パルクールの筋トレ方法を紹介!初心者におすすめの鍛え方も解説!
Aventure編集部
パルクールは「障害物を跳び越える」「よじ登る」「回転する」などの激しい動きを伴います。ストリートカルチャーが根強く、まだまだスポーツとしての研究が進んでいないため、安全な始め方やトレーニング方法が決まっていない現状です。今回はパルクールのための体作りについて解説していきます。
パルクール初心者におすすめの筋トレ
パルクール初心者の方は、まずは基礎体力をつける必要があります。全身運動のため、筋トレは各部位バランスよく鍛えましょう。また、パルクール特有の激しい動作には「体幹力」も必要になるため、合わせて鍛えるようにしてください。
体幹トレーニング
体幹トレーニングを行うと体の軸がブレなくなり、パルクールの技の質が全体的に向上します。体幹トレーニングの方法は多岐に渡りますが、プランク姿勢を維持するなどの一般的な種目がおすすめです。
下半身トレーニング
パルクールはジャンプ力があればあるほど、できる技の幅が広がります。高いジャンプをするには、特に下半身の筋肉を使います。スクワットなどのメニューを中心にしっかりと鍛えましょう。
腹筋トレーニング
腹筋を鍛えると、パルクールの総合的な技術が向上します。クライムアップ(壁をよじ登る力)、フリップ系(宙返りの回転力)、プレシジョン(着地時のバランス力)のスピードや精度が高まります。怪我をしてしばらくパルクールができなかったとしても、腹筋を毎日鍛えていれば、再開時にブランクを感じなくなるため、おすすめです。
腕トレーニング
腕を鍛えると、高所からジャンプした際の四点着地(ランディング)で、腕の筋力で衝撃を吸収できるようになります。パルクールは落ちる前提で行う技が多いため、着地の負担を減らすための腕力が重要です。
背筋トレーニング
背筋は多くの上半身の筋肉と繋がっているため、パルクールに限らず全てのスポーツで背筋を鍛えることは非常に重要です。パルクールにおける基本的な動作である「跳ぶ」「捻る」「登る」「回る」は、背筋を使います。一番おすすめの種目は懸垂ですが、厳しければ上記の動画のメニューでも大丈夫です。
初心者におすすめの鍛え方
パルクール初心者の方や運動不足の方が筋トレを行うと技を習得しやすくなります。さらにいうと、筋トレ中に「パルクールの動作を意識しながら」行うことがポイントです。先ほど紹介した各部位のトレーニングに、以下のポイントを加えてみてください。
体を速く動かし、速筋を育てる
パルクールは競技の性質上、筋肉を速く動かす必要があります。例えば後方宙返り(バックフリップ)は、体を小さく丸めて回転力を出すため、腸腰筋を速く動かせた方がキレが増します。腹筋のトレーニングにおいては、できるだけ状態を素早く起こすように意識すると良いでしょう。よじ登る技(クライムアップ )においては、懸垂で体を引き上げる動作を速くしてみてください。
ジャンプを入れ、跳躍力を育てる
スクワットなどの脚トレーニングの際に、上下に曲げ伸ばしするだけでも効果的はあります。しかし、その動作をジャンプに変えるだけでトレーニング効果がかなり違ってきます。パルクールはとにかくジャンプすることが多いため、跳躍力を鍛えるに越したことはありません。跳躍力がアップすると着地に余裕が出るため、さまざまな技を習得しやすくなり、技のクオリティーも高くなります。
公園の障害物を使い、実践的に行う
近所の公園の遊具や障害物を使ってトレーニングを行うと、実質、パルクールをしながら鍛えていることになります。ブランコの前にあるレールを使ってバランスを取ってみたり、鉄棒で懸垂をしてみたりすると良いでしょう。パルクールは障害物ありきのスポーツなので、実際に対象物に触れてみることで、イメージも湧きやすくなります。 <h2>筋トレを行うメリット
パルクールで技のバリエーションを増やしたり、技の高さを出す場合にはトレーニングが必要です。ここでは、筋トレを行うメリットを解説していきます。
移動術の習得が早くなる
