インタビュー

西野俊さんインタビュー「ずっと遊んでいたいから仕事するんです -遊ぶように仕事をする極意」

西野俊

早朝から出かけ没頭する趣味のフライフィッシングが、仕事にメリハリをつけてくれる。それはただ仕事と遊びのオンオフをつけるものではない。訪れた先々で受ける刺激も結果として、仕事につながっている。
「遊びと仕事の境界をいかに無くせるかがテーマ」と話すメディア系企業のマーケティング責任者の西野俊さんに、仕事をしながらも限られた週末で訪れるフライフィッシングにかける思いを聞きました。

【プロフィール】
建築設計の世界からベンチャー企業に転身。その後多くのベンチャー企業で事業責任者やマーケティング責任者、メディア編集長を歴任。そのキャリアのユニークさから多くのメディアでこれまでのキャリアについて掲載。現在、これからの働き方を研究しつつ、複数の企業にて新規事業立ち上げ中。


簡単に上手くいかないから、楽しい

――いつごろから釣りが趣味なんですか?
釣り自体は、子供のころからやっていました。ただ、こんなに頻繁に行くようになったのはここ数年です。特にコロナの影響で生活のあり方が大きく変わってきたことが大きいですね。コロナ禍で人が多いところを避けるようになったので、野外に行くようになりました。最近だと2週に1回は行っています。しっかりと感染対策をして、遠方まで足を延ばすのが最近の楽しみです。

――フライフィッシングとは、どのような釣りなのでしょうか。
ルアーフィッシングやエサ釣りは、ルアーや重り、エサの重さを利用して投げますが、フライフィッシングはラインの重さを利用してフライ(毛鉤)を投げる釣りなんですよ。フライフィッシングで重要なのは、「環境とひとつになること」。魚がいる環境をよく観察して、フライを選びます。そこにいる水生昆虫や小魚など、魚がそこで食べているものを観察することが重要です。
釣場は渓流や湖、管理釣り場になるので、基本的に狙いはニジマスやヤマメ、アマゴやイワナなどの淡水魚ですね。渓流なのかポンドなのかや、水が流れるスピードや水温、そして魚がその時に捕食している水生昆虫などを調べてフライを変えます。そうした試行錯誤を繰り返すことが楽しいです。キャスティングもフライフィッシングは独特なので、自分の技術を磨けば磨くほど釣果につながるというのも、やっていてハマるところですね。キャンプとかと同じで、どこまでコンパクトにできるか、そしていかに魚と向き合うかということを突き詰めていくことにワクワクします。

――工夫すること自体が魅力ということでしょうか。
そうですね。「環境とひとつになること」が重要なので、服装も魚に気付かれないように工夫して周りの色に近づけたりしながら、自然に溶け込もうします。自分はやりませんが、膝くらいまで川に浸かって釣る人もいます。そうやって突き詰めていくことが魅力ですね。 釣りそのものだけでなく、それに付随する体験もフライフィッシングならではなところがあって、そこも魅力です。例えば、フライフィッシングってとても繊細で、少しでもその時魚が食べている水生昆虫とフライが似てないと釣れないときもあるんですよ。試行錯誤して、ひたすら考えながらの釣りなので、没頭できるんですよね。その瞬間、仕事などほかのことは何も考えなくなる。もしかしたら瞑想に近いかもしれません。そうやっていると頭がリセットされて、ものすごくリフレッシュします。

――どういうスポットが特に人気なんですか?
手軽さや始めたばかりの方でもやりやすい池タイプの管理釣り場ですね。場所によっては地元の漁協さんが経営されていたりして、地域の目玉となる魚が入れてあったりするんです。地域独自の人や物に触れたり、知ったりするきっかけにもなるので、各地のポンドにも行くようにしています。ただ、ある程度経験を積むと管理釣り場でも渓流タイプだったり、ネイティブの渓流、そして源流域に行く方もいます。私もどんどんハマっていて、行くのはまだまだ管理釣り場がほとんどですが、次はそういう場所まで足を延ばしたいですね。誰も行ったことがないところに行ってみたいとか、見たことがない魚を釣ってみたいとか。あとは、まだ見たことがない風景を見てみたいとか。そういう環境を変えるという意味で、みんな自分なりの気になるポイントへ行くのかもしれないですね。


