ファッション

時代を超えて魅了する「ルイヴィトンヴィンテージ」アイテムの秘密とは?人気アイテムも紹介

Aventure編集部

世界のセレブリティが愛するフランスの名ブランド「ルイヴィトン」。毎年新作コレクションが発表されていますが、実はヴィンテージアイテムの需要も高まっています。なぜ、人々はルイヴィトンのヴィンテージアイテムを求めるのでしょうか?本記事ではルイヴィトンのヴィンテージアイテムの魅力についてまとめてみました。


ルイヴィトンとは

世界でも、知らない人はいないと言われているほどの名ブランド「ルイヴィトン」。モダンで高貴なデザイン性があり、フランスのラグジュアリーブランドとして世界のトップに君臨しています。

系譜

1821年、フランスにあるジュラ地方アンシェイ村で生まれたルイ・ヴィトン氏。幼い頃から両親と仲が悪く、14歳になると家を飛び出しパリへと向かいます。マルシャル氏のもとで、17年間トランク職人の見習いとして働き、1859年には自身のアトリエをオープンさせました。当時、馬車での移動が主流でしたが、ルイ・ヴィトン氏は今後の交通手段が船や飛行機に変化することを見越して防水加工を施した平らなトランクを開発します。さらに旅の需要も増えていたため、ルイ・ヴィトン氏が手掛けるトランクは貴族などから評判を呼び、瞬く間に売れていきました。

その後、ルイ・ヴィトン氏の息子・ジョルジュ氏がルイヴィトン社の運営を任されます。ジョルジュ氏はアメリカに渡航し、フランス国内以外にも、世界にルイヴィトンの魅力を発信し、ニューヨークやシカゴなどを旅しながら、製品の販売をしていました。1906〜1909年にかけて、移動手段に反映した新作を次々と打ち出し、あのタイタニック号沈没事件で話題になったように海に落ちても沈まないトランクを開発するなど、技術の高さを魅せたのです。次第にアメリカ、アルゼンチン、ベルギーなど7カ国に代理店開設。各国で開催される万国博や国際見本市では、グランプリを総なめにするなど世界的なブランドとして昇りつめました。

コピー商品との闘い

 

 
 
 
 
 
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多くのセレブリティに評価されたルイヴィトンは、順風満帆にアトリエを拡大すると誰もが思っていました。しかし、目の前に立ちはだかったのはルイヴィトンのコピー商品でした。商品が売れれば売れていくほど模造品が市場に出回る事態になってしまったのです。ルイ・ヴィトン氏はトランクの上から布地を貼るといった高い技術を持っていましたが、いとも簡単に模造品が広がってしまいます。そこで「レイエ・キャンパス」という布地に変更します。しかし、この布地もすぐにコピーされてしまったのです。1888年、息子ジョルジュ氏の発案で、ベージュと茶褐色のチェス盤をベースに、登録商標「ルイヴィトン」の文字を印字した「トアル・ダミエ」を生み出します。現在でも愛されているダミエラインは、1889年のパリ万博博覧会で見事金賞を受賞しました。しかし、残念なことに商標登録がされているのにも関わらず、ダミエラインの模造品が市場に出回ってしまいます。次に打ち出されたのは星と花に「L・V」のイニシャルを組み合わせたモノグラムラインです。商標登録をした上に、発売当時のモノグラムLINEは職人の手書きで制作されていました。ルイヴィトン社の執念により、コピー商品は一気に激減したのです。

本格的にファッション界に参入

さまざまな努力を重ねたルイヴィトン社。1898年にはパリ・オートショーに出品します。1900年に開催されたパリ万博博覧会の「旅行アイテムおよび革製品」部門にジョルジュ氏が就任するという栄誉を受けました。さらに翌年、トランクの中に入れる小さなバッグ「スティーマーバッグ」を発表。1970年代には日本、1980年代には香港と、アジア圏への進出も果たします。遂に1998年、プレタポルテ時代に乗りファッション業界へ参入します。アーティスティック・ディレクターとしてマーク・ジェイコブスを迎え、モノグラム・ヴェルニラインを発表。世界的に有名な高級鞄ブランドが、洋服や靴を制作しはじめたことは世界でも注目されていたのです。

ルイヴィトンのデザイナー

数々の名アイテムを生み出してきた「ルイヴィトン」の歴史は5人のデザイナーの手によって支えられてきました。

マーク・ジェイコブス

 

 
 
 
 
 
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現在、自身のブランドを手掛けるマーク・ジェイコブス氏は1997〜2013年の間、ルイヴィトンのデザイナーとして活躍していました。エナメル、デニム、ファーなどの素材を使ったアイテムを発表し、ルイヴィトンの名をより広めた一人です。また、現在では定番でもある「ヴェルニライン」を生み出しました。親日家としても有名で、日本人アーティストとのコラボレーションを果たすなど、マーク氏ならではのアイテムを生み出しています。

ポール・エルバース

2006~2011年の間マーク・ジェイコブスのもとで約5年間、ともにデザイナーとして活躍していたポール・エルバース氏。ポール氏はメンズのディレクターを務めていました。現在の定番でもある「モノグラム・マカサー」はポール氏が発表したラインです。

キム・ジョーンズ

 
 
 
 
 
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2011~2018年の間、デザイナーとして就任していたキム・ジョーンズ氏。ストリートファッションが流行するなか、シュプリームやフラグメントといった、数々のブランドのコラボレーションを成功させ、ルイヴィトンのイメージを大きく変えました。 マサイをベースにした「ダミエマサイチェック」を発表し、現在でも多くの人に愛されています。

二コラ・ジェスキール

 
 
 
 
