ヒルバーグ「タラ」はトンネルの広い空間とドームの堅牢性を併せ持つ万能テント
Aventure編集部
4シーズン対応の2人用ドームテント「タラ」は、3人用の「サイボ」、4人用の「サイタリス」と並ぶハイエンドシリーズです。大自然の過酷な環境を想定し、それに耐えられる設計を施した安心のブラックレーベルのテントです。多くのキャンパーを魅了しているのは、トンネル型テントの高い居住性。そしてドーム型テントの堅牢な造りです。海風の強い海岸沿いでも安心してテントを張ることができます。この記事では、ヒルバーグ「タラ」の魅力をお伝えします。
ヒルバーグのテントへのこだわり
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AVENTUREでも幾度となく取り上げているヒルバーグ社。1971年に設立された際、創業者のBo Hillebergは森林管理官をし、林業関係の仕事をしていました。
アウトドアを愛するBo Hillebergは、自身の経験から、既存のテントに疑問を持っており、雪山などでの強風、積雪、寒さに耐えられるテントや、インナーテントとフライシートを一緒に設営できるテントを作ることを構想していました。そんな中、Renate Neunerと出会い、結婚します。Renateはテントを制作する縫製技術を得るため、家庭科学校に1年通いました。
2年後にはBoの設計とRenateの縫製技術を組み合わせ、1973年にテントを2人で初めてこの世に送り出しました。以来、「どんなに過酷な状況下で、厚手のグローブをしていても、1人で簡単に設営できる、居住性のよいテントを提供すること」を信念に掲げて家族で歩んできた、テント一筋のブランドです。
タラの特徴
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ヒルバーグのタラは、過酷な環境下にも耐えられるハイエンドモデル「ブラックレーベル」の中の2人用トンネル+ドームテントです。
タラは同じブラックレーベルの中の4人用のサイタリス、3人用のサイボに次ぐモデルで、どれもトンネルテントの広さとドームテントの強度を併せ持ち、オールシーズンに対応しています。
驚異の引き裂き強度
ヒルバーグがブラックレーベルのアウターテントに使用している生地、Kerlon(ケルロン)1800は驚異の頑丈さで、最小引き裂き強度は18kg/40lbと、他社のテント生地の引き裂き強度が2~3kg(4.4~6.6lb)ほどである中、圧倒的な強度を誇ります。
一般的なテント生地がポリウレタンで覆われている一方で、ケルロン生地はシリコーンで覆われているため、非常に軽くて水を通さず、加水分解もしにくい、これまでにはなかった生地です。インナーテント生地はとても軽く、通気性が高いのに湿気はしっかり排出し、居室内を快適に保ちます。
広々快適な居室空間
入口は2箇所あり、大きな前室が2つ。テントの内部も大人2人用とは思えないくらい広いのに、大きな前室が2つあることで、1つは調理ゾーン、1つはギア置き場に、と充実した使い方も可能。インナーテントが垂直に近い状態で立ち上がっているため、居室内を無駄なく広く使うことができます。
ヒルバーグ タラの詳細情報
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【価格】¥184,800(税込)
【モデル】ブラックレーベル
【材質】ケルロン1800
【重量】3.7kg(収納時4.2kg)
【サイズ】室内:210×140×105cm(2.8m²)/前室:2.3m²×2/室内高:105cm
【付属品】アルミポール(直径10mm)372cm×4本/Yペグ×18個/テント・ポール・ペグバッグ/スペアポールセクション/リペアースリーブ
引用:[HILLEBERG WORLD]
https://hille-world.com/?pid=91159770
設営方法
タラは、インナーテントとフライシートが一緒に取り付けられており、フットプリントも設営前に取り付けておくことで、4本のポールを差し込むだけで全て同時に立ち上がり、その時間は5分ともかかりません。
積雪や暗闇などの過酷な環境下で分厚いグローブをしたままでも1人で簡単に設営できるテントを作る、というヒルバーグのこだわりが随所に感じられます。
スタイカとタラの違い
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ヒルバーグには、同じブラックレーベルに属する2人用のテント、「スタイカ」があります。 スタイカは自立式のドーム型テントで、とにかくシンプルな作りです。シンプルゆえに設営が簡単で、安定感も抜群です。 では、タラとスタイカの2つのテントにはどのような違いがあり、それぞれどんなシーンに向いているのか、紐解いていきます。
スタイカの詳細情報
【価格】¥151,800(税込)
【モデル】ブラックレーベル
【材質】ケルロン1800
【重量】3.4kg(収納時4.0kg)
【サイズ】収納時:φ23×52cm/室内:230×140×105cm(3.2m²)/前室:0.9m²×2/室内高:105cm
【付属品】アルミポール(直径10mm)387cm×3本/Yペグ×16個/テント・ポール・ペグバッグ/スペアポールセクション/リペアースリーブ
引用:[HILLEBERG WORLD]
https://hille-world.com/?pid=91158617
居室・前室の広さ
・タラ:居室 2.8m²/前室 2.3m²×2
・スタイカ:居室:3.2m²/前室 0.9m²×2
スタイカは居室が広めである一方、タラは前室が圧倒的に広く、広さの面ではタラに軍配が上がります。
付属品の数
タラよりもスタイカの方がポールやペグの本数が少なく、収納時もコンパクトになるので、スタイカが優勢となります。
価格
・タラ:¥184,800(税込)
・スタイカ:¥151,800(税込)
タラはトンネルテントとドームテントのハイブリッドであるため、やや高価格です。
タラとスタイラ、それぞれどんな人に向いている?
タラとスタイラはそれぞれによい点がありますが、それぞれがどんな人に向いているかをまとめました。
タラ | ・トンネルテントの広さとドームテントの屈強さのいいとこどりをしたい ・広い前室を使って調理などをしたい ・高価格でもデザインにもこだわりたい ・オートキャンプ場をよく利用する |
スタイカ | ・登山(バックパッカー)やバイクや自転車、カヌーなどでの過酷な移動などで荷物をコンパクトにしたい ・ペグダウンできない場所でも設営したい ・シンプルな設営を好む |
軽量なタラをソロで使うのも有効
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タラは2人用テントではありますが、設営時5分ともかからない手軽さがあり、広い空間でありながら堅牢であるというトンネル+ドームテント。にもかかわらず、その重量3.7kgという携行性のよさからも、ソロキャンプにもぜひ使ってほしいと思うテントです。 タラのフロアの広さは210×140cmと、一般的なベッドのダブルサイズが200×140cmであることを考えると、2人でも広々と使えるサイズですが、あえてソロキャンプでゆったり広々使ってみるのもいいかもしれません。