ソロキャンプにも!名品ナンガのオーロラライトの特徴や選び方を解説
Aventure編集部
日本発のアウトドア用品メーカーでおなじみのナンガ。メイドインジャパンにこだわり高品質なダウンを使ったシュラフはキャンパーならひとつは持っておきたいものです。ナンガのシュラフの中でも防水かつ透湿性のある素材を使用したオーロラライトシリーズは軽量かつコンパクトなのでソロキャンプにもおすすめ。
この記事ではナンガオーロラライトシリーズの魅力について解説します。
ナンガのダウンへのこだわり
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ナンガは1941年に滋賀県の「羽毛の町」と呼ばれる近江真綿布団の産地で生まれた日本のアウトドア用寝具・衣料メーカーです。ナンガの社名はヒマラヤ山脈にある標高8,000メートル超えの「ナンガ・パルバット峰」を由来とし、困難に立ち向かうという決意が込められています。
創業当初は寝具や寝袋メーカーの下請けとして羽毛製品の生産をしていましたが、ダウンへの強いこだわりを武器に現在の独自ブランドNANGAを立ち上げました。近年は他ブランドとのコラボレーション商品も発表するなどアウトドア界では名の知れた存在です。 そんなナンガの軽くて暖かい、高品質なダウン製品は「ワンランク上のキャンパーの証」として多くのユーザーを魅了しています。
妥協のない国内加工の羽毛
ナンガの製品に使用される羽毛は質の良いヨーロッパ産のホワイトダックダウンを厳選して輸入し、すべて国内で洗浄・加工されます。
羽毛の素材を最大限に活かし、保温性の高い羽毛製品を作るためにもっとも重要なのは「羽毛の加工技術」です。ナンガは創業当初より羽毛の知識と管理技術を高めた結果、この分野での競争力を磨きました。 ナンガのダウン加工工場は三重県の伊勢平野という豊かな自然に囲まれた場所にあります。
この場所で取れる「超軟水」を使って洗浄加工をすることや、伊勢平野が湿度の少ないドライな気候であることも高品質な羽毛を作り出す秘訣です。
熟練職人によるメイドインジャパンのクオリティー
こだわり抜いて加工された羽毛を熟練された職人たちの手によって一つひとつ丁寧に縫製加工していきます。細かな部分まで計算された精製技術で作られる「メイド・イン・ジャパン」のクオリティは海外製品にはない強みです。
永久保証
ナンガのシュラフには「安心して長く使ってもらいたい」という想いからすべて永久保証がついています。【期間を限定せず、永久に保証】するメーカーは少なく、多くのファンを惹きつけるポイントでもあります。
永久保証が可能なのは、自社工場での生産にこだわりダウン加工のノウハウを蓄積してきたからこそできること。たとえ自身の不注意で破いてしまった場合でも修理可能な範囲であれば送料の負担のみで修理してくれます。
オーロラライトシリーズの特徴
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ジャパンクオリティーで評価の高いナンガシュラフの中でも上位モデルであり、高い人気を誇っているのが「オーロラライトシリーズ」です。ナンガのオーロラライトシリーズは、ナイロン生地に多孔質ポリウレタン防水コーティングを施し、水濡れに強いオーロラテックスという生地を使用しています。
通常防水性を高めると湿気がこもりやすくなり、蒸れてしまいますがオーロラライトは湿気を逃す加工もされているのが特徴。防水性・透湿性ともに高レベルで快適な寝心地を提供してくれるシュラフです。
防水性を備えたオーロラテックス生地
オーロラテックスはナンガのオリジナル生地です。2レイヤ地で20,000mm・透湿性6,000g/m2/24hrsという高レベルの防水透湿性能を持っています。
キャンプでシュラフを使用するときに結露を防ぐため、シュラフカバーを利用するという人も多くいます。オーロラライトシリーズのシュラフならシュラフ本体の生地に水濡れに強いオーロラテックスを使っているため、シュラフ+シュラフカバーという装備よりもコンパクトになります。
実際にテント泊でシュラフカバーを使わずにオーロラライトのシュラフのみで過ごしたユーザーの声を紹介します。
外気温-20℃の中雪中キャンプで使いましたがヒートテック上下、ユニクロスウェット上下、靴下1枚で余裕で寝れました。
キャンプには少しオーバースペックかもしれないですが、逆に言えば、冬でもこれさえあればどこでも寝れます。
表面の撥水も十分機能していました。