パルクール初心者の方が筋トレを行うと、自分の体を支える力が身につきます。そのため移動術である「ヴォルト」系の技を習得しやすくなります。ヴォルトは全身運動なので全ての部位を鍛えておくと良いでしょう。特に「腕の筋肉」をしっかり鍛えておくことで、プッシュする力を発揮できます。逆立ち状態に近いヴォルトもあるため、鍛えるほどバリエーションが増えていきます。
宙返りのキレが増す
パルクールは基礎体力があれば誰でもできるのですが、技のクオリティーを求めるならやはり一般以上の筋力は必要になります。特にその差は「宙返り系」の技で顕著に現れます。運動神経が良くても筋力が足りない方は、宙返りのキレがありません。キレというのは、いわゆる「高さ」「速さ」「正確さ」を表すものです。筋トレをして瞬発力や跳躍力をアップさせることで、同じ技でも見栄えはかなり違ったものになります。
怪我を防ぎやすくなる
パルクールのために筋トレを行う目的は、なにもパルクールスキルを上げるためだけではありません。強靭な肉体を作っておくことで、練習中に怪我をしにくい体になるのです。腕の筋肉が少ない方は、例えばヴォルトをした際に手首や肘に負担がダイレクトにかかるため、痛めやすくなります。しっかりと筋トレをしている方は、筋肉はもちろん骨や関節も強くなるため、ちょっとした失敗だけでは怪我に至りません。もちろん失敗の仕方にもよりますが、体にかかる負担を大幅に減少できます。
筋トレを行うデメリット
パルクールのために体を鍛えることは、先述した通り沢山のメリットがあります。初心者の方や極めていきたい方はぜひ実践してもらいたいのですが、一点注意すべき事があります。
筋肥大しすぎるとパルクールの技が習得しづらくなる
筋トレを行う事で、パルクールの技がやりにくくなるというデメリットがあります。特に発達させすぎないように注意すべきなのは大胸筋です。胸板を厚く広くさせてしまうと、「回転」「捻り」などの技をコンパクトにかけにくくなってしまいます。
腕を思いきり振りたい場合などに、大きな胸板が邪魔になって回転効率が悪くなります。それによって技が雑に見えてしまうこともあるため、注意してください。鍛えるならウェイトトレーニングよりも、自重トレーニングを行う事がポイントです。
パルクールで筋トレが必要な人の特徴
パルクールは「鍛えなくても上手くなれる」というのは事実ですが、極めていくには体力の底上げは必要になってきます。とはいえ、自分にとって筋トレは本当に必須項目なのか、迷っている方もいるのではないでしょうか。その場合、以下の3点に自分が当てはまっていたら筋トレを始めてみると良いでしょう。
運動経験がほとんどない人
運動経験がほとんどない方や、運動不足の方は基礎体力を高めてからパルクールを実践しましょう。競技の性質上、大きく転倒をする可能性があり、バランスを取って立て直すには体幹の筋力が必要です。運動経験が少ない方は先に鍛えておきましょう。
関節が弱い人
関節が弱いというのは、「関節を支える筋肉が弱い」ということです。運動不足の方や高齢者の方にその傾向が見られるため、「技をする度に膝や肘に痛みを感じる」「関節がグラグラする」といった自覚がある方は体づくりが必須だと言えるでしょう。トレーニングと合わせて、コラーゲンやカルシウム、ビタミンなどの栄養素も意識して摂るようにしてください。
技の質を高めたい人
パルクールは筋トレをしなくても、練習次第でプロレベルの技術を習得することができます。しかし、更にクオリティーを上げたい、バリエーションを増やしたい場合はフィジカルを鍛える必要があるでしょう。筋トレを行うことで、今まで届かなかった場所に登れるようになったり、1回転しかできなかった技が2回転できるようになったりします。
パルクール初心者は筋トレから始めよう
パルクールにおいて筋トレは必ずしも必須ではありませんが、人によってその重要度が異なります。あなたが運動不足で初心者の方なら体づくりから始めるようにしましょう。もちろん、無理に自分の体を追い込む必要はありません。楽しく続けられることが一番重要なので、少しずつレベルアップしていきましょう。