大人の遊び心を詰め込む一足「メディコムトイ×ナイキ」の魅力を徹底解説
Aventure編集部
世界のコレクターから愛されるメディコムトイとナイキが手掛けるコラボレーションアイテムは、大人の遊び心を盛り込んだデザインに仕上がっています。本記事ではメディコムトイとナイキのコラボレーションについてまとめてみました。人気の秘密を徹底解説します。
メディコムトイナイキとは
世界でもコレクターが多く、幅広い世代に愛されている「メディコムトイ」。そんなメディコムトイが、アメリカのスポーツメーカー「ナイキ」とコラボレーションした商品が今、注目を集めています。メディコムトイを代表する商品「BE@RBRICK(ベアブリック)」のフィギュアスケートや、スニーカーなどファンの心をくすぐるコラボレーション商品が販売されています。
日本を代表するフィギュアを生み出す「メディコムトイ」
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1996年、赤司竜彦氏の手によって創設された「MEDICOM TOY(メディコムトイ)」。日本が誇るアニメ、ルパン三世などのアニメキャラクターのフィギュアを制作するホビー会社です。そのほかにも、ブロック型のフィギュア「KUBRICK(キューブリック)」や、テディベアをモチーフにした「BE@RBRICK(ベアブリック)」を手掛け、大人から子供まで多くの人の心を魅了してきました。
おもちゃ制作を手掛ける一方で、裏原系ファッションブランド「A BATHING APE(ア ベイシング エイプ)」や、日本のストリートファッションブランド「NEIGHBORHOOD(ネイバーフッド)」、原宿のカリスマとも呼ばれる藤原ヒロシが手掛ける「Fragment Design(フラグメント デザイン)」、カルフォルニア生まれのサーフブランド「STUSSY(ステューシー)」といった大手ブランドとも度々、コラボレーションをしています。2007年には、赤司氏がデザイナーを努めるアパレルブランド「ADAMITE(アダマイト)」をスタートし、ファッションにも意欲的な活動をしています。
”おもちゃ事業部”からスタート
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ホビー製品の印象が強いメディコムトイ。しかし当時は、コンピューターの会社からスタートしたのです。赤司氏は、コンピューターの会社に在籍。しかし知識が少なくプログラマーとクライアントの間を取り持つ、プロデューサーの役割をしていました。そんな中、知人とともに渋谷・ファイヤー通りにあるショップ「ザップ」というお店を訪れます。
そこで「大人もおもちゃを欲しがる」ということを知りました。大人がおもちゃを集めるにはどうしたらいいのか…、もっと良い方法があるのではないかと模索を始めます。やがて「おもちゃを作りたい」との想いが芽生え、当時勤めていた会社の社長に「おもちゃ事業部を作りましょう」と話したそうです。
その後、東京・恵比寿で3畳分の広さのお店「フリップフロップ」を開業。アメリカのインポートのおもちゃを主に販売します。ネット環境もなく、子供たちの口コミが広がり、子供たちの間で一気に話題になったのです。
世界を魅了したベアブリック
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メディコムトイが販売する「BE@RBRICK(ベアブリック)」は、世界中のコレクターを魅了しました。テディベアの生誕100周年にもなる2001年、「デジタルなイメージのテディベアを作る」というコンセプトから誕生した「BE@RBRICK(ベアブリック)」。優しく温もりを感じるテディベアとは180°変わり、ブロックタイプのデザインで多くの人を驚かせました。
BE@RBRICK(ベアブリック)の本体は、9つのみのパーツで構成されており、プリント技法だけで、さまざまなブランドや企業とのタイアップをしています。6月と12月の年に2回、「ベアブリックシリーズ」と呼ばれるコレクションを展開。発表したBE@RBRICK(ベアブリック)は、現在、1万種類にのぼるといわれています。
世界のアスリートを支える「ナイキ」
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1964年、アメリカ合衆国にあるオレゴン州で設立されたナイキ。当時は「ブルーリボンスポーツ」という名前で活動をしていました。ブルーリボンスポーツを生み出したのは、当時スタンフォード大学の学生だったフィル・ナイト(Philip Knight)と、オレゴン大学の陸上部でコーチを行っていたビル・バウワーマン(Bill Bowerman)です。彼らは、会社を創設するよりも前から日本のスポーツシューズメーカー「オニツカタイガー」と共同開発をしていました。
そこで生まれたのが、現在でも人気を集める「コルテッツ」の原点「タイガー コルテッツ」です。タイガーコルテッツの制作により、アメリカで着実にファンを集めていたのですが、オニツカタイガーの度重なる輸送・発注トラブルにより、取引は中止になります。そこでフィルとビルは、オニツカタイガーの技術者を引き抜き、日本の会社「アサヒ」で再びトレーニングシューズをスタート。さらに、当時使っていたブランド名を会社名に変更し、「ナイキ」として活動をはじめたのです。
革新的なテクノロジーを開発
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世界でも愛用者が多いナイキのスニーカー。その秘密は革新的なナイキのテクノロジーでした。焼き菓子の「ワッフル」からインスピレーションを受けて開発された「ワッフルソール」は、グリップ力や高いクッション性に優れています。
内側のコア部分に柔らかいフォームを使用し、外側のブリッジ部分には硬いフォームを使用することで2層構造を実現した「ルナロン」。クッション性、反発性、軽量性、耐久性の4つの性質を1つの素材で再現したReact Form(リアクトフォーム)や、ナイキの革命ともいわれる衝撃を吸収するためのミッドソール「AIR(エア)」など、高い技術で世界のアスリートを支えてきました。また、さまざまなブランドやアーティストとコラボレーションをし、ファッショナブルなアイテムとしても人気を集めたのです。
スウッシュマークの秘話