冬キャンプで使用してみました。マイナス1℃の環境でヒートテックとジャージのみで朝まで寝る事ができました。湯たんぽやカイロは使用せずに寝れました。また、テント内も結露がひどく寝袋も濡れている感じではありましたがしっかり防水していました。またどんな寝袋も背中は冷えてしまうのでそれをクリアする為、サーマレストのXサーモを敷いて寝ました。この装備が冬キャンプでは自分にとっては最強で最軽量の寝具の組み合わせです。
軽量化の追求
ナンガのオーロラテックス生地を使ったシュラフのシリーズは「オーロラ」と「オーロラライト」の2種類あります。
オーロラシリーズは1994年に発売を開始したナンガの元祖ダウンシュラフ。オーロラライトはオーロラと比べ軽量化を追求し、よりコンパクトになっています。同じダウン量のシュラフで収納サイズと重量を比較すると、オーロラライトのほうが小ぶりで扱いやすくなっているためソロキャンプにもおすすめです。
オーロラ750 | オーロラライト750DX | |
収納時サイズ | φ22×32cm | φ19×31cm |
重量 | 1,200g | 1,490g |
また、生地の厚みも大きく違います。使っている生地はどちらも同じオーロラテックス生地ですが、オーロラライトのシュラフはオーロラの半分ほどの薄さになっています。
これはインナーに使用しているナイロン生地の違いによるものです。生地が厚いほうが耐久性は上がりますが、オーロラライトは薄い生地でもしっかりとした耐久性があるのが特徴。万が一破けてしまった場合でも、ナンガの永久保証で修理をしてもらえるので安心です。
ナンガのオーロラライトはどう選ぶ?
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オーロラライトシリーズのシュラフは2021年現在7種類発売されています。モデルによって縫製方法や内部の構造、サイズ感がそれぞれ異なりますが、選ぶときにはスペックの中でも特に以下の2つのポイントをチェックしましょう。
使用する環境とシーズン
シュラフで快適に眠るためには使用する季節や環境とシュラフのスペックがマッチしていなければなりません。オーロラライトは高性能モデルでとてもあたたかいシュラフですが、オールシーズン対応のものから真冬の極寒の山中でも使えるものまで想定されるシーンはさまざまです。
「オールシーズン使えるメインシュラフとして」「真冬のキャンプに」「真冬用とその他のシーズン用を2種類使い分けたい」など自分の使用したい環境・シーズンに対応するモデルを選びましょう。
快適使用温度と下限温度
シュラフのスペックとして記載される快適使用温度と下限温度とはナンガ独自のものではなく、ヨーロピアン・ノームと呼ばれるEU諸国で統一されたシュラフの温度表記です。
◯快適使用温度・・・成人女性が寒さを感じることなく快適に眠ることのできる温度
◯下限温度・・・成人男性が寝袋の中で丸くなり8時間眠ることのできる温度
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オーロラライト750DXはスペックに快適使用温度が-8℃、下限温度が-16℃と記載されています。これ以下の気温で使用するのはリスクがあるということです。
【価格】60,500円(税込)
【快適使用温度/下限温度】-8℃ / -16℃
【ダウン】スパニッシュダックダウン90-10%
【生地】表生地:15dnオーロラテックス、裏生地:15dnリップストップナイロン
【内部構造】台形ボックスキルト構造
【ダウン量】750g
【サイズ】ショート最大長:203 X 最大肩幅80/cm(身長165cmまで)/レギュラー最大長:210 X 最大肩幅80/cm(身長178cmまで)/ロング 最大長:228 X 最大肩幅85/cm(身長185cmまで)
【収納サイズ】φ19 × 31cm 付属品:ショルダーウォーマー、ドラフトチューブ付き
【総重量】約1,200g
妥協なしのオーロラライトで快適な眠りを
快適なキャンプを過ごすために重要なキャンプツールであるシュラフ選び。防水コーティングされた生地のナンガオーロラライトならシュラフカバーを使わずにコンパクトに持ち運べるのが魅力です。友人や家族とのキャンプにはもちろん、なるべく荷物の負担を減らしたいソロキャンプにもおすすめ。
こだわり抜いた国内生産のダウンを使用することで真冬の寒さにも負けないほど暖かく、どんなシーンでも快適に眠ることができます。高性能ゆえに価格帯は高めですが、ワンランク上のキャンパーを目指すならひとつは持っておきたいシュラフと言えるでしょう。