アウトドアの必需品|ナイフの選び方とメンテナンス方法を紹介
Aventure編集部
アウトドアでの必需品のひとつといえばナイフ。数多あるナイフの中から自分にぴったりのナイフを選ぶのは至難の業です。目的別のナイフの選び方やブレードの素材の違いなどを解説し、自分にぴったりのナイフ選びのお手伝いをします。
ブレードの種類
ブレード(刃)の種類には大きく分けて「カーボンスチール」と「ステンレススチール」の2種類あります。どちらにも良し悪しがあるため、自分に合った素材を選びましょう。
カーボンスチール
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カーボンスチールとは「炭素鋼」のこと。硬くて切れ味がよいのが特徴です。また、ステンレススチールよりも研ぎやすいのでしっかり研げば鋭い切れ味を保つことができます。
しかし一方で、水に弱くサビやすいため、メンテナンスはしっかりと行う必要があります。 サビやすいことを利用し、写真のように「黒サビ加工」をしてカスタムするキャンパーもいます。とはいえ、赤サビを防ぐわけではないので、メンテナンスは怠ってはいけません。 メンテナンスをしっかり行い「自分好みのナイフを育てたい」キャンパーにはぴったりです。
ステンレススチール
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ステンレススチール製のナイフは丈夫で耐腐食性も高いため、初めてナイフを持つ人にはぴったりです。水に強いのでサビにも強く、メンテナンスが楽なのも初心者におすすめのポイントです。しかし、カーボンスチールに比べると切れ味は劣ります。
目的別で選ぶ
本格アウトドアならシースナイフ
折りたためない固定されたブレードなので、強度がありタフな使用にも耐えるため、本格的なアウトドアシーンではシースナイフがおすすめです。
モーラナイフ|カンスボル マルチマウント
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軽くて丈夫なステンレス製ナイフです。バトニングに対応できる強靭さを持ちながら、刃先にかけて薄くなっていく構造は細かい作業にも適しており、ハンティング時の皮剥ぎなどにも対応できることから、まさにマルチなナイフだといえます。
【価格】¥7,150 (税込)
【材質】刃:ステンレススチール /柄:TPEラバー、ポリプロピレン(中央部)
【サイズ】刃長:約109mm /全長:約226mm/刃厚:約2.5mm/柄長:120mm
【重量】ナイフ重量約100g
【付属品】マルチマウントシース/ベルトループ
引用:[MORAKNIV| KANSBOL MULTI MOUNT]
ヘレ|ディディ ガルガル
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今やすっかりキャンプ芸人として名を馳せるようになった芸人ヒロシさんがYouTubeで紹介したことで日本でも広く知られるようになった、ヘレのディディ ガルガル。刃長も重量も十分で大きな薪のバトニングも簡単です。
【価格】¥21,450 (税込)
【材質】刃:ステンレススチール(Sandvik 12C27 stainless steel) /柄:ケボニー/シース:本革
【サイズ】刃長:129mm/刃厚:3.0mm/柄長:120mm
【重量】ナイフ重量193g/シース重量57g
【付属品】クロス
【デザイン】Voetspore
引用:[upi|HELLE DIDI GALGALU]
バークリバー|ブラボー 1 A2
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A2鋼で作られているブレードはフルタングで頑丈な使いやすいナイフ。切れ味がよいのですが、炭素系の鋼材なので手入れには注意が必要です。少し刃厚が薄いのですが、その分切れ味がよいのがポイントです。
【価格】¥35,200 (税込)(楽天価格)
【材質】刃:A2鋼 /シース:本革
【サイズ】全長:230mm/刃長:110mm/刃厚:5mm
【重量】ナイフ重量206g
【付属品】シース
引用:[楽天|バークリバー ブラボー 1 A]
調理に使うならフォールディングナイフ
折りたたんで使えるブレードの薄いタイプのフォールディングナイフは調理にぴったりです。
オピネル|ステンレスNo.12
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誰もが一度は目にしたことがあるアウトドアナイフといえばオピネルのフォールディングナイフでしょう。オピネルのスタンダードモデルのステンレス製のナイフはナンバーの数字が大きければ大きいほど刃長が長くなり、No.12は最も長いものです。
【価格】¥3,520 (税込)
【材質】刃:ステンレススチール /柄:ブナ
【サイズ】刃長:120mm
【重量】115g
引用:[ハイマウント|オピネル ステンレスNo.12]
ユニフレーム|ギザ刃キャンプナイフ
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鋳物や金属加工の街、燕三条から生まれたユニフレームのギザ刃キャンプナイフは、なんと驚きの価格1,200円です。低価格ながら日本産でしっかりとした作りなので、食材が切りやすく、キャンプの調理がサクサク進みます。非常に軽く持ち運びに適しているので、登山やバイク移動などで装備を身軽にしたいときにもおすすめです。
【価格】¥1,200(税込)
