スノーピークのダッチオーブンは様々なシーンで活躍する名クッカー
Aventure編集部
1958年に新潟県三条市で創業されたスノーピークは、長年日本中のキャンパーから支持されてきたキャンプギアブランドです。創業当初からの「自分自身が欲しいと思うギアを作る」というこだわりのもと、徹底したユーザー目線での製品開発を行ってきました。
この記事では、スノーピークの歴史から物作りのこだわりまでを紹介したのち、スノーピークが生まれた燕三条エリアの高い技術によって生まれた鋳鉄を使用したダッチオーブンを紹介します。様々なシーンで活躍する製品ラインナップが展開されているので、初めてダッチオーブンを購入しようと思っている方だけでなく、メインのダッチオーブンを持っていてサブのダッチオーブンの購入を検討している方もぜひ一緒に見ていきましょう。
スノーピークとはどんなブランド?
スノーピークは日本中のキャンパーに愛されており、アウトドアショップでも必ず見かけるほどの定番ブランドです。
テントはもちろん、テーブルやチェア、焚き火台を始め、ウェアや収納用品、ペグなどの小物まで、キャンプに必要なギアの開発・販売を行っているブランドでもあります。ギアの開発・販売のほかにも、キャンプフィールドやレストランを運営するなど、アウトドアにまつわる事業も展開しています。
スノーピークの歴史
1958年に前身となる山井幸雄商店が創業されたのが、スノーピークの始まりでした。
創業者の山井幸雄は登山愛好家でもあったため、自身の経験をもとに登山用品を開発し、1959年には自社開発の登山用品を全国に向けて販売し始めたのです。1963年には「スノーピーク」が商標登録され、現在に続いています。
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1964年には釣具メーカーとしての事業もスタートさせますが、1980年代には後に社長を経て会長となる山井太が主導して自動車にギアを積み込んでキャンプ地まで行くオートキャンプに着目します。1990年代には日本中にオートキャンプを根付かせ、オートキャンプのパイオニアになりました。
ユーザー目線に立った物作りの信念
スノーピークが拠点としている新潟県の燕三条エリアといえば、江戸時代から金属加工が有名な地域で、燕三条の職人たちは長年にわたって高い技術を培ってきました。スノーピークのギアが高い品質を誇るのは燕三条エリアの職人たちの高い技術によるもので、スノーピークにはギアの品質を高めるために掲げている信念があります。
スノーピークがギアの品質を高めるために掲げている物作りの信念とは、ユーザー目線で考え、自分が欲しいと思うギアを作り出すことです。創業者の山井幸雄が創業当時に登山用品を開発したときの経験が、ブランドのポリシーとして現代まで受け継がれています。
スノーピークが物作りにおいてもう一つ大切にしているのが、仮説と検証を繰り返すことです。製品の開発はもちろん、使われる材料や製法の選定においても仮説と検証を繰り返します。試作品はすぐにフィールドテストが行われてフィードバックを受け、それを次の試作品に活かすことで高い品質を誇るギアを作り上げてきました。
フィードバックは開発段階にとどまらず、スノーピークでは製品が販売されたあともユーザーから直接フィードバックを受ける機会を設けています。1998年から始まったキャンプイベント「Snow Peak Way」では、スノーピークの社員はもちろん、一般ユーザーも参加して一緒にキャンプを楽しみます。スノーピークの開発担当者はユーザーから直接フィードバックを受けているのです。Snow Peak Wayで受けたフィードバックは新たな製品開発に活かされていきます。
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ユーザー目線で発案した製品がフィールドテストを経て製品化し、販売をスタートさせてからもユーザーの声を受けて改良を加えることで、スノーピークは日本中のユーザーから高い評価を集めてきました。
永久保証を始めとする充実のアフターサービス
スノーピークは自社の製品を「壊れても修理して長く使って欲しい」と明言しています。新しいギアにだけ価値があるのではなく、修理しながら長年連れ添ったギアとの間にしか生まれない思い出と愛着をユーザーに味わって欲しいという考えなのです。そのため、スノーピークの製品はすべて永久保証が付いており、保証書は付属しません。スノーピークのギアであればユーザーの要望に合わせていつでも修理してくれるのです。
修理の際には、納期にもこだわっています。修理受付のときに「次のキャンプはいつか」を聞き、ユーザーがギアを必要とするときに修理を間に合わせるよう最大限の努力をしています。
修理して長く使うことだけでなく、修理の納期にまでもユーザー目線が取り入れられているのです。
どんなユーザーに愛用されているのか
スノーピークは1980年代後半から、オートキャンプ用品を手掛けてきました。
オートキャンプ白書によれば、オートキャンプユーザーの平均年齢は42.5歳で、キャンプを始めたきっかけは「子供のため」が1位でした。つまり、オートキャンプ用品を手掛けてきたスノーピークのユーザー層はまさに、子供を持つ親世代なのです。実際に、スノーピークのテントのラインナップを見てみると、2〜3人で使用できるものから6人で寝られるものなどが展開されており、スノーピークがファミリーユーザーをターゲットにしていることがわかります。
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スノーピークの「いいものを修理しながら長く大切に使う」という考えに共感している親世代のユーザーにとっては、いずれ子供たちにギアを受け継げることも魅力のひとつでしょう。
スノーピークの人気ダッチオーブン
ここからはスノーピークの人気ダッチオーブンを紹介していきます。
