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プライバシーも快適性も抜群。最軽量ソロテント・アクト

Aventure編集部

山小屋、聖地巡礼など長期遠征で体力が必要な旅には、くつろぐ時間が翌日のエネルギーになります。ハイシーズンともなると、雑魚寝スタイルの宿でも目的地までの休息地としてちょうどいい位置に建てられていることから、割高であったり、予約がとれないこともあるのではないでしょうか。

アクトは、総重量がわずか1.7kgの最軽量オールシーズン・ソロテント。ヒルバーグ社の創設者自ら考案したモデルで、他社の追随を許さない耐久性を維持しながらも、シングルポール設計を採用し、軽量化に重点が置かれています。

アクトは、1本のポールで立ち上がる合理的な設計と、バックパックのサイドポケットに納まるコンパクトなサイズ。軽量でありながら、テントを張った時の室内の高さは90cmあるために背の高い人もくつろぐことができ、荷物が置ける前室もついているので、多くのハイカー、登山者、サイクリストに愛用されています。


ソロテントのニーズを踏まえて、ヒルバーグ氏自ら考案したモデル

 

 
 
 
 
 
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ヒルバーグ社の創設者・Bo Hilleberg氏は、熱心なアウトドア愛好家です。従来のテントに満足できず、1971年に自身のアウトドアブランドを設立しました。

1973年のインナーとアウターを同時に張ることができるテント・ケブを皮切りに、アウトドアで直面しそうなケースや環境を想定しながら、様々なモデルを発案し続けています。

今回紹介するアクトは、ヒルバーグ氏自ら「こんなテントが欲しい」と考案したモデル。アウトドアシーンでグループで行動しながらも、プライベートな空間をキープできるよう、試行錯誤を経て開発されたソロテントです。

1995年の発売当初、ソロテントは稀な存在でした。開発当初はソロテントがこれほど普及するとは思ってもいなかったそうです。結果的に大ヒットとなり、20年経った今でも、革新的な機能性を誇るモデルとなりました。

※ブランド誕生のストーリーについては、アナリスで詳しく触れています


出かける場所やユーザーの経験値をもとに提案するレーベルシステム

自然は人間にとって癒しでもあり、脅威でもあります。平地から森林限界まで、あらゆるアウトドアシーンに対応するテントを開発しているヒルバーグ社では、目的地やユーザーの経験値を想定したレーベルシステムを設けています。

ブラックレーベル

オールシーズン・オールコンディションに適したモデル。吹きさらし、森林限界を超える標高、激しい積雪、砂漠、砂浜にも耐えうるスペックを備えている

レッドレーベル

オールシーズン・モデル。究極の強度よりも重量の軽さを優先。雨風にさらされることが少ない場所、冬季・夏季の森林地帯など、時に急な嵐に見舞われても耐えうるスペックを備えている

イエローレーベル

最軽量であることに重点が置かれたモデル。やや暖かい季節、雪のない比較的安全なコンディションでの使用がベスト。吹きさらしや高地、辺境には向かないものの、長期の滞在にも耐えうる強度がある

ブルーレーベル

極地科学者や登山探検隊、バックカントリー・グループやボーイスカウトのように、特別なシチュエーションのためにつくられたモデル

ヒルバーグ社が提案するテントを選ぶ基準は、どこに行きたいかを考える前に、ユーザー自身の経験値を客観的に見直すことが求められます。例えば「バックカントリーの経験はあるか」「悪天候の折に設営したことはあるか」などを見直しましょう。 南極に行く予定はなくとも、たとえ行く場所が平地だとしても、ヒルバーグ社では、経験値の低い初心者にこそ、急な天候の変化にも耐えうる高スペックなレーベルを推奨しています。


徹底した品質管理からはじまる生産。ハイカー信頼のブランド

ヒルバーグ社のデザイン・チームは、全員がアウトドア愛好家です。「積雪や風雨など、厳しい自然環境の下でも設営ができるか」「テント内の換気は十分か」「テントの中はじゅうぶんな明るさがあるか」など愛好家たちのニーズを想定して、実用的で革新的なデザインを生み出しています。

 
 
 
 
 
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デザインから生産に入る前に実証実験を何度もくり返し、組み立てる前に部品の検品を入念に行っています。アクトに関しては、同社が推奨していないにも関わらず、リリース後、愛用者が北極と南極両方で性能を試してみたというエピソードも聞かれるほどでした。

徹底した品質管理が生み出すクオリティに、多くのハイカーたちが信頼を寄せています。

※実証実験については、アナリスで詳しく触れています。


滞在中も、プライバシーを守りながらくつろげる空間を

アクトとは、スカンジナビア北部に住むサーミ人の言葉で「単独」という意味。その名にちなんだ、最軽量のオールシーズン・ソロテントです。

 
 
 
 
 
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ソロテントが普及しないと考えられた背景には、スウェーデン特有のハイキングの捉え方があります。曰く「ハイキングとは自然とだけではなく、周囲の人とも対話するグループ活動」というもの。

しかしアウトドアに精通しているヒルバーグ氏でも、アウトドアで滞在中、常に誰かが隣にいる状況ではくつろぎにくいと感じていたのだとか。ホテルでシングルベッドを追加するような感覚で、テントも個別にあったらいいのでは?という逆転の発想をもとにアクトが考案されました。

アクトの販売にあたり、販売店からは売れるのかどうか懐疑的な声もあがったそうですが、ふたをあけてみると、「そんなテントを待っていた!」とユーザーたちが手にとり、販売当初から飛ぶように売れたそうです。