 
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2013年から就任をした二コラ氏は約15年間、バレンシアガのデザイナーを務めていました。現在もルイヴィトンのデザイナーとして活躍しています。日本ではお馴染みのファイナルファンタジーとのコラボレーションを成功させています。

ヴァージル・アブロー

 
 
 
 
 
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2018年から2021年11月までデザイナーとして活動していたヴァージル・アブロー氏。ストリートとラグジュアリーを掛け合わせた新鮮なデザインが評判を呼び2011年には自社ブランド「オフホワイト」を立ち上げています。現在のファッション界を牽引する一流デザイナーと呼ばれており、今までにないルイヴィトンを作り上げています。若き才能は41歳で2021年に亡くなってしまったのです。


ルイヴィトンヴィンテージが人気の理由

150年以上の歴史を持つルイヴィトン。トレンドを取り入れた新作が発表される一方で、ルイヴィトンのヴィンテージアイテムも人気の商品です。なぜ、世の中の人はニューコレクションではなく、ルイヴィトンのヴィンテージに惹かれるのでしょうか?

近年におけるレトロブーム


激しくトレンドが入れ替わるなか、近年では当時のシルエットや色使い、デザインを楽しむレトロブームが巻き起こっています。また、インターネットの拡大によりルイヴィトンを手にする人が、以前よりも多く増えました。そこで他人と差をつけるアイテムとしてヴィンテージ品に目をつけたのです。

希少価値の高さ

長年語り継がれるルイヴィトンの歴史を築き上げてきたアイテムも、すでに廃盤になっている商品も多く存在します。過去にリリースされたルイヴィトンヴィンテージは、現在では入手困難であり、希少価値も高いのが特徴です。

アンティグア

 

 
 
 
 
 
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ルイヴィトンで初めてオールキャンバスで作られた「アンティグア」。ヨットレースが盛んに行われている、カリブ海の島の名前から「アンティグア」と名付けられました。大人カジュアルでジェンダーレスなデザインは、今までのルイヴィトンのイメージを覆すラインとして注目されたのです。

スハリ

 

 
 
 
 
 
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革製品のなかでも特徴的なヤギ革を採用した「スハリ」は、重厚感のある見た目にも関わらず、軽さが特徴です。ルイヴィトンの初代デザイナー、マーク・ジェイコブスが手掛けています。ゴールドの金具が高級感をプラスし、多くのセレブリティに愛されるアイテムとしても有名です。

モンスリ

 

 
 
 
 
 
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ルイヴィトンのなかでは珍しいリュックタイプのライン「モンスリ」は、巾着タイプで収納力に優れています。外側、内側にそれぞれポケットがあり小物の収納もしやすく、さらに水や湿気に強いレザー素材を採用しているため、雨の日でも気兼ねなく使用できます。モンスリ、モンスリMM、ミニモンスリと3サイズ展開しており、体格やファッションスタイルに取り入れやすいと評判になりました。


人気のルイヴィトンヴィンテージアイテム

今では市場に出回っている数も少ないルイヴィトンのヴィンテージアイテム。時代を超えてきたルイヴィトンのヴィンテージ品は、エレガントさだけではなくどこか深みのあるアイテムばかりです。

キーポル


キーポルは1924年にLOUIS VUITTON(ルイ・ヴィトン)から発表されたボストンバッグです。旅行に使用する鞄として開発されました。1920年代に「すべてを収納する」という意味のフランス語「Tientout(ティアント)」という名前で発表されていたことも有名です。キーポルは、「Keep all」をもじった名前と言われています。1930年には「バンドリエール」というショルダーストラップがついたシリーズも発表され、LOUIS VUITTON(ルイ・ヴィトン)のなかでも高い人気を集めています。

コトヴィル


1950年代に「アルゼール」「ビステン」「コルテ」という大きさの異なる3タイプのボックス型スーツケースが展開されました。どれもポプラ材の木枠でできていて、シグネチャーのモノグラム・キャンバスで覆われています。その中の「コルテ」は、60年代後半からは「コトヴィル」の名称で知られるようになりました。ルイ・ヴィトンのハードタイプの衣装ケースとしてはもっとも小さく、幅はわずか約40㎝ほどです。ほかのトランク同様におなじみのS字型ロックにレザーのトリミング、真鍮の金具があしらわれており、旅行時に高級感を漂わせるアイテムとして人気を集めています。

アマゾン

 
 
 
 
 
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ルイヴィトンが手掛ける鞄のなかで、長期間にわたり、人気を誇る「アマゾン」は、1974年に誕生しました。絶大な人気を誇っていたのにも関わらず2014年には廃盤となり、アマゾンの生産は終了します。現在では、ヴィンテージアイテムのみしか市場に出回っておらず、生産終了後も多くのユーザーが求めている鞄です。

ソミュール

 
 
 
 
 
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1986年に誕生した「ソミュール」は、1964年に発売された「ジベシエール」からインスパイアされて作られました。「ジベシエール」は、もともと狩猟家が着替えや獲物を持ち運ぶための鞄として製造されたのです。乗馬用の鞍に似ていることから、有名な乗馬学校があるフランスの都市名「ソミュール」と名付けられました。サイドから見ると2つのコンパートメントに分かれており、大容量な構造となっています。高い実用性を持つことから、ヴィンテージアイテムのなかでも人気が高い商品です。


ルイヴィトンヴィンテージで深みをプラス

世界でも名高いブランド「ルイヴィトン」だからこそ、他の人が手に入れられないヴィンテージアイテムを手にしたくなります。いつものファッションにプラスするだけでも、不思議と深みが増すのは、時代を超えてきたルイヴィトンの持つパワーかもしれません。ぜひ一度ルイヴィトンヴィンテージアイテムを手に取ってみてください。

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