遊び場への感謝の気持ちが大切

――道具のこだわりはありますか?
あまりブランドにはこだわっていません。いかに使いやすい物を揃えるかを意識しています。やみくもに高いものを買うよりは、長く使えるものや、すぐに壊れないものを選ぶようにしています。昔から気に入ったものをずっと使い続けるタイプなんです。そのほうが愛着もわきますからね。買い換えるよりカスタムして自分だけのスタイルにしていくのが面白いです。そして、意識しているのは「いかにゴミを出さないか」。なので、道具も同じで、使い続けるようにしています。
毎回、帰る前には必ず釣り場周辺のゴミ拾いをするんですよ。来たときよりもきれいにして帰りたい。今、各地の釣り場で釣りができなくなる事が増えています。大体は釣りをする方のマナーが原因と聞いています。その土地を訪れる我々は、その土地を管理している方やその環境に感謝しつつ、その環境をよりよいものにするアプローチを取るべきなんです。その土地や自然環境で遊び続けられるように、一人ひとりが意識をする、小さいことから取り組むのが重要だと思います。

――道具の扱いで気を付けていることは?
使う際もやはり、環境への負荷を極力なくすよう心がけています。ラインの結び目で切れないように気を付ける、切れそうなときは切れてしまう前に新しいものに取り替えるなど工夫をしています。魚の口に針が刺さったまま糸が切れてしまうと、魚を傷つけてしまうことにもなります。
なので、きちんと釣り上げて、いかに魚へのダメージを少なく返せるか、ということも意識しています。針もかえしがない、バーブレスフックを使います。かえしが付いている場合は、ペンチなどでかえしを潰して使います。これだけでも魚へのダメージがかなり軽減できます。根がかりを減らす工夫も同じです。そのためにも、釣りの最中は針やライン、結び目などを定期的にチェックして、道具のロスを減らすことを心がけています。ロッドやリールのメンテナンスも釣行後は必ず行います。きれいに洗って拭くとか、オイルを差すとか、小さいことですが、これをするのとしないのとでは後々の道具の状態に大きな差がでます。


趣味がビジネスのヒントにつながる

――どのあたりまで足を延ばすのですか?
静岡や山梨、群馬の方まで行くこともあります。それぞれの土地で風景や空気が違うので、移動中も含め、そういう違いや変化を楽しむのも醍醐味の一つですね。だいたい5〜7時には到着するようにしていますが、朝の5時台に到着したときなんて、空気が全然違うんです。早ければ3時台の出発になりますが、全く苦ではありません。むしろ楽しいです。移動は車なので、朝焼けとかその土地ならではの風景とか、そういう景色を運転しながら楽しむのも、すごくリフレッシュになります。そして、一日中だらだらと釣りをするのはあまり好きじゃないんです。朝から集中して午前中釣りをして、昼からは仕事をする、と時間を割り振っています。午後、もしくはその後数日の仕事に備えて完全にリフレッシュするために、朝から釣りに行く、というイメージです。主目的がそもそも魚を釣ることではないのかもしれません。

――釣りをした日はどのように仕事に取り組みますか?
釣りで午前中を過ごしてしまうので、残った時間は午後しかありません。結果としてだらだらした時間がなくなりますね。どうしても、長期間仕事するとダラダラしてしまうこともある。午前中に釣りをして強制的に時間をコンパクトにすることで、切り替えざるを得ない環境を作るのです。そして、釣りを通じてなかなか普段見えてこない新しいアイデアが見えてきたりするので、取り組み方も変わってきます。釣りに来て、頭がスッキリして仕事をする。次にまた釣りに行くためにはこの仕事をこの期日までに終わらせないといけない、と思い仕事を頑張る。こんな風に、良い循環が生まれます。
行った先での発見も、仕事に活かされますね。人との出会いもありますし。釣り場に行くまでの行程での人との出会いって、仕事で人に会う時と頭の切り替えが違う。そこでの発見を仕事に落とし込んだり、新しい仮説が浮かんだりっていうのもありますね。

――具体的に仕事に影響がありますか?
東京だけで過ごすよりは、そういう地域ごとの良さや違いを感じることが刺激になりますね。やはり、各地域でそもそも文化も違うので。また、仕事のうえでも地域を知るというのはとても大事なので、行った先々で地域の観光や売りにしていることを知るようにしています。
例えば高速道路のサービスエリア1つとっても、小規模でも地域の特色が落とし込まれたおしゃれなサービスエリアはすごく特徴があって人気ですし、地域の方にも愛されているようすが伺えます。そこで感じたことや見えたことを自分たちのサービスに重ね合わせて、「どういう風に捉えられているのかな」とか「差別化できているかな」などと考えるきっかけにもなります。
色々見て、比較するからこそわかることもありますよね。車がたくさん並んでいるサービスエリアと、ほとんど人がいないサービスエリアと、どこが違うのか。そういうことを考えるのが、結構ビジネスへのヒントになるんですよ。
こうやって趣味で出かけた先で仕事につながる発見があるし、仕事に没頭することで趣味にも全力を注げています。

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