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ナイキのアイコニックでもあるスウッシュマークは、ポートランド州立大学でグラフィックデザインを専攻していた女子学生のCarolyn Davidson(キャロライン・デビッドソン)がデザインを担当したといわれています。大学で会計学の講師をしていたフィルが、当時の学生だったキャロラインにロゴの制作を依頼。ナイキの社名はギリシャ神話の勝利の女神ニーケーに由来して名付けられており、ニーケーの翼をモチーフにしたスウッシュマークが生まれたのです。
メディコムトイ×ナイキ コラボの魅力
世界を股にかけるメディコムトイと、ナイキのコラボレーション。ナイキの革新的技術を搭載したモデルをベースに、心がワクワクするようなメディコムトイのデティールが詰め込まれています。コラボレーションのベースとなるのは、スケートボードをバックボーンにおくSBシリーズ。高い耐久性を持ち、長く履けることからナイキでも高い人気を持つモデルです。
耐久力のある素材
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メディコムトイとナイキのコラボレーションでは「スウェード」、牛の皮をサンドペーパーなどでやすりがけして毛羽立たせた「ヌバック」、革に凹凸が付いたレザー「ペブルドレザー」
といった耐久性に優れている素材を採用。スケーターを対象に制作されているため、摩擦に強くアッパーを二重にし、全体を補強します。特に技を決める際に、グリップテープを擦り付けることが多いので、側面の強度を高めた設計に仕上がっています。
地面を捉えるソール
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安定性が求められるスケートボードでは、つま先から踵までデッキに当たる設計が求められます。そこでデッキへの食いつきがいいようにソールに細かい凸凹を施しました。また、ソール全体を平らにすることで、確実に地面を捉え高い安定性を実感できます。
独自技術「ZOOM AIR」
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メディコムトイとナイキのコラボレーションで、多くの人を惹きつけているのは、ナイキのテクノロジー「ZOOM AIR(ズームエアー)」かもしれません。硬いコンクリートでの滑走や、高低差のある場所へ着地を繰り返し行うことで足への負担がかかってしまいます。そこで求められるのがクッション性の高さです。ナイキの独自技術でもあるZOOM AIR(ズームエアー)は、高いクッション性を持ち足の負担を軽減。さらに反発性能も備えているため、パフォーマンス向上の役割を担ってくれます。
メディコムトイ×ナイキのコラボモデル一覧
日本が誇るおもちゃブランド「メディコムトイ」と、アメリカ発のスポーツメーカー「ナイキ」が手掛けるコラボレーション製品は、遊び心を感じられるデティールにこだわっており、個性的なデザインで多くの人を魅了しています。ここではメディコムトイとナイキのコラボレーション商品の魅力に迫ります。
MEDICOM TOY×NIKE SB DUNK LOW PRO “MEDICOM 1″(2004)
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2004年、ファーストコラボレーションとして発表されたのは、ナイキの人気モデルSBダンクロープロをベースにしたスニーカーです。アッパーを中心に全体はホワイトを採用。スウッシュマークとミッドソールはブルーを配置。ヒール部分にBE@RBRICK(ベアブリック)の象徴でもある「@」を刻印し、ファンにはたまらないデザインに仕上げています。
MEDICOM TOY×NIKE SB DUNK LOW PRO “MEDICOM 2″(2004)
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ファーストコラボレーションと同じ年に誕生したコラボレーション、SB DUNK LOW PRO MEDICOM 2(スケートボーディング ダンク ロー プロ メディコム 2)。前作とは大きく変わり、全てデニム素材で作られています。サイドやヒールはデニムの裏地を使い、見事なコントラストを再現。コレクターのなかでも人気が高く、2017年にはZOOMバージョンにアップデートされました。
MEDICOM TOY×NIKE SB DUNK LOW PRO “MEDICOM 3”
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2005年11月には、メディコムトイとナイキのコラボレーション、第3弾が発売。アッパーを大胆にシルバーカラーで纏い、スウッシュマークの光沢が印象的な一足です。ヒール部分に刻まれたマークは、ファーストコラボレーションとは違う仕様になっており、コレクターの心を見事に掴みました。
MEDICOM TOY×NIKE SB DUNK LOW “BE@RBRICK”(CZ5127-001)
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全体をブラックで配色したスニーカーは、牛の胎児の皮を取ったハラコ素材を用い、高級感のある一足に仕上げています。ヒールにはホワイトで「@」を刻印。メディコムトイとナイキのコラボレーションスニーカーのなかでもモダンでクラシカルなスニーカーです。
MEDICOM TOY × NIKE SB BLAZER LOW “BE@RBRICK”
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BE@RBRICK(ベアブリック)のデティールを隅々まで盛り込んだのは、ブレーザーをベースにしたコラボレーションスニーカーです。クマからインスピレーションを受け、動物の毛並みのように毛足の長い、ハラコ素材を用いて構成されたアッパーに、ヒールサイドには「@」をプリント。まさにベアブリックを落とし込んだ一足です。
大人の遊び心をくすぐる一足
アメリカンカルチャーを盛り込んだ、メディコムトイとナイキのコラボレーションは、画された子供心をくすぐるアイテムばかりです。種類も多いベアブリックとのコラボレーションの可能性はまさに無限大。これからもメディコムトイとナイキのコラボレーションのスニーカーから、目が離せません。