アシックスの名モデルをアップデート。Kith Asicsの持つ魅力とは
Aventure編集部
世界的ストリートブランドKithと日本が誇るスニーカーブランド、アシックス。これまで多くのコラボ作を生んでおり、ファッショナブルで機能的なKith Asicsコラボは国境を超え、世界中のスニーカーフリークを魅了しています。本記事ではKith Asicsの魅力を紐解きます。人気のコラボ製品も紹介するので、気になる方はぜひチェックしてください。
Kith asicsとは
日本を代表するスポーツブランド「asics(アシックス)」と、アメリカ発の大人気セレクトショップがコラボレーションした「Kith asics(キスアシックス)」。asics(アシックス)が誇るゲルライトやゲルカヤノなどのモデルにKith(キス)の芸術を盛り込んだスニーカーです。海外でも人気の高いasics(アシックス)とKith(キス)のコラボスニーカーは、多くのコレクターが唸るほど、世界的に人気があります。
最先端ストリートブランド「Kith」
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アメリカ・ニューヨーク州で生まれたフットウエアブランド「Kith(キス)」。2011年にRonnie Fieg(ロニー・フィーグ)が創業したのがブランドの始まりです。ブランドの由来はスコットランドの古い言葉でFriends & Family(友達と家族)を意味することから、「Kith(キス)」と名付けられたといいます。
ニューヨーク州にあるクイーンズで生まれ育ったロニー氏は、アメリカのフランチャイズ店「David Z.(ディビッドZ)」の品出し要員でした。その後、販売員としてフロアセールスマンやマネージャー、ヘッドバイヤーへと20年もの実務経験を積みます。
時代にあわせた人気シューズを手掛けることで、世界的に有名なブランドへと成長を遂げました。 スニーカーなど、多くの人を魅了するフットウエアを生み出したロニー氏。ある日、お客さまからスニーカーよりも自身が着用しているファッションアイテムに尋ねられることが多いと気づき、オリジナルアパレルの販売もスタート。革新的なデザインは、瞬く間に世界中の人を虜にしたのです。
ロニー・フィーグのカリスマ性に魅了
「David Z.(ディビッドZ)」で働く中、スニーカーに魅了された当時12歳のロニー氏。熱心な仕事ぶりが評価され、ヘッドバイヤーの地位まで上り詰めました。 やがて2500足もの靴を持つシューズコレクターとなり、コラボレーションモデルを手掛けます。
ニューヨークの新聞、ウォールストリートジャーナルのカバーに掲載されるなど、幼い頃からファッション業界に身を置くことで磨き上げたセンスが、才能として開花。「顧客には支払った物以上の価値を与えたい」そんな想いから2011年にブランドを始動します。ライフスタイルブランドとして最先端を走るオンリーワンのブランドとして、ロニー氏のカリスマ性に世界中のスニーカーフリークが魅了されています。
さまざまなブランドとコラボ
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メンズ・レディースともにライフスタイルに取り入れやすいアパレルを提案するKith(キス)。キッズ服などスニーカー以外にもアパレルブランドとして魅力的なアイテムを輩出していますが、さまざまな企業とのコラボレーションをしているのも、Kith(キス)の魅力の一つです。
1990年代のサッカーワールドカップのアメリカ代表のユニフォームからインスパイアされたジャージやフットウエアは、アディダスとのコラボレーション作品。世界的に有名なスポーツウエアブランドPUMA(プーマ)とは、独自の革新的技術「IGNITEフォーム」を搭載し、日本の感性と機能を盛り込んだ伝統的なアイテムを作り上げました。
またKith(キス)のコラボレーションは、スポーツブランドだけに留まりません。フランスの高級ダウンウエア「モンクレール」とコラボレーションした一作は、ジップを直線的に配置。トリコロールが際立つ個性あふれる一着に仕上げています。
イタリア発の高級ブランド「Off-White(オフホワイト)」とのコラボレーションは、世界的にも人気の高いアイテムになっており、入手困難なアイテムと言われるほどです。KITH(キス)のカリスマ性と、さまざまブランドの持つ技術がブレンドされ、逸品と称されるアイテムを作り上げています。
世界中のアーティストが愛用
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ロニー氏の天才的な才能に、国境を超えて世界中の著名人が魅了されています。なかでもKith(キス)を愛するのは、日本でも圧倒的な人気を誇るカナダ出身のアーティスト・ジャスティンビーバー。ジャスティン氏は、Kith(キス)とのコラボレーション作品を手掛けています。さらにヒップホップトリオMIGOS(ミーゴス)のメンバーでもあるQuavo(クエイヴォ)や、Fabolous (ファボラス)などアメリカ出身のラッパー界でも評価されています。