【材質】刃:ステンレス刃物鋼(420J2) /柄:ABS樹脂(耐熱温度約60℃)
【サイズ】全長:22cm/刃長:9.5cm/収納時:12cm
【重量】38g
引用:[ユニフレーム |ギザ刃キャンプナイフ]
ロゴス|LOGOS×肥後守 アウトドアナイフ VG10
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明治時代中期に考案された刃を折りたたんで鞘に納められるスタイルの肥後守(ひごのかみ)から着想を得て作られた肥後守アウトドアナイフ。高級包丁にも使用されるVG10鋼材を使用しています。
【価格】¥7,500 (税込)(楽天価格)
【材質】刃:ステンレス(VG10)
【サイズ】本体:幅17×奥行2×高さ0.9cm/刃長:7cm/収納時:幅11×奥行2×高さ0.9cm
【重量】44g
引用:[ロゴス|LOGOS×肥後守 アウトドアナイフ VG10]
登山に使うならマルチツールナイフ
様々な事態が予想される登山ではいくつかの要素があるマルチツールナイフがおすすめです。ただし、ナイフメインとして使うのには心許ない部分もあるので、あくまでも補助的なナイフと考えるとよいでしょう。 また、登山やロッククライミング中の万が一の救助の際にはザイルの切断に使うため、波形のブレードがついているものがおすすめです。
レザーマン|WAVE+
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直刃ナイフと波刃ナイフが付属しており、万が一の際にも対応できるタフなマルチツールナイフです。
【価格】¥19,800(税込)
【材質】ステンレススチール
【サイズ】10cm(プライヤー収納時)
【重量】241g
【付属品】ナイロンケース
【機能数】18
・ニードルノーズプライヤー
・レギュラープライヤー
・154CM取替式ワイヤーカッター
・154CM取替式ハードワイヤーカッター
・エレクトリカルクリンパ―
・420HC直刃ナイフ
・420HC波刃ナイフ
・ノコギリ
・ハサミ
・木工/金属用ヤスリ
・ダイヤモンドコーティングヤスリ
・ラージビットドライバー
・スモールビットドライバー
・マイナスドライバー (M)
・定規 (19cm/8インチ)
・栓抜き/缶切り
・ワイヤーストリッパー
【付属ビット】プラスドライバー #1-2 & 3/16” マイナスドライバー/眼鏡ドライバー プラス & マイナス
引用:[LEATHERMAN|WAVE+]
ビクトリノックス|ソルジャーナイフ
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スイス軍が使っているマルチツールナイフとしても有名なソルジャーナイフ。過酷なシーンにも対応できます。
【価格】¥5,280(税込)
【材質】デュアル・コンポーネント・ハンドル
【サイズ】11.1×1.8cm
【重量】131g
【機能数】10
・波刃ラージブレード(ロック機能付き・片手用・2/3波刃)
・リーマー(穴あけ)
・ロック付きせん抜き
・ワイヤーストリッパー
・マイナスドライバー 7.5mm
・のこぎり
・プラスドライバー(フィリップス型1/2)
・カン切り
・マイナスドライバー 3mm
・キーリング
引用:[Victorinox|ソルジャーナイフ]
ナイフを使用する上での注意点
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銃刀法に気をつける
銃刀法や軽犯罪法では刃物の所持は禁止されています。目的がある場合のみ携帯できるので、むやみに持ち出さないようにしましょう。
家庭用の包丁を持ち出す場合にも、ケースに入れて運ばないと違反とみなされるため、注意が必要です。
メンテナンスはこまめに
ナイフはメンテナンスをしっかり行なわないと、大怪我をする危険性もあるので、怠ってはいけません。ここからはブレードの材質別のメンテナンス方法を紹介します。
カーボンスチールのメンテナンス方法
カーボンスチールはサビを防ぐために手入れは十分に行う必要があります。研ぐことも必須で、アウトドアを愛する人たちには「育てる」感覚がたまらない、と人気です。
①中性洗剤で洗い、60℃ほどのお湯でナイフの汚れをしっかり落とす
②ブレードをしっかり乾燥させる
③サビを防ぐためにグリースやオイルを塗る
④ハンドルが木製の場合は定期的にワックスやオイルを塗り込み、乾燥しないように保つ
⑤シースが革製の場合にもオイルを塗り込み、乾燥を防ぐ
⑥シースが濡れた際にはしっかり乾かし、ブレードに水分が付かないようにする
⑦シースが革製や木製の場合は乾燥してあっても水分を含んでいるため、シースに入れたままにせず、別に保管する
⑧ナイフは切れ味が悪くなったら必ず砥石を使って研ぐ
※砥石を使ってのアウトドアナイフの研ぎ方はこちらの記事で紹介しています
ステンレススチールのメンテナンス方法
ステンレススチールの場合はカーボンスチールほどサビを気にする必要がないため、③をしなくても大丈夫ですが、一通りのメンテナンス方法はカーボンスチールの方法と変わりません。ステンレスだからといって絶対にサビないわけではないので、しっかりと汚れを落とし、水分を拭き取ることを怠らないでください。
こだわりのナイフで快適なキャンプライフを
アウトドアでは必携となるナイフ。ナイフを持ったら必ずメンテナンスはつきものになります。ちょっと面倒……と感じる人もいるかもしれませんが、自分で気に入ったナイフを選び、育てる楽しみを知ると、他のナイフが欲しくなることも。それぞれのナイフのよさを生かして使い分けるとさらに楽しみが広がります。