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ファッション向けデニムの先駆けであるリーバイス505を解説

Aventure編集部

リーバイス505は、ワークウェアの立ち位置だったデニムを一躍、ファッションアイテムへと変化させた名作です。この記事では、リーバイス505の歴史や特徴、代表的なモデル501との違いやデニムの色落ちについて解説していきます。


リーバイス505の歴史

 

 
 
 
 
 
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リーバイス505はアメリカの東海岸向けに作られたジッパータイプの551ZXXが元となっています。品番の「Z」はジッパーという意味です。フロントのボタンフライがジッパーに変更され、それまで金鉱で働く労働者向けに作られていたリーバイス501とは異なり、ファッションアイテムとして作られました。

1967年にロットナンバーを505として発売。ワークウェアとして使われていたデニムを都会の着こなしにも合う形にフォルムチェンジしたことで全米で爆発的にヒット。プリシュランクという防縮加工やジッパーフライが採用されるという、当時としては革新的な技術が採用されました。60年代に隆盛を極めたアイビーたちに受け入れられ、ファッションアイテムとしての地位を築き上げたのです。

1970年代にはミュージシャンたちの定番に

 

 
 
 
 
 
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リーバイス505は、伝説的なロックバンドであるローリング・ストーンズのアルバム「スティキー・フィンガーズ」のアートワークに、ジッパーフロントをクローズアップした形で登場しています。他にも、70年代後期のパンクスがリーバイス505を愛用するなど、ミュージシャンたちの定番として君臨しました。

1990年代には、裏原のムーブメントに

 

 
 
 
 
 
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日本でリーバイス505が注目され他のは1990年代です。欧米でロックの文脈で流行したものとは異なり、お洒落な人のデニムという形で捉えられ、人気となりました。ファションデザイナーである藤原ヒロシ氏が愛用したことも当時の人気を裏付けています。

現代社会で再燃するリーバイス505の人気

そんな歴史を経て、今リーバイス505が再び注目されてきています。腰から腿周りに少しゆとりがあり、ストンとキレイに落ちたストレートが若年層から中高年世代を問わず脚光を浴びてきているのです。ヴィンテージ古着から最新アップデート版まで幅広いラインアップがある今がリーバイス505を楽しむ絶好の機会かもしれません。


リーバイス505と501の違い

リーバイスの人気シリーズとして双璧をなしている505と501シリーズですが、特徴が大きく異なります。ここではリーバイス505と501の違いについて解説していきます。

ここでは、リーバイス505と501の違いについて解説していきます。

シルエットが異なる

 

 
 
 
 
 
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リーバイス505と501で大きく異なるのはシルエットです。501は太ももから裾までが一直線になっています。いわゆるレギュラーストレートと呼ばれるもので、ジーンズの基本形と言われる形です。時代によって異なりますが、股上は深くウエストはジャストサイズで作られています。ストレートデニムは、太腿部から裾にかけてストンと落ちていくシルエットなので、ボリューム大きめのブーツやダッドスニーカー、ハイカットスニーカーでも合わせやすいです。

505は太腿から裾に向かって細くなっています。テーパードシルエットと呼ばれる、足を細長く見せることができる形が特徴です。スリムに見せたいものの、スキニーパンツやスリムパンツが履きづらい方と相性がいいデニムになっています。ウエストのサイズは緩めに作られており、ピッタリサイズを選ぶよりも、少し小さめのサイズを履いてもいいかもしれません。サイズが緩いため長時間履き続けても疲れにくく、501に比べると股上が高い設計となっており、足長に見せられることも505の大きな特徴の一つです。

フロント部分が異なる

 

 
 
 
 
 
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シルエットと同様でフロント部分も501と異なるのが505の特徴です。501はフロント部分がボタンフライなのに対して、505はジッパーフライです。ボタンフライは、フロント部分をボタンで開け閉めするタイプで、ジッパーフライはフロントの開く部分をチャックで行います。

「フライ」とは、ジーンズ前のボタンやジッパーを隠しボタンにするために、二重構造にした型のことです。この二重構造で新品デニムはジッパーかボタンかを判別できません。ヴィンテージデニムや長く履き続けたものは、ボタンやジッパーによって色の落ち方が異なります。それぞれ好みが分かれますが、ボタンフライは無骨でラフな印象に変わるのに対して、ジッパーフライは滑らかで中性的な印象へと変わります。

ポケットの形状が異なる

 

 
 
 
 
 
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ポケットの形状は501は正方形に近く、505の方が501よりも505の方が縦長になっている傾向があります。ポケットが縦長になると、ヒップアップ効果から脚長に見えるのも特徴です。一方で正方形だとカジュアルで男性らしい印象になってきます。製造年代によって長さは異なるので、見比べる時に参考にしてみるといいでしょう。


リーバイス505の色落ちの特徴

リーバイス505の色落ちは、501と比較して色落ちがしやすいと言われています。履く頻度や洗濯の頻度によって色落ちの度合いは異なってきますが、早く色落ちさせたいのであれば履くたびに洗濯すると、半年もすれば色がある程度落ちてくるでしょう。

フロント部分の違い

 

 
 
 
 
 
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ボタンフライのリーバイス501と比べて、リーバイス505はジッパーフライになっているため、フロントにボタンのアタリは出ません。一方で全体的にゆったりと色が落ちていくため、中性的な雰囲気を出したい人にとってはマッチするでしょう。

