パルクール

パルクールの技を独学で練習する方法を徹底解説!

Aventure編集部

パルクールの練習方法

屋外の地形や障害物を利用し、効率よく移動を行うパルクール。昨今では随所に宙返りなどを取り入れたパフォーマンスが主流になっています。そのため、危険で難易度が高いイメージがあり、練習も何から始めれば良いのか分からない方も多いのではないでしょうか。今回はジムに頼らずに上達するための、独学の練習方法を解説していきます。


パルクールとは


パルクールというと、ビルからビルへ飛び移る危険な運動だというイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。ここではパルクールの歴史や本来の運動目的について深掘りしていきます。

もともとはフランス軍隊のトレーニング方法だった

パルクールは20世紀初頭に、フランス軍兵士のトレーニング方法として作られたのが発祥です。当時は第一次・第二次世界大戦中で、兵士の肉体と精神を向上させるために、障害物を使った軍事訓練として広く取り入れられていました。当初はトレーニングを含め、効率的な移動手段として用いられていました。

現在はパフォーマンスとしての宙返り技が主流になっている

もともとはフランス軍のトレーニングや移動手段として用いられていたパルクールですが、現在では宙返りなどの魅せる技を中心に技から技へと連続して繋げる、Flow(フロウ)というスタイルが主流になっています。 これはパフォーマンス色が強く派手なため、最近では商品広告やアーティストのPVやRed Bull主催の大会(難易度やかっこよさを競う内容)など、多くのシーンで採用されています。そのため昨今のパルクールはエンタメとして認識されています。

パルクールは本当に危険なのか

パルクールは一般的には危険なイメージを持たれやすいです。高所から派手に技をしたりするスケボーやモトクロスなどの、エクストリームスポーツと同じ類の競技として見られやすいからかも知れません。確かにパルクールも高所で行えば、地面のスリップなどのイレギュラーによって思わぬ事故が発生する場合もあります。 しかしパルクールは本来、難易度を競ったり度胸を試したりするものではなく、自己鍛錬を目的としたトレーニング方法です。自分のレベルに合わせて、無理をしないという心構えが前提となっており、どこでどんな技をするかは自分の判断に任されます。無茶をしなければ事故や怪我などのリスクは減らせるため、危険なスポーツではないと言えるでしょう。


パルクールを始める前の基礎知識


パルクールで技を覚える際は、反復練習をして徐々にコツを掴んでいくことになります。やみくもに練習に打ち込んでも怪我のリスクを高めてしまうため、注意が必要です。ここでは、安全に練習を行うための前提知識を紹介していきます。

正しい着地方法を覚える

障害物を飛び越えたり、時には段差から宙返りしたりするパルクールは、必ず最後には着地をすることになります。技ができるようになるまでは何度も練習を行うため、負担の少ない着地方法をあらかじめ覚えておくことが必須です。細かいやり方は後述しますが、「ランディング」「ロール」という2パターンの着地を駆使していくので、必ず最初に習得しておきましょう。

自分の身をしっかりと守るために

パルクールを行う上で大事なことは、自分のレベルに合った技から徐々に上達させていくことです。例えば、高所から飛び降りて着地する場合は、低い段差から始めるなどステップアップしていきましょう。恐怖心の有無にかかわらず、自分の骨や関節の強さ、着地の技術などを客観的にとらえて判断することが重要です。その日の天候や気候によって、地面の滑りやすさなども変わるため、周囲の状況確認も必ず行ってください。

柔軟性の高い身体を作ろう

体が柔らかい人は、怪我や失敗を防ぎやすくなります。運動不足で体が硬い人は、最初は簡単な技を行いつつ毎日お風呂上がりにストレッチを行うようにすると良いでしょう。パルクールは足を前後左右に振る動作が多いため、股関節を優先的に柔らかくしてください。


パルクールに必要な準備と基礎練習

パルクールを安全に行うための基礎知識がわかっても、実際に何から始めれば良いのかわからない方も多いのではないでしょうか。ここでは実践に入る前に必要な準備物や基礎練習を解説していきます。

準備すべきもの

パルクールは体を激しく動かしたり、地面を踏み込んだり蹴ったりするため、動きやすい服装と運動靴で行いましょう。服装はスポーツウェアでも良いですし、オーバーサイズのシャツやスウェットで行う人も多いです。靴は軽くて柔らかいもの、底がゴム製でグリップが強いものがおすすめです。

バランス感覚を磨くための基礎練習:白線歩き

道路の白線部分を歩く方法は、パルクールの練習として効果があります。車や通行人に気をつけながら、白線からはみ出ないように歩きましょう。バランス感覚を磨いたり、着地の安定性を磨いたりすることができます。同じ要領で、階段の先端部分である段鼻だけを歩くようにすることも、良いトレーニングになります。

恐怖心を減らす受け身(Roll)

パルクールの技を覚えるためには何度も反復練習をしなければなりません。その分、着地がうまくいかずに転倒することも多いため、リカバリーテクニックとして受け身(Roll)を覚えておく必要があります。受け身を先に習得しておくと、失敗しても安全に流せるようになるため、恐怖心が薄らぎます。その分思い切り挑戦できるようになり、上達も早くなるでしょう。

