ヒルバーグ社のカイタムは軽量かつ頑丈なテントを求める人におすすめ
Aventure編集部
テント界の大ブランドの1つ「ヒルバーグ」。ヒルバーグ社には代表的なテントがいくつもあるが、強靭で汎用性が高いのがレッドレーベルの「カイタム」だ。
スウェーデン北部の美しい湖沼にちなんで名づけられた通り、自然に溶け込む優れたデザインは、本格派のキャンパーの心を掴んで離さない。
満天の星空が広がる厳寒のキャンプ地でも快適さを求めるなら、頑丈なテントは必須。カイタムがどんな魅力を持っているか、一緒に見ていこう。
カイタムを生み出した会社「ヒルバーグ」はこだわりの強いテントメーカー
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テント界のロールスロイスと呼ばれるヒルバーグは、数々の有名なテントを生み出したメーカーだ。良く知られているブランドに、「ケロン」「アクト」他にも「スタロン」がある。
ヒルバーグ社がどうして多くのキャンパーに支持されているのか、その魅力を知ってほしい。
ヒルバーグ社の歴史
ヒルバーグ社はスウェーデンの老舗テントメーカー。森林管理をしていたBo Hillebergが妻と共にスタートさせた。
自分でテントを作り出す前、Boはテントがインナーテントを張ってから、アウターテントを張らなければならないことに強い不満をもっていた。雨の日にはインナーテントが濡れてしまうし、設営に時間がかかるからだ。
そこで彼はアウターとインナーテントが同時に貼れるような独自構造を考えだした。これによって「誰でも簡単に丈夫なテントが張れる」ようになったのだ。
さらにシリコンでカバーした生地が非常に強いことを発見し、ヒルバーグのすべてのテントで使われている「Kerlon1500」を作り出すことに成功。どんな悪天候でもキャンパーを守れるテントを世に送り出している。
ヒルバーグ社には4つのレーベルがある
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2012年以来、ヒルバーグ社は製造したすべてのテントを4つのレーベルに分類した。どのレーベルに属するテントであるかによって、そのテントの「強度」「軽さ」「使用可能環境」が分かるようになったのだ。
以下、4つのレーベルの特徴を簡単に紹介しよう。
【ブラックレーベル】
あらゆる季節と天候条件に対応できる強度、設営の簡単さ、そしてテント内の快適さを最大限に高めたテントが属している。
すべてのポールが同じ長さのため、設営に迷うことなく誰でも簡単にテントを張れる。また、複数の通気口を上部に設置し、雪に深く埋もれても空気の流れが確保できるようにした。最強度のKerlon1800素材を使用、耐久性が高いペグに酷使に耐えるジッパーなどが特徴。
【レッドレーベル】
あらゆる環境に耐える強度と設営のしやすさ、内部の快適さを確保したまま、可能な限り軽く設計されたテントが属している。
長さが異なるポールを使うことで軽量化を実現。軽量なジッパーや軽量で頑丈なペグなど、頑丈さと軽さの両立を重視している。
【イエローレーベル】
軽量化を最優先しており、雪のない季節に比較的安全な地形で使うことを目的として作られたテントが属している。
より温暖な環境で使うことを想定しているため、雪に埋もれる場所や風が強い場所などでの使用には向かない。
【ブルーレーベル】
それぞれが個別の用途に適したように設計されたテントが属している。
目的別にテントが造られているため、素材もそれぞれ目的に合わせたものが使用され、使いやすさが重視されている。
ヒルバーグがテント界のロールスロイスと呼ばれる理由
ヒルバーグがテント界のロールスロイスと呼ばれるには、以下2つの理由がある。
・職人一人がテントを丸ごと担当して製造する
・妥協することがない
これはとても有名なことだが、ヒルバーグではテントにつき担当者が一人ずつ付く。職人が1つ1つのテントを丸ごと担当して製造するのだ。担当した職人の名前は、テントに付けられたタグによってわかるようになっている。
また、ヒルバーグは一貫して諦めたり手を抜いたりすることがないメーカーだと言われている。ポールやペグ、紐など細部にいたるまで、徹底したこだわりをもってテントが造られているのだ。
ヒルバーグの理念は「厚いグローブをしたまま、一人で暗闇の中、強風に見舞われた最悪な状況の中でも簡単に設営できるテントであること」だ。この言葉はヒルバーグのすべてのテントに当てはまる。
そのため、ヒルバーグのテントは総じて高価である。しかしそれだけの値打ちがあると判断されているから、根強い人気を誇っているのだろう。
ヒルバーグのレッドレーベル「カイタム」シリーズの特長
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カイタムはレッドレーベルに属する全天候対応型テントで、どんな厳しい寒さや風雪でも対応できる。あらゆる季節、あらゆる天候に対応するテントでありつつも、バックパッキングできるほどに軽量であることが大きな魅力だ。
ただし、過酷な状況下での長期間使用には向いていないから注意しよう。
カイタムには入り口と前室がそれぞれ2つ用意されている。そのため空気の通りがよく、日本の蒸し暑い夏でも快適な滞在が可能だ。
