確かな耐久力を持つパタゴニアのバギーズショーツ。人気ラインナップを紹介
Aventure編集部
タフなフィールドシーンも乗り越えられるアメリカ発のアウトドアブランド「パタゴニア」。クライマーとして優秀な功績を持つ創業者が手掛ける製品は、高い耐久力を持ち人々を魅了しています。本記事ではパタゴニアのバギーズショーツについて紐解いてみました。
アウトドアブランドの最前線「パタゴニア」
アメリカを代表するアウトドアブランド「パタゴニア」。ファッショナブルで機能的なアイテムを製造するだけではなく、環境にも配慮したサスティナブルな取り組みをするブランドとしても有名です。SDGsが話題に上がる遥か昔から環境に配慮した取り組みを行っていました。
アメリカ発のブランド
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1970年、創業者のイヴォン・シュイナード氏が、アメリカ・カルフォルニア州にあるベンチュラに直営店「グレートパシフィック・アイアンワークス」をオープンし、パタゴニアの歴史がスタートします。
当時、男性がカラフルな色合いの洋服を着用する機会はほとんどありませんでした。そんな中、スコットランドにクライミング旅行に行ったシュイナード氏は太いストライプが特徴のラグビーウエアと出会います。青色の生地に黄色と赤のストライプの3色で仕立てられたラグビーウエアに心を奪われ、クライミング用としてアメリカに持ち帰ったのです。
シュイナード氏が持って帰ったウエアに目を付けたのは彼の仲間達でした。素材感とカラフルなデザイン性が話題を呼び、注文が殺到したのです。そこで事業拡大により新たなブランド名をつけることになります。
しかし、すでに「シュイナード」という名前はアウトドアブランドのなかでも知れ渡っていました。ウエアを登山用に限定したくないという想いから、1973年に「パタゴニア」と名付けられたのです。高い機能性と、どこの国の言葉でも発音がしやすい「パタゴニア」というブランド名は、瞬く間に世界に広まりました。
シンチラ素材の開発
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ブランドの創業から10年。当時の登山界では、コットンやウール、ダウンといった保水性のある素材をレイヤリングするのが主流でした。
しかし、パタゴニアは化繊パイルのセーターが登山用に向いているのではないかと疑問を抱き始めます。化繊パイル素材のセーターは、空が明ける寒い時間帯から作業をしている漁師の普段着として使われていたのです。
そこで、生地メーカーのモルデン・ミルズ社(現在のポーラテック社)のパイル素材を使ってテストを繰り返し行います。そこで出来上がったのが、速乾性と保温性を兼ね揃えたアウトドア用の防寒着、インサレーションでした。さらにゴワゴワとした着心地を改良するために、モルデン・ミルズ社と研究を重ね毛玉のできないシンチラ素材の開発に成功。
1985年にはシンチラ素材を使った製品を発表し、多くのクライマー達を虜にしました。
ポリエステルを採用したアンダーウエア
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優れたインサレーションの開発に成功したパタゴニアですが、水分を吸収しないアンダーウエアの開発にも取り掛かります。
1980年、パタゴニアは水分を吸収しないポリプロピレン素材に着目したのです。しかし、プラスチックの元となるポリプロピレンは、臭いや汚れが落ちにくく熱に弱いというデメリットがありました。さらに洗濯を重ねることで吸湿発散性が失われてしまうのです。
そこで出会ったのがポリエステル素材でした。熱や洗濯にも強く汚れも落ちやすいポリエステル素材は、まさにシュイナード氏が求めていたアンダーウエアの素材にぴったりだったのです。
1985年、キャプリーン・ポリエステルを販売しアンダーウエアを全て切り替えます。軽量で保温性に優れ、なおかつ汗などの湿気を含みにくい革新的なウエアをアウトドア界に広めます。
アンダーウエアにミドルレイヤーを重ね、その上にインサレーションを着用するといった今では当たり前のように取り入れられているレイヤリングも、実はパタゴニアが発祥といわれています。
シュイナードの思想環境保護の取り組み
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パタゴニアの創業者、イヴォン・シュイナード氏は14歳の時にクライミングと出会います。クライマー達と貨物列車に乗り込み、さまざまな岩場に挑戦してきました。
立ちはだかる岩壁を登るには、岩に打ち込むピトンという軟鉄製の道具を使わなくてはいけません。ピトンは一度打ち込むと引き抜くことはできないため、多くの岩に放置されたままだったのです。そこで繰り返し使えるピトンを開発。シュイナード氏が制作した繰り返し使えるピトンはクロムモリブデン製で、より頑丈な物に仕上がりました。
仲間のクライマーからも注文を受け1ドル50セントで販売をスタート。しかし、あまりの人気の高さにピトンの製造が追いつきませんでした。そこで1965年にクライマーであり航空技師でもあったトム・フロストと、パートナーシップ契約を結び、現在のブラックダイヤモンド社を創設します。
やがてピトンの製造を再開し「ギア」を販売。しかし、ギアの抜き差しによって岩のダメージはより深いものとなっていきました。シュイナード氏は、自然を守るために開発したギアで自然を破壊していることに心を痛めてしまいます。そして思案した結果、ピトンの製造を中止したのです。
そこでアルミのチョックを販売します。ピトンがもたらす自然破壊に対するシュイナード氏の想いは、チョックのカタログで細かく綴られました。彼の自然に対する考え方がクライマー達にも届き、チョックの売上は急激に上昇したのです。
