ヒルバーグのテントなら、ナロ2が軽量で使いやすい!
Aventure編集部
ヒルバーグは多くのキャンパーから人気を集めるブランドです。今回はその中でも、ナロ2についてご紹介します。ヒルバーグとは一体どのようなブランドで、いかなる特徴があるのか、
ナロ2はなぜおすすめなのかを解説します。
ヒルバーグの歴史
ヒルバーグの歴史は、1971年にまでさかのぼります。創業者のBo Hillebergは当時、森林管理官として活躍していました。彼はHilleberg ABという会社を立ち上げ、林業にまつわる道具や山林で作業をする人々のための小屋を提供していたのです。
彼が本業の傍ら、副業としてチャレンジしたいと考えていたことが、テントの製造です。彼の頭の中には「アウターとインナーを同時に張ることができるテント」という新しいアイデアがありました。というのも、それまでテントといえば、インナーテントを張ってからレインフライシートで覆うことが当たり前だったからです。しかし彼にはアイデアはあっても、これを実現するための裁縫技術がありませんでした。
そうしたなか、彼はその後の人生を大きく変える出会いを果たします。オーストリアのチロルでスキー休暇を楽しんでいた彼は、そこでRenate Neunerと出会いました。二人は結婚し、ストックホルムに居を移しました。
彼女の持っていたスキル、それこそ彼が必要としていた縫製技術でした。Bo Hillebergの創造力とRenateの技術力、二つがかけ合わさり新しいテントが生まれ、現在のヒルバーグが形作られました。二人は努力を重ね、今では世界中で愛されるブランドを確立しています。
現在、Bo Hillebergは社長として設計開発を担当し、妻のRenateと娘のPetra、彼女の弟であるRolfは取締役会に就任しています。特にPetraはヨーロッパを除くすべての地域でビジネスを取り仕切っており、ヒルバーグはBo Hillebergの家族たちによってこれからも繁栄していくと、多くのキャンパーから期待されています。
ヒルバーグが他社を圧倒する理由
ヒルバーグはテント界のロールスロイスと呼ばれるほど、圧倒的な人気を集めています。その理由はいくつもありますが、1つ目は強度に優れている点です。生地を4枚重ねているため耐久性が高く、場所やシーズン、天候を問わず過酷な場所でもキャンプを楽しめます。ケルロンという独自素材を使っていて耐水性も高いため、激しい雨でも心配いりません。
ヒルバーグの人気が高い2つ目の理由は、軽量さです。高い耐久性を持つテントは重くなり、持ち運びには不便となってしまうことが多々あります。しかしヒルバーグの点とは頑丈であると同時に軽量のため、登山の負担にもなりません。テントが重いと体力の消耗につながるため、こうした軽さは多くのキャンパーから支持されています。
3つ目の理由は、40年以上続くブランドとしての信頼性です。ヒルバーグは1971年にスタートし、これまで他のブランドにはない新しいテントを生み出してきました。例えば1975年に発表したケルロンという素材は、軽量さと強度を兼ね備えた新しいもので、ヒルバーグのテントのクオリティを大きく底上げしました。
そうしたキャンパーに喜ばれる素材や仕組みを開発し続けている姿勢こそ、長年愛されている秘訣だと言えるでしょう。
ヒルバーグのテントにおけるデザインと製造
ヒルバーグのテントはおしゃれで人目を惹く素晴らしいデザインですが、これらは単に「新しいものを作ろう」という考えで生まれてきたわけではありません。あくまでも、キャンパーが抱える問題を解決するための手段として生み出されてきました。
ヒルバーグのデザイン・チームは、冒険家として一年中テントで過ごしています。そのため機能を最優先して考え、大自然の中で本当に必要とされるテントはどのようなものなのかという観点からデザインしているのです。
新しくデザインが出来上がったら、一年間、あらゆる環境下で試験を行います。そこで、キャンパーの問題を解決するデザインだと認められたものが、完成品として流通しています。
こうしたデザインを実現するためには、高い技術力を持って製造しなくてはなりません。ヒルバーグでは品質管理を徹底し、全ての生地の全ロールに配色や耐摩耗性などのテストを行い、引き裂き強度試験を行います。
これらをクリアしたものだけが組み立てられ、出荷前に一度設営されてテストを受けます。ここでのテストは、インナーテントとアウターテントの目視、グラウンドストラップの取り付け、ジッパーと縫い目のチェックなど、あらゆる角度から品質を確かめるものです。