世界に誇る日本のスポーツメーカー「asics」
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一方で、asics(アシックス)がスタートしたのは、1949年。創業者の鬼塚喜八郎氏が戦争から復員した後、兵庫県神戸市に鬼塚商会を設立しました。当時、社員数は4名ほどしかおらず、小規模な会社だったのです。しかし鬼塚氏は「健全な身体に健全な精神があれかし」という哲学を持ち続け、1950年には鬼塚商会の処女作となったバスケットボールシューズを開発します。
実は当時、バスケットボールシューズの開発は非常に困難なものでした。そこで鬼塚氏は
「最初に高いハードルを超えられれば、その後のハードルもどんどん超えられる」という前向きな考えを持ち、バスケットボールシューズを無事に作り上げたのです。革新的な鬼塚商会の技術に世界中の選手が注目し、現在ではオリンピックの日本代表選手団のスポーツ用品を扱う大役まで担っているブランドへと成長しました。
オリンピック選手も虜
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asics(アシックス)が世界的に注目されたのは、1968年のメキシコシティオリンピックでした。当時asics(アシックス)が開発したのは「マジックランナー」というマメのできないスポーツシューズです。マメの原因である摩擦に着目し、マメの発生を最小限に抑えたシューズを生み出しました。
メキシコシティオリンピックで君原健二選手がマジックランナーを履き銅メダルを獲得したことで一躍話題になったのです。さらに1956年メルボルンオリンピックでは、日本代表選手の練習靴として正式に採用されるなど、asics(アシックス)アスリートにとって欠かせないシューズブランドとなりました。
日本人にフィットしやすい靴
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幅が広く甲高な形をしている特徴的な日本人。その救世主ともいえる存在がasics(アシックス)のシューズでした。海外ブランドのスニーカーは細身で甲が低く設計されており、日本人の足にはフィットしにくかったのです。しかし、日本発祥のasics(アシックス)では、日本人の足型に合いやすい形を展開しています。足の長さだけではなく3Eや4Eなど、ワイドにこだわり、日本人が選びやすいサイズが充実しているのも、asics(アシックス)が長年愛される秘密かもしれません。
Kith asicsの人気の秘密
世界が注目するKith(キス)と、日本が誇るスポーツブランドasics(アシックス)がコラボレーションしたKith asics(キスアシックス)は、なぜ爆発的な人気を誇っているのでしょうか?
ゲルシリーズにクリエイターが注目
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1986年頃、フットウエア業界ではソールテクノロジー競争が勃発していました。どのブランドも独自の技術を開発し、高い機能性を持つスニーカーを発表するなか、クリエイターは、asics(アシックス)のゲルに目を付けたのです。アシックス社はシリコーン製緩衛材「αGEL」を開発し、ランニングシューズ「ゲルライト」が生まれました。18メートルもの高さから落とした生卵がびくともしない衝撃緩衝力に優れたゲルシリーズは、瞬く間にヒットします。アスリート以外にも、ライフスタイルをアップデートさせるシューズは、日常へと広がっていきました。
衝撃吸収材「GEL」の履き心地の良さ
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アシックス社の革新的な技術ともなった衝撃吸収材「GEL」を装備したゲルシリーズ。ランニング時の走行を快適にするために計算されたGELは、前足部と後足部に配置されています。さらにクッション性の高いソールを採用し、走行時に起きる膝への衝撃も抑えることに成功しました。
走行時の安定的な着地や軽快な足運びが実現されたゲルシリーズは、世界中のランナーが支持し、履き心地の高さを証明しています。なかでも走行中にシュータンのズレを防ぐ独自設計「スプリットタン」を搭載した「ゲルライト」は、asics(アシックス)のなかでもトップクラスの人気商品です。
ファッショナブルな高いデザイン性