左右対称のトンネル型で、設営のしやすさ、軽さ、頑丈さが素晴らしいバランスで成り立つテントとなっている。
2人〜4人まで対応しており、前室に荷物をおけるため寝室の広さを損なわない。犬を連れたファミリーキャンプにも便利だろう。
ヒルバーグ社のカイタムシリーズは5テント:スペック紹介
カイタムシリーズのスペックをみていこう。
・カイタム2
・カイタム4
・カイタム2GT
・カイタム3GT
・カイタム4GT
ちなみに、GTは前室がより拡張されたテントのこと。GTの前室はフロントセクションを巻き上げることによって、布に覆われたポーチを作れる。雨の日などはそれによってインナーテントのドアが守られるため、より快適に過ごせるのだ。
【組み立て動画:GTバージョン】
カイタム2のスペック紹介
カイタム2は2人用の軽量テント。カヌーや自転車での旅をする人たちに人気がある。
・設置サイズ:430cm(横)×140cm(幅)×100cm(高)
・収納サイズ:20cm×55cm
・重量:3.2kg
・収容人数:2人
・価格:136,400円(税込)
【付属品】
・アルミポール(9mm)260cm×2本、305cm×1本
・Vペグ18本
・スタッフバッグ
・ポールバッグ
・ペグバッグ
・スペアーポールセクション
・リペアスリーブ
カイタム4のスペック紹介
カイタム4は4人用の軽量テント。オールシーズンのキャンプを快適に過ごせる。
・設置サイズ:430cm(横)×220cm(幅)×110cm(高)
・重量:3.9kg
・収容人数:4人
・価格:170,500円(税込)
【付属品】
・アルミポール(9mm)328cm×2本、368cm×1本
・Vペグ18本
・スタッフバッグ
・ポールバッグ
・ペグバッグ
・スペアーポールセクション
・リペアスリーブ
カイタム2GTのスペック紹介
カイタムの2人用テントの前室が広いタイプ。
・設置サイズ:505cm(横)×140cm(幅)×100cm(高)
・重量:3.7kg
・収容人数:2人
・価格:168,300円(税込)
【付属品】
・アルミポール(9mm)260cm×2本、305cm×2本
・Vペグ22本
・スタッフバッグ
・ポールバッグ
・ペグバッグ
・スペアーポールセクション
・リペアスリーブ
カイタム3GTのスペック紹介
カイタムの3人用テントは、GTバージョンのみの販売だ。寝室には余裕があるため、子供が小さな家族であれば4人でもゆとりがある。
・設置サイズ:505cm(横)×185cm(幅)×105cm(高)
・重量:4.1kg
・収容人数:3人用
・価格:184,800円(税込)
【付属品】
・アルミポール(9mm)285cm×2本、328cm×2本
・Vペグ22本
・スタッフバッグ
・ポールバッグ
・ペグバッグ
・スペアーポールセクション
・リペアスリーブ
カイタム4Gtのスペック紹介
カイタムシリーズで最も大きいのがこの4GTだ。寝室部分の広さがほしい人やファミリーに最適となっている。
・設置サイズ:505cm(横)×220cm(幅)×110cm(高)
・重量:4.6kg
・収容人数:4人
・価格:195,800円(税込)
【付属品】
・アルミポール(9mm)328cm×2本、368cm×2本
・Vペグ22本
・スタッフバッグ
・ポールバッグ
・ペグバッグ
・スペアーポールセクション
・リペアスリーブ
ヒルバーグ・カイタムをおすすめしたいシーン
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カイタムの魅力が堪能できるキャンプシーンを3つみていこう。
・バックパッカー
・自転車での旅
・犬を連れたキャンプ
カイタムがぴったり①バックパッカー
2人用カイタムなら収納サイズが片手で持てる程度で、重さは何と3.2kgだ。リュックに詰めても軽くかさばらないうえ、悪天候に耐えうる丈夫な素材でできている。
「できるだけ持ち物は少なく軽く」が旅をするうえで重要なバックパッカーにとって、カイタムは頼もしいテントだろう。
カイタムがびったり②自転車での旅
同じく自転車での旅にもピッタリだ。収納バッグを自転車にくくりつけてもさほど重さがないうえ、耐水性なども優秀なテントであるため雨の日でも浸水しない。
またヒルバーグが誇る生地「Kerlon」は、釘がささっても穴を揉みこめばなかったことになる魔法のような生地。自転車での移動中に、自転車の部品が刺さるようなことがあっても問題なく耐えられる。
カイタムがぴったり③犬を連れたキャンプ
カイタムは2つの入り口を持つことが魅力の1つだが、前室が広いGTシリーズは犬も一緒にキャンプに行きたい人にとってとても使いやすいだろう。
荷物を置いてもスペースには余裕があるため、犬が雨風をよけて休む場所を作れる。大切なペットの体調管理もしやすくなるので、キャンプでの不安が1つ減るはずだ。
ヒルバーグ社のカイタムは頑丈なのに軽い!あらゆるシーンで快適さを約束
カイタムシリーズはあらゆる天候・季節に対応可能なうえに、とても軽い万能なテント。
厳しい状況下でも快適な寝室が確保できる点を魅力に感じるキャンパーは多いだろう。テントの中では高価な商品だが、その分利用者の満足度も高いテントになっている。
キャンプ中の快適なシェルターとして、身軽な旅のお供として、手に入れてみてはいかがだろうか。