パタゴニア バギーズショーツの魅力
パタゴニアといえば、定番アイテムとして知られているのはバギーズショーツです。ファッション性の高さからアウトドア界を飛び越え、多くのユーザーが愛用しています。そこでパタゴニアのバギーズショーツの魅力をまとめてみました。
高い耐久性
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パタゴニアのバギーズショーツには、ナイロン素材が採用されています。しかし、ただのナイロン素材ではありません。サプレックスナイロンといって強度が高く耐久性のある素材として知られています。さらに耐久性、撥水性に優れたDWR加工がされているため、水に塗れるような場所でも安心して着用できます。
速乾性抜群
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アウトドアブランドのパタゴニアが製造するショーツらしく、ポリエステルメッシュを採用。速乾性に優れているため、汗をかいてもすぐにドライな環境に導いてくれます。夏場の着用時はもちろん、運動中などに起こるムレや不快感も感じさせません。
快適な設計
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パタゴニアのバギーズショーツは、約200gという軽量な造りも注目したいところ。伸縮性のあるウエストバンドは、腹部への圧迫感を軽減し快適に着用できます。さらにUVプロテクション搭載の生地を使用しているため、日差しの強い屋外でも安心して利用が可能です。
豊富なラインナップ
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アウトドアブランドのイメージが強いパタゴニアですが、多くのユーザーに愛される理由はバリエーションの豊富さにあります。バギーズショーツだけでも多くのモデルを展開しつつも、キッズやレディースサイズも販売し、ファミリー全員で着用できるアットホームさも兼ね揃えています。
パタゴニアバギーズショーツの人気モデル
スポーツの垣根を超え、夏になると日本でも街行く人々が着用しているパタゴニアのバギーズショーツ。アウトドアシーンはもちろん、運動時でも着用したいボトムスです。人気のパタゴニアバギーズショーツのモデルを紹介します。
バギーズショーツ5in
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バギーズショーツ5inはパタゴニアのなかでも定番中の定番モデル。パンツの内部にはメッシュライナーが付いているため、内部に水が入り込んでしまってもすぐに抜ける設計になっています。
パタゴニアらしいDWR加工で高い撥水性を持つので、水着としての着用も可能です。さらに右ポケットにはループが施されており、水中で使用してもくくりつけることで大事なものを失くさずに済む嬉しいディテールも兼ね揃えています。
穿き心地の良いウエストゴムバンドに加えドローコードを内臓しているため、水中でもパンツが脱げない仕組みになっており、水陸両用のパンツです。
バギーズロング7in
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バギーズショーツ5inよりも少し長めの丈でもある7in。前ポケットは深めに設計されており、アクティブな動作時でも物を落とす心配がありません。
さらにポケットはサイドと右バックのポケットも縫製。そのため、小物の収納にも困らないパンツです。さらに股下が長く程よいサイズ感のシルエット設計も5inとの大きな違いです。
バギーズパンツに挑戦したいけど膝周りが出ている5inは、気恥ずかしいという方におすすめのモデルといえるでしょう。
バギーズライト
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定番モデルのバギーズショーツも軽い穿き心地で人気が高いですが、さらに軽量化されたのがバギーズライトです。リップストップ・リサイクル・ポリエステルといった軽い素材を採用し、バギーショーツよりも少しスリムに設計しました。
軽量にしたことでさらに清涼感があり、快適な穿き心地を体感できます。また、バギーズライトの特徴的なディテールとして右ポケットの中には、収納ポケットがついており、裏返すことでショーツをコンパクトに収納できます。生地を薄くすることで、コンパクトに畳めるポケッタブル仕様が実現できたショーツです。
バギーズナチュラル
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パタゴニアバギーズショーツのなかで通気性を求めるならバギーズナチュラルがおすすめです。
他のバギーズシリーズとはことなり、ヘンプと呼ばれる麻とオーガニックコットンの混紡生地を使用しています。そのため、心地いい肌触りが特徴的です。パタゴニア製品でバギーズナチュラルだけ、お尻にあるバックポケットが2つ付いています。
高い耐久力を持つバギーズショーツのなかでも素材の温もりと共にリラックスしたいときに、向いているショーツといえるでしょう。
長く穿き続けられる一着を
アクティブな人だからこそ穿いてほしいパタゴニアのバギーズショーツ。どうしても耐久力が叶わず消耗品としてカウントしてしまいがちなパンツですが、バギーズショーツは長く穿き続けられる一着です。自身がクライマーでもあるシュイナード氏が、長年追い求め続けた素材は、確かな耐久力を実感できるでしょう。ぜひ、ワードローブに一着、バギーズショーツを加えてみてください。