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美しすぎるスニーカーとして話題のKith asics(キスアシックス)は、アシックスの誇るゲルシリーズに、ロニー氏のカリスマ性を再現したスニーカーです。例えばKith(キス)の生誕5周年を記念して作られたコラボレーションモデルスーパーブルー。ロニー氏が幼少期の頃、穴ができるまで履いていたゲルライト3に「再び足を通したい」と強く願っていた名モデルです。時代を超え再び市場に出回るゲルライト3は、ロニー氏のディティールを搭載しアップデートされました。毛足の長いスエード素材で覆いヒールやソールにロゴを入れています。ライトグレーと爽やかなブルーのデザインに仕上げています。
Kith asicsのコラボレーションスニーカー
マニアの中でも高い支持を誇るKith asics(キスアシックス)。2007年にロニー氏がはじめてアシックスとコラボレーションをスタートさせてから、数々のプレミアアイテムを作り上げてきました。ここではKith asics(キスアシックス)のコラボレーションスニーカーを一挙紹介します。
爽やかなカラーリングOasis「ゲルカヤノ5OG」
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オアシスに見立てたビジュアルが印象的なスニーカーは、ゲルカヤノ5OGをベースに作り上げた一足。スポーツ医学から着想を得てゲルカヤノ5OGのソールを制作し、膝への負担を軽減しています。ホワイトとグレーを基調とし、随所にオレンジ・ミントレッドのアクセントカラーを落とし込み爽やかなカラーに仕上げました。
Kith10周年記念「ゲルライト5」
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Kith(キス)の生誕10周年を記念して作られたのはSalmon Toe(サーモントゥー)とLeatherback(レザーバック)の2種類のスニーカーです。つま先部分には上品なサーモンベージュカラーには、スエード素材を採用し、ネイビーとのコントラストでレトロな雰囲気が感じられます。レザーバックは、その名の通り素材にレザーを起用。目を惹く鮮やかなブルーを使うことで大胆な配色にしています。
モンクレールとトリプルコラボ
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フランスの高級ダウンジャケットブランド、モンクレールとトリプルコラボしたKith asics(キスアシックス)は、幼い頃からロニー氏が憧れ続けたゲルライト3をベースにデザインされました。モンクレールのシグネチャーでもあるフレンチフラッグのトリコロールカラーが特徴的で、ネイビー・レッド・ホワイトの3種類を展開しています。アッパーをピッグスウェード、インソールにはシェルパフリースを起用し、より暖かさを感じるスニーカーにしています。モンクレールならではの防寒性とアシックスの快適な履き心地を見事に融合させたプレミアムなモデルです。
30色のカラーバリエーション「ゲルライト3」
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asics(アシックス)ゲルライト3の生誕30周年を記念に作られた「The Palette(ザ・パレット)」。Kithがこれまでの9年間にリリースしてきたプロダクトの中から30色を厳選し、並べたときにグラデーションを描く鮮やかなカラーラインナップです。アッパー部にはピッグスキンスエードを採用して、絶妙なコントラストカラーのソールユニットが組み合わせています。スプリットタンには、アシックスのフォントで「30」「Fieg」をそれぞれ左右に刻印することで、コラボレーションならではのデティールを落とし込みました。
TOKYOをイメージした「ゲルライト3」
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東京にインスピレーションを受けたKith asics(キスアシックス)は、ゲルライト3の生誕30周年をベースに「252.1」「YOSHINO ROSE (ヨシノ ローズ)」「SUPER GOLD (スーパー ゴールド)」の3カラーを展開。日本の四季でもあるサクラを用いた東京オリンピックをフューチャーしたデザインです。ゲルライト3の特徴でもあるスプリットタンには、ASICS GELのロゴと同じフォントで「FIEG」の文字刺繍がされています。
アシックス愛が詰め込まれたロニーの名作たち
アシックスとKith(キス)は、これまで幾度となくコラボレーションを続けてきました。それはロニーが、アシックスに対して絶大な信頼と愛を持っていたからかもしれません。機能性の高いゲルライト3をはじめ、時代を超えてKith(キス)の魅力を盛り込みアップデートされたKith asics(キスアシックス)。これからのリリースにも注目したいところです。