いため、今回はそのトレーニング方法を紹介・解説していきます。
スパルタンに必要な筋肉・基礎体力とは
スパルタンレースはあらゆるスポーツの要素が含まれているため、幅広く対応できる体力が必要です。ここでは、スパルタンレースを完走するために必要な筋肉や基礎体力を紹介していきます。
5km以上走れる持久力
まず第一に必要となるのは、5km以上走り続けられる持久力です。スパルタンレースは9割がランニングで、1割が障害物となります。随所に障害物を潜ったり、越えたりとアップダウンが激しいことから、ただ走るだけのスタミナでは通用しません。心肺機能はもちろん大切ですが、どの体勢になっても疲れにくい持久力が必要です。
下半身の筋持久力
スパルタンレースは長距離走り続けるだけでなく、おもりを持って進む、課題を失敗したらバーピージャンプをするなどの種目やルールがあります。これらは下半身の筋力を使う運動のため、レース中はスタミナが消耗しやすいです。太ももなどの大きな筋肉をしっかりと鍛えておくことが重要です。
幅広い動作に対応できる上半身の筋力
下半身の筋肉はスタミナをつけるために鍛える必要がありますが、上半身はさまざまな種目に対応できるように細かく鍛えていくことが重要です。スパルタンレースはやり投げ、バーをつたうモンキーバー、ハードル越えなどの種目があり、さまざまな力の使い方をするからです。全ての筋肉を満遍なく鍛えるために、トレーニングの種類を増やすことが重要だと言えるでしょう。
体重を支えられるほどの強い握力
先に述べたモンキーバーだけでなく、ロープをつたって壁を登る種目や、ロープの先に吊るされたおもりを引き上げる種目もスパルタンレースには存在します。握力だけで自分の体重を支えなければならないため、日頃から鉄棒にぶら下がったり懸垂などをして握る力をつけていくことが重要です。
重いものを持ち歩ける体幹力
スパルタンレースの中でも過酷な種目の一つとして、サンドバックをかついで歩くサンドバックキャリーというものがあります。上半身・下半身ともに体力の消耗が激しいため、強い体幹力が必要だと言えるでしょう。少しでもバランスを崩すと、おもりと共に倒れてしまうため、体幹でバランスをしっかり取れるように鍛えておくことが重要です。
スパルタン向けのトレーニング種目
スパルタンレースは競技の特性上、どんな動きにも対応できるための筋力や持久力が必要となります。できるだけたくさんの種類のトレーニングをした方が良いのですが、ここでは自宅でできるスパルタン向けのトレーニングを紹介していきます。
スパイダープッシュアップ
スパイダープッシュアップは、腕立て伏せで腕を曲げて伏せた時に、片側の足を肩の近くまで引き寄せ、腕を伸ばすと同時に足を戻します。このトレーニング方法は腕立て伏せを10回以上、かつ、プランクを30秒以上できる方でないと難しいため、まずはそれを習得してから試してください。体ひとつ分のスペースがあれば行えるトレーニングなのでおすすめです。
アニマルウォーク(ほふく前進)
アニマルウォークは、四足歩行の状態でワニのように這う、サルのように横に跳ぶという動物の動きを真似たトレーニングです。スパルタンレースには、有刺鉄線の下を匍匐前進する種目があるため、アニマルウォークと同様の力の使い方をします。筋持久力を鍛えることもできるため、スタミナアップの目的でも十分な効果があると言えるでしょう。
フロッグスクワット
フロッグスクワットは、前かがみのまま立ち上がらずに膝を曲げ伸ばしするトレーニングです。下半身の筋持久力を高めつつ背筋を鍛えられます。スパルタンレースは低い姿勢を維持する体力が必要なので、競技と非常に相性が良いトレーニング方法だと言えるでしょう。
バーピージャンプ
バーピージャンプは、腕立て伏せを行うたびに起き上がってジャンプをするトレーニングです。ほぼ全身の筋肉を鍛えられ、同時に筋持久力と心肺機能を高められます。。スパルタンレースでは、種目に失敗するとバーピージャンプを数十回こなす必要があるため、あらかじめ鍛えておきましょう。
プルアップ(懸垂)
プルアップは日本語で懸垂といい、鉄棒やバーを掴んで腕の力だけで全身を引き上げるトレーニングです。握力や張力を鍛えられるため、スパルタンレースの数ある種目に対して、最も必要な筋肉が鍛えられると言えるでしょう。自宅が広い場合はチンニングスタンドを設置し、環境的に厳しい方は公園の鉄棒で鍛えてみてください。
トレーニングの注意点
スパルタンレースで完走するためには、筋持久力、心肺機能、バランスのとれた筋力が必要です。ここでは、レースに向けたトレーニングを行う際に注意すべき点を解説していきます。
トレーニング前後にストレッチを行う
トレーニングを行う前は、鍛える部位を中心に全身をほぐしたり、温めたりしましょう。ウォーミングアップを行うことで、筋トレの負荷による突発的な怪我を防ぐ効果があるからです。鍛えた後もストレッチは疲労回復の意味で必要ですが、過度に伸ばしすぎると筋肉の炎症が進み、治りが遅くなるため適度に行ってください。
全身バランスよく鍛える
スパルタンレースはさまざまな形の障害物が待ち受けています。下半身だけ鍛えていれば完走できるという単純な競技ではないため、全身をバランスよく鍛えることが重要です。先述した自宅でできるトレーニング方法に加え、周囲の環境を利用して負荷をさらに高めるなどの工夫をすると良いでしょう。
水分補給を習慣づける
トレーニング中はこまめに水分補給をすることが重要です。筋トレ中は大量の汗をかくため、体内の水分が多く失われると体調を崩しやすくなるからです。15分に一度、コップ一杯分の水を飲むことが適切な方法なので、意識して水分を摂るようにしましょう。また、日頃から常に体内の水分量を保っておくことで、血流とともに筋肉へ栄養が行き渡りやすくなります。
スパルタン用のトレーニング参考動画
スパルタンレースの参加に向けてトレーニングしている日本人の映像を紹介します。施設で本格的なトレーニングを行う方、近所の公園で鍛える方などさまざまなので、参考にしてみてください。
元K-1ファイター魔裟斗さんが行うトレーニング
元K-1ファイター魔裟斗さんが、スパルタンレースに適したトレーニング環境で本格的に鍛えている映像です。ウォーミングアップでは、長距離ランニングの最後に息を切らした状態で3つのボックスを飛び越えています。吊り輪から吊り輪へつたう「ぶら下がりトレーニング」なども実践に近い形で行っているため、本格的な指導を受けたい方は参考になるのではないでしょうか。
スパルタンレーサーが公園で鍛える動画
スパルタンレース常連出場者の方が、公園のベンチやうんていなどを利用して、実践に近い形でトレーニングをしている映像です。さまざまな遊具や器具で鍛えたり、ランニングで周回したりできるため、運動公園は適したトレーニング場所だと言えるでしょう。
スパルタンチームが公園で行うわかりやすいトレーニング内容
東京大学生のスパルタンレースチームが、都内の公園で鍛えている映像です。鉄棒が3段の高さで並んでいる環境がトレーニングをしやすいことがわかります。バーピージャンプをしたり、タンクに水を入れて走り込んだりと、独自の工夫が参考になるのではないでしょうか。屋外のトレーニングは、アイデア次第でさまざまな種目が可能というのがわかります。