跳ぶ力を高めてくれる縄跳び

縄跳びはパルクールの技を覚えるための基礎体力作りとして、非常に大きなメリットをもたらします。瞬発力が向上することにより技の高さやキレが増すため、上達した後も続けることをおすすめします。着地ポイントを一つ決めて、そこからはみ出さないように飛び続けるとプレシジョンの着地の練習になります。二重跳びや三重跳びをするとジャンプ力が向上するため、幅広い技に対応できるようになるでしょう。


最初に覚えるべき基礎技


パルクールの実践として、まず最初に覚えておくべき基礎技があります。高難易度の技に挑戦するための土台となるため、まずは基礎技の完成度を高めることから始めましょう。ここでは6種類のスキルを解説していきます。

ヴォルト

ヴォルト(Vault)は、手で障害物を掴んだり押したりして飛び越える技です。ヴォルトの種類は多岐にわたり、現在でも新たな派生技が生み出されているほどです。それぞれの跳躍力や腕力などによって、出せる距離やスピードが変わってくるため、非常に奥が深いスキルだと言えるでしょう。

ウォールラン

ウォールラン(WallRun)は、高い建物を登る際に、壁を蹴って体を跳ね上げる技です。まずは助走をつけて、垂直の壁を片足で蹴りながら対角の手の平で壁を押し、もう片方の手で頂点に向けて伸ばします。この動作で爆発的な跳躍力を生むことができるため、その場でジャンプ(垂直跳び)をするよりも高さを出せます。壁の頂点の角を掴んだあとは、そのままクライムアップに入りましょう。

クライムアップ

クライムアップ(Climb up)は、壁を掴んだ状態から体を引き上げて登り切る技です。壁の先端部分に指を引っ掛けて全身を支え、片方の足を曲げつつ壁につけ、もう片方の足をぶら下げます。そこから下げておいた足を自分の胸に向けて引きつけて、上へのパワーが出たところで一気に上体を引き上げましょう。主に背筋の力を使うため、懸垂などで鍛えることをおすすめします。

プレシジョン

プレシジョン(Precision)は、陸上競技の幅跳びに似た技です。その場で両足で踏み切る方法と、助走をつけて片足で踏み切る方法があります。どちらも最終的には両足着地となりますが、次々に障害物を飛び移る場合は右左の足を交互に着けていきましょう。基礎技の中では覚えやすい方ですが、着地の精度を上げていく場合は非常に難しく奥深いです。

ランディング

ランディング(Landing)は、段差や高所から垂直に飛び降りた際に使える着地方法です。両手両足を使った四点着地なので、関節や骨を守るための筋力も必要になってきます。飛び降りたら一瞬早く足を着けて、すぐに両手を足の少し前に置き、すぐに立ち上がりましょう。いつまでも肘と膝を曲げていくと負担がかかるため、反動をつけて立ち上がる動作で衝撃を逃がしてください。

ロール

ロール(Roll)は、前方への勢いがある上で高所から飛び降りる際に使える着地方法です。柔道の受け身のように流すイメージだと分かりやすいのではないでしょうか。宙返り系の技をした後の受け身としても使えるため、さまざまな局面で役に立ちます。飛び降りて地面に足がついた瞬間に両手を斜め前に出して、横回転をしてそのまま立ち上がることで、肩、背、腰、尻、足へと衝撃を分散することができます。


技習得におすすめの練習方法

パルクールの技を独学で習得するためには、正しい方法で安全に練習する必要があります。ここではおすすめの練習方法について解説していきます。

上手い人の動画を見よう見まねで行う

自分がやりたい技を上手にこなしている人の動画をみて、真似することから始めましょう。YouTubeなどで講座がたくさん出ているので、参考にしてみてください。ヴォルトを習得したい場合は、踏み切る距離感やタイミング、姿勢などを何度も見ましょう。頭の中でイメージできるようになると、実際に同じように動けるようになるため、練習前はもちろん日頃から見ることをおすすめします。

ビデオ撮影をして動きを研究する

上手い人の動画を真似ることと合わせて、自分の動きをビデオ撮影するようにしましょう。理想形との比較がしやすく、自分に足りていない部分が分かって改善できるようになります。これはあらゆるスポーツ技術を高める上で王道の方法です。撮影機材はスマホで十分なので、細かく分析してみてください。

公園の遊具や砂場を使って練習する

公園はパルクールの練習に最適な場所です。段差、レール、芝生、砂場などでさまざまな練習ができるため、初心者にはうってつけの空間だと言えるでしょう。公園によって遊具の種類や形状が異なるため、あらゆる技に挑戦できます。公園が近くにない方は、柔道場や体操マットが使用可能な体育館などを利用しましょう。

恐怖心の少ない技から挑戦する

恐怖心の少ない技というのは、危険性が低く比較的習得しやすい技です。パルクールの基礎技で難易度が低い順序からいうと、ランディング、ロール、プレシジョン、ヴォルト、ウォールラン、クライムアップとなります。失敗時の怪我を防ぐために着地から習得し、単純な動作で覚えやすいプレシジョンに移っていく流れです。


少しずつレベルを上げていくことが大切

パルクールは本来、大会に出場しない限りは難易度を競うものではなく、度胸試しをするものでもありません。あまり恐怖心を感じないからといって、自分のレベルに見合っていない技をいきなりすると怪我をしかねません。技術を少しずつコツコツと伸ばしていくことが、着実に上達する上で大切です。安全に楽しくパルクールをするためにも、注意して取り組みましょう。

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