耐久力を保ちながら、軽量化に導いたシングルポール設計

アクトはソロテントでありながら、ヒルバーグ社定番の※ダブルウォール設計です。寝袋とスリーピングパッドを併せ持った先行のビビィバッグと同じクオリティを目指してつくられました。

 

 
 
 
 
 
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オールシーズン対応で、テントの中を自由に動くことができるスペースと前室があり、かつ軽量。理想的なソロテントが誕生するまでは、大変な道のりがあったようです。

ヒルバーグ氏は、自ら様々なプロトタイプとの組み合わせにトライしました。先行モデル・ナロの2ポール設計を踏襲すると、2kg近くなってしまう。センターポール型では目指す耐久性が得られず、インナーテントとアウターテントが触れてしまい、ダブルウォール設計の利点が活かせない。

試行錯誤の末たどりついたのは、シングルポール設計。1本のポールと共に軽量のロッドを両端に導入する「四角」設計が考案されたのです。

アクトはリリースから20年経った今も、革新的な機能性を誇るモデルとしてユーザーに熱く支持されています。現在も、設計にはほとんど変更が加えられていません。


アクトが生粋のレッドレーベルと呼ばれる所以

アクトは、ヒルバーグ社が提案するレッドレーベルに分類されます。

レッドレーベルは、雨風にさらされることが少ない場所や、冬季・夏季の森林地帯など、あまり過酷ではない環境での遠征もカバーするモデル。軽量かつ嵐にも耐えうる耐久性があります。

レッドレーベルはもともと経験値の高いバックパッカーのためのジャンルでしたが、1987年のナロを皮切りに、ユーザーのニーズに応えるかたちで、スタイカ、アラックを始め、現在では約11種のモデルに発展しました。

ブラックレーベルをベースに開発されたその他のモデルと違い、アクトは、季節を問わずアウトドアに挑む人のために開発された生粋のレッドレーベルといわれています。

アクトの特徴

  • 地面まで届くアウターテントがある
  • 長さの異なるポールを使用して軽量化を図る
  • テント上部に1つ以上の通気口を設置。雪に深く埋もれたときも通気性を確保できる
  • 広々と使えるように設計されたテント内部

スペック

  • アウターは12kg/26.5lbの引裂強度を持つKerlon 1200ファブリック
  • 9mmのポール
  • 3mmのVectran及びポリエステル製のガイライン
  • 軽量インナーテントとフロア布地
  • 軽量ジッパー
  • 軽量かつ丈夫なVペグ

1本のポールを軸に、非自立型ながらスピーディに設営できる

アクトは1本のポールを軸に、前後にある四隅の短いポールと共に立ち上げる設計。付属のアルミポールをスリーブにしっかりと通してホルダーに固定することで、テント上部に強靭な張りを生み出します。9mmのポールと軽量かつ丈夫なVペグで、地面にしっかりと固定できます。

 

 
 
 
 
 
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非自立型ながら合理的な設計のため、設営も撤収もスピーディに行うことができ、慣れている人なら5分ほどで組み立てることができます。

背の高い人もくつろぐことができる居住性を備え、バックや靴やギアを収納できる前室もついています。

ベンチレーション機能でテント内にこもる温かい湿った空気を外に排出できるため、換気がよく、結露からテントを守ります。


アウターテントは、引裂強度を誇るケルロン1200

アウターテントの素材は、ヒルバーグ社ならでは、一般的なテントに比べて約4倍以上の※引裂強度を誇るケルロン1200。両面が3層のシリコンで覆われているため、もしも設営で小さな穴をあけてしまったとしても、繊維が切れず、少し手で揉むと元に戻すことができます。
※12kg/26.5lb


バックパッカーだけでなく、サイクリストにも愛用されるアクト

 

 
 
 
 
 
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アクトは耐久性を譲ることなく、わずか最小重量1.3kg。バッグパックのサイドポケットに収まる小さなサイズとシンプルな設営法は、ハイカーだけでなく、登山家やサイクリストも惹きつけました。

遠征が長いバックパッカーたちには丈夫で快適な部屋として、また宿泊先がとれないときの持ち運びができる宿の保険としても愛用されています。


スペック紹介

・価格 ¥ 81,400 (税込)
・製品コード  #12770001

サイズ

  • 室内最大高/90cm
  • フロア広さ/1.7㎡
  • 前室広さ/0.8㎡
  • 収納サイズ/φ16.5×52cm

スペック

  • 付属品/アルミポール( φ9mm)293cm×1本、ペグ( Vペグ)×10本、スタッフバッグ、ポールバッグ、ペグバッグ、スペアポールセクション、リペアスリーブ
  • 重量 : 最小重量(総重量)/1.3kg( 1.7kg)
  • 収容人数 : ソロテント

※最小重量:アウターテント、インナーテント、ポールだけの重量
※総重量:スタッフバッグやペグ等を含めた重量

詳しいスペックは、ヒルバーグ公式サイトでご確認ください。


まとめ

アクトを購入した人、または検討している人に向け、ヒルバーグ社で公開している以下のYouTubeのチュートリアル動画が、なんとも本格的です。

スムーズに設営・撤収するコツ、テントの耐久性を最大限に活かせるよう、ポールの伸ばし方やペグの打ち方に至るまで、ストイックかつ詳細に紹介されています。

撤収の折にテントの収納袋を紛失して困らないよう、設営時から服のポケットにしまうよう具体的なアドバイスもありました。思わず、実際に手を動かしてテントを張ってみたくなるでしょう。

コンパクトで実用的。台風や地震など予期せぬ事態が起きる昨今、プライバシーも守ることができる設計は、アウトドアだけでなく、非常時の宿として備えておきたいアイテムともいえそうです。

Aventure編集部

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