全ての基準を満たしたものだけが私たちのもとに届く仕組みになっているからこそ、ヒルバーグのは長年多くの人から愛されているのでしょう。
ヒルバーグが考えるテントの選び方
テントを選ぶ基準は様々ですが、ヒルバーグは「登山やハイキング、自転車での旅など、冒険の内容で決めるのではなく、その中でどんなことができるテントが必要かという観点から選ぶとよい」としています。
テントを選ぶにはまず、どんな条件で使うかを考えます。キャンプの目的ではなく、いつ、どんな場所で、どのくらいの過酷さがあり、どのように使うのかが大切です。使用頻度が高ければ強度が高く持ち運びに便利なものがおすすめですし、複数のシーズンで使うなら適応性が高いテントを選ぶべきということになります。
また、サイズや構造も重要なポイントです。テントの中で一人で過ごすのか、それとも家族や仲間たちと過ごすのかによって、必要なスペースは変わります。1人ひとりの体格によっても異なるので、こうした観点も忘れないようにしてください。
ベースキャンプを設置するのであれば雪や風に耐える構造のものが適していますし、毎日テントと一緒に移動するのであればより軽量な方が使い勝手がいいでしょう。
ヒルバーグを実際に使っているキャンパーの評価
ヒルバーグファンのキャンパーは多いですが、そのなかでも快適性を気に入っている人はたくさんいます。テント単体でも十分なスペースを確保できますが、タープと組み合わせることでより心地よく過ごせるようになると評判です。素材のこだわりも高く評価され、居住性の高さから「ヒルバーグ以外のテントは使いたくない」という方もいます。
機能だけでなく、見た目が優れている点も人気の秘密。ヒルバーグからは多くのシリーズが販売されていますが、どのテントも派手過ぎず、統一感のある色味です。アウトドアで使う以上もちろん機能性は重要ですが、使っていて気に入る見た目かどうかも見過ごせません。
そんなヒルバーグのテントですが、長く使っているからこそ見えてくる改善点もあるようです。あるキャンパーからは、生地にしわがつきやすい点を指摘されています。どのくらい丁寧に使っているかにもよりますが、ある程度のしわやほつれなどは避けられません。
また、ヒルバーグのテントは決して安価ではありません。価格を最優先して考えるのであれば、他のブランドを視野に入れたほうがいいでしょう。
ヒルバーグのテントならナロ2がおすすめ
この投稿をInstagramで見る
ヒルバーグのテントのなかでも、今回はナロ2をおすすめします。スウェーデンのケブネカイセ山脈にある山頂の名前が由来となっているこのテントは、他のシリーズと比べてかなり軽量です。
オールシーズンすべての天候に対応しているので、ヒルバーグのテントを初めて購入するという方にもうってつけ。もちろん耐久性も高く、プロの登山家やハンターなども利用しています。
【ナロ2のスペック】
サイズ :収納サイズ/φ17.5×45cm
スペック :付属品/アルミポール (φ9 mm)305cm×1本、260cm×1本、ペグ( Vペグ)×16本、スタッフバッグ、ポールバッグ、ペグバッグ、スペアーポールセクション、リペアスリーブ
重量 :最小重量 (総重量)/2kg(2.4kg)
収容人数 :2人用テント
ナロ2レッド・グリーン・サンドの違い
ナロ2を始めとするヒルバーグのテントは、4つのレーベルに分類されています。ブラックレーベル・モデルは、どんな季節、環境にも耐えうる仕様です。
レッドレーベルは季節を問わず使え、強度よりも軽量さを優先しています。
イエローレーベルは最軽量で、雪のない冬やそれ以外の季節で、比較的安全な環境下で使われることを想定しています。
ブルーレーベルは特殊な用途にあわせて作られているため、テントによって違いがあります。ちなみに、ナロ2にはブルーレーベルはありません。
ナロ2のGTモデルとは
ナロ2とナロ2GTの違いは、前室が大きくゆとりがあることです。荷物の多くを前室におけるため、フロアをゆったりと使えます。ナロ2は2人用のテントですが、ナロ2GTは一般的な2人用テントよりも広さが確保できるのがメリットです。
ヒルバーグのナロ2で軽快なキャンプライフを
ヒルバーグは40年もの歴史を持つ、キャンパーに愛されるブランドです。耐久性や軽量性、デザインや縫製などあらゆる面で優れており、いつかは一つ手にしたい、憧れのテントです。新しくテントを購入するかたは、ぜひ一度検討してみてください。
Aventure編集部