ヒゲ

サイズ感や個人の体型によって異なりますが、テーパードで太腿あたりはゆとりがあるシルエットになっているため、ヒゲの出方はリーバイス501と比較すると強くは出ないと言われています。

縦落ち

 

 
 
 
 
 
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デニムの縦落ちとは、ヴォンテージデニムに見られる特有のものです。デニム生地に縦筋が入るように色落ちすることを言います。年代が古いものほど荒々しく縦に色落ちが進み、新しいものほど色落ちは控えめです。

一般的に、リーバイスのヴィンテージものの中でも1970年代初期から76年頃までに生産されたデニムが縦落ちするデニム生地を採用したラストモデルだと言われています。

縦落ちの仕組み

デニムは綾織やツイルと呼ばれる織り方で作られています。織り目が斜め下に降りるようになっており、右上から降りるものを右綾、逆に左から降りるものを左綾と言われています。デニムに捻れが発生する時は、降りている報告に捻れていくため、織り目を確認すると捻れの動きも予想できるでしょう。

 

 
 
 
 
 
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近年発売されているデニムは均一で綺麗に斜めに入るように織られているのが特徴です。ですが、古い時代のデニムは糸の太さが均一のものでなかったり、織り機の性能から織りムラが多く発生してしまったりします。その結果、織りムラから織糸が露出し、凹凸ができるのです。出っぱった縦糸が早く脱色してしまうことから縦落ちが発生すると言われています。

出っぱった糸の隣は隠れるようになるため、その部分の色が濃く残りコントラストがはっきりと生まれるという仕組みです。デニムの染料も古い時代のものほど濃いものが使われている傾向があり、糸一本一本の染めムラも色落ちの差が出る要因と言われています。

古いものほど、独特の雰囲気を醸し出す

 

 
 
 
 
 
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古い時代のデニムはデニムに激しい縮みが加わることで不規則な凹凸感が生まれます。この凹凸感が、単純に色落ちの濃淡だけに止まらない独特の表情を生むのです。織りムラや染めムラに加えて、縮みという要素も加わるため、独特の色落ちになってきます。

デニムの製造年代が新しくなればなるほど、品質基準が変わったり紡績技術が向上したりして徐々にデニムの風合いも変わってきます。ヴィンテージものはその年代でしか生めない風合いを作り出すため、他の人が持っていない一点ものを作りたい方は、年代の古いデニムを育てると良いでしょう。


リーバイス505の代表的なモデル一覧

リーバイス505ではさまざまなモデルが販売されています。ここではリーバイス505の代表的なモデルについて解説します。

通常モデル

 

 
 
 
 
 
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レギュラーストレート、レギュラーフィットと呼ばれるものです。現代の品質基準や、高い紡績技術で作られたものになっています。カラーリングはインディゴからブラックまでさまざまです。生地の厚さも14オンスと厚手のものも販売されているため、好みに合わせて選べます。

TYPE1 シリーズ

 

 
 
 
 
 
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リーバイスTYPE1シリーズとは、LEVI’S®︎ RED™、LEVI’S® ENGINEERED JEANS®など多くの革新的な商品を開発してきたリーバイスが、「BOLD(大胆さ)」をコンセプトに作り込んだデニムシリーズです。

リーバイスのトレードマークであるアーキュエイト・ステッチやリベット、ベルトループなどを大胆に目立たせるデザインにしています。当時のデザイナーは、1957年に公開された「監獄ロック」という映画でエルビス・プレスリーが着用していたプリズンウェアにインスピレーションを受けたそうです。その発想をデニムに落とし込んだのがTYPE-1シリーズとなっています。

LEVI’S®REDシリーズ

 

 
 
 
 
 
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LEVI’S®REDは、リーバイスブランドのプレミアムラインとして1999年に登場しました。それまでのジーンズの概念を覆す、新しいジーンズを誕生させるというコンセプトで生まれた傑作シリーズです。世界で初めて立体裁断を使用した1999年のファーストコレクションは大ブームとなり、ワークウェアとモード融合のはしりとしてファション界に大きな影響を与えました。

これまでも不定期で発表されてきたLEVI’S®REDは、コレクターの心を掴んできたコレクションの一つなのです。2021年に発売されたLEVI’S®REDの中にはリーバイス505シリーズが多く扱われています。

LEVI’S® VINTAGE CLOTHING1967モデル

 

 
 
 
 
 
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LEVI’S® VINTAGE CLOTHING(リーバイス ヴィンテージ クロージング)はその年代のリーバイスシリーズのディティールを再現したモデルです。古着屋で当時のモデルを探し出すのは難易度が高く、年代が古くなるほど価値や価格が高まります。当時のものを古着ものより手頃な価格で手に入れたい人には、LEVI’S® VINTAGE CLOTHING(リーバイス ヴィンテージ クロージング)がおすすめです。


デニムの歴史を変えた名作、リーバイス505

リーバイス505は、それまでワークウェアとして活躍していたリーバイスシリーズをカジュアルシーンで受けられるようにしました。今でも多くの人に愛される名作であり、ファッションアイテムとしても秀逸な一着です。ぜひあなたも文化を変えたリーバイス505を使ってみてください。

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