スノーピークのダッチオーブンには、燕三条の高い金属加工技術によって作られた薄型の鋳鉄が採用されています。ダッチオーブンを取り扱う上でデメリットになりがちな重くて扱いづらい点を解消し、取り回しのしやすさを実現しました。
最適な調理の仕方や何人分の調理ができるのかによっていくつかのダッチオーブンが展開されていますので、自分に最適なダッチオーブンを見つけましょう。
コンボダッチデュオ
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燕三条エリアの職人の技術によって作られた鋳鉄の、薄くて軽いというメリットを活かした、2人で使用するのに最適なクッカーセットです。 2枚のプレート、スキレット、ポットがセットになっており、それぞれをスタッキングしてコンパクトに持ち運びできます。ポットは直径18cmで、3合までのお米を炊くのに必要十分な大きさとなっており、コンボダッチデュオを1セット持っていけば炊飯の他に最大で3種類の料理を作って楽しめます。ハンドルが取り外し式なので、調理したあとオーブンをそのままテーブルに出せるのも魅力です。
サイズ | リッド:φ164×39(h)mm、スキレット:196×168×48(h)mm、ポット:188×172×101(h)mm、プレート:196×168×35(h)mm、ハンドル:30×120×8(h)mm |
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重量 | 総重量:4kg、リッド:0.5kg、スキレット:0.7kg、ポット:1.3kg、プレート:0.65kg、ハンドル:0.1kg |
容量 | ポット1.6L、スキレット0.8L |
和鉄ダッチオーブン 26
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直径26cmの鋳鉄製ダッチオーブンとスキレットのセットです。直径26cmのダッチオーブンというと、一般的に4人前程度の調理をするのに必要十分な大きさと言われています。ダッチオーブンを使った定番メニューである丸鶏のローストチキンが調理可能な大きさです。 和鉄ダッチオーブンの最大の特徴は、やはり薄くて軽い燕三条エリア製の鋳鉄が使われていることです。最も薄い部分で2.25mmを誇り、軽く取り回しがしやすい上に火の通りがいいので食材を美味しく調理できます。 持ちやすい形状のハンドルが採用されていたり、IHにも対応しているのでご家庭でも使えるほか、リッドのリブがあることでダッチオーブンならではの上火を使った調理もしやすいなど、キャンプ初心者から上級者まで使いやすい工夫がなされています。
サイズ | リッド:316×268×56(h)mm、スキレット:316×268×59(h)mm、ポット:φ268×120(h)mm |
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重量 | 総重量:7.9kg、リッド:2.6kg、スキレット:2.4kg、ポット:2.9kg |
容量 | ポット:5.3L、スキレット:2.5L |
コロダッチシリーズ
大きくて豪快に調理できるのがダッチオーブンの魅力である一方、大きいがゆえに気軽に使えないという声を受けて、コロダッチシリーズが開発されました。半分に切ったレタスが入る大きさのコロダッチオーバル、玉ねぎが1つ入る大きさのコロダッチポット、1匹の魚や1本のとうもろこしが入る大きさのコロダッチカプセルという、3つのダッチオーブンがラインナップされています。
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薄くて軽い燕三条の鋳鉄を使用したコンパクトなダッチオーブンはこれまでになく、手軽に少量の調理をおこなえるのが最大の魅力です。こぶりなシルエットなので、調理後にそのまま器としてテーブルに並べてもかわいいと話題になりました。
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メインのダッチオーブンを持っていて、気軽に「もう1品作りたい」「おつまみを作りたい」「デザートを作りたい」というニーズに応えられる製品です。 コロダッチオーバル
サイズ | 242×160×89(h)mm |
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重量 | 2.6kg |
容量 | ポット:1,130ml、リッド:430ml |
コロダッチポット
サイズ | 162×130×89(h)mm |
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重量 | 1.4kg |
容量 | ポット:460ml、リッド:220ml |
コロダッチカプセル
サイズ | 282×90×68(h)mm |
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重量 | 1.9kg |
容量 | ポット:520ml、リッド:330ml |
スノーピークのダッチオーブンは薄くて軽い上に使いやすい
スノーピークのダッチオーブンに共通する特徴は、燕三条エリアで作られた薄くて軽い鋳鉄が採用されていることによる、取り回しのよさといえるでしょう。
様々なシーンで活躍できるように工夫がなされているのも魅力で、2人用クッカーセットのコンボダッチデュオやコロダッチシリーズはサブのダッチオーブンを探している方や、手軽にダッチオーブンを使いたい方にぜひ使って欲しいダッチオーブンといえます。4人前の調理に最適な大きさの和鉄ダッチオーブンは初めてダッチオーブンを使う方にもオススメです。
使用するシーンや手持ちの調理器具との兼ね合い、作りたい料理や調理したい食材に合わせて最適なダッチオーブンを選びましょう。