楽器

ギブソンJ-45|アコースティックギターの定番を徹底解説

Aventure編集部

世界的ギターメーカーであるギブソンのJ-45は、アコースティックギターの代名詞的存在です。競合であるギターメーカーのマーティンのアコースティックギターに対抗するために1942年に誕生したのち、現在まで各部の仕様を変更しつつも製造され続けています。この記事では、これからアコースティックギターを手に入れたい方へ向けて、ギブソン歴史を振り返りながらJ-45の特徴を徹底解説していきます。


ギブソンの歴史

 

 
 
 
 
 
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ギブソンは、1894年に設立され、音楽産業の街であるアメリカのナッシュビルに本社をおく世界的ギターメーカーです。

ギブソンの創業当初はマンドリンが主力製品として扱われていました。その後ギターの製造にも着手しますが、この頃はボディのトップが丸みを帯びたアーチトップギターの製造に力を入れます。1930年代ごろに入ると、当時主流となり始めていたフラットトップギターの製造に着手し、SJ-200やJ-45など現在でも定番モデルとして親しまれるアコースティックギターを世に送り出しました。

1936年にはギブソン製の初めてのエレクトリックギターであるES-150を販売しました。ES-150はアーチトップにFホールを搭載したクラシカルなデザインのギターです。当時、ジャズギタリストのチャーリー・クリスチャンが愛用したことから、今もなおジャズシーンからは厚い支持を受けています。

 

 
 
 
 
 
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1950年代には、ギブソンのエレキギターを代表するモデルが数多く発表されました。1952年にレスポール、1958年にエレアコの定番ES-335、フライングVやエクスプローラーも1958年に登場しました。

同じく1958年にはギターブランドのエピフォンを買収し、エピフォンのオリジナルモデルのほかギブソンの廉価版モデルを扱うようになりました。

ギター業界でのトップメーカーとなったギブソンは、2010年代初頭にはオンキヨーに出資したりティアックを買収するなど、オーディオ部門にも進出します。しかし、2018年には破産のニュースが届き世界中を驚かせました。その後に部門整理により楽器製造に集中したことで現在は立て直しが図られ、引き続き素晴らしいギターを世に送り出し続けています。


J-45誕生の背景

 

 
 
 
 
 
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J-45が製造されるまで、ギブソンがメインで製造していたのはアーチトップギターと呼ばれる、ボディのトップがアーチ状になったモデルでした。しかし、アコースティックギターの名門であるマーティンがフラットトップギターと呼ばれる平らなトップを持つボディのギターを一足先に製造し、人気を獲得していました。

フラットトップギターの人気は、音楽ジャンルの多様化が進んだことでより大きな音量で演奏できるギターのニーズが高まっていたことに起因します。フラットトップギターはアーチトップギターよりも大きな音量での演奏が可能だったのです。

そうした現状を受けてギブソンが1934年に製造をスタートしたのがジャンボシリーズでした。J-45はジャンボシリーズのラインナップのひとつとして、大音量で演奏できることで人気を集めていたマーティンのドレッドノートに対抗するために1942年に誕生しました。


J-45の特徴

 

 
 
 
 
 
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発売以来世界中のアーティストに愛用されている定番モデルで、アコースティックギターの代名詞とも言えるJ-45の特徴を紹介していきます。

ボディ形状

 

 
 
 
 
 
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J-45のボディ形状には、ボディトップが平らなフラットトップを採用しているほかに、ドレッドノートとラウンドショルダーという2つの特徴があります。

ドレッドノートとは、1934年に販売されたマーティンのアコースティックギター「ドレッドノート」に由来しており、ボディにくびれのないどっしりとした形状のことを指します。ボディにくびれがない分ボディが大型化し、より大きな音量で演奏できるようになりました。

ラウンドショルダーは、ネックの両サイドの部分がなだらかに丸みを帯びている形状のことを指しています。一方で、競合モデルであるマーティンのドレッドノートは角ばっているスクエアショルダーを採用しています。両者の違いは見た目の特徴だけでなく、サウンドの面でも違いがあります。

ラウドショルダーは、最大音量と最小音量の差であるダイナミクスが小さいことを指す「コンプレッションのかかったサウンド」と言われています。ピッキングした瞬間から鳴り終わるまでの音量の減衰が少なく感じられるため、力強く鳴っているように感じられるのが特徴です。一方でスクエアショルダーはボディ容積が大きいため、広がりのある自然な鳴りが特徴に挙げられます。

材質

J-45のボディトップには、アコースティックギターに用いられることが多いスプルース材が使用されています。ギブソンを代表するエレキギターであるレスポールやSGのボディバックと同じく、ボディのサイドとバックはマホガニー製です。ネック部分にはマホガニーのネックにローズ指板というギブソンの定番の組み合わせが採用されています。


年代による仕様の違い

1942年から製造されているJ-45は、年代によってさまざまな仕様変更がされてきました。とくに発売から1960年代までは仕様変更された点が多く、マニアの中では「何年のJ-45が欲しい」といったニーズも存在しているのです。ここからはいくつかの仕様の違いを紹介していきます。

トラスロッドの有無

 

 
 
 
 
 
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1943年に発売されたJ-45では、戦時中で金属が貴重だったためトラスロッドが搭載されていませんでした。トラスロッドとは、ギターのネックの内部に埋め込まれた金属製の棒状のパーツのことです。トラスロッドはネックの補強の役割に加え、ネックが反ってしまったときに調整することでネックの反りを補正できます。

トラスロッドがないとネックが反ってしまったときに補正ができないため保管が難しいのですが、トラスロッドが搭載されていないJ-45は数が少ないためマニアの間では価値が高いとされています。

ボディに使われる木材の違い

J-45のボディはトップがスプルース材、サイドとバックにはマホガニーが使用されるのが基本です。しかし、1943年製のJ-45の中には、トップにマホガニーが使われたものやボディ全体がメイプルで作られたモデルが存在しています。この頃、サイドやバックにウォルナットが使用されたモデルも作られていました。戦争の影響で単一の木材を大量に用意することが困難だったために、こうした仕様の異なるJ-45が製造されたようです。

こうした基本仕様とは異なるモデルは、それぞれのサウンドが異なっていることに加え数が少ないため希少性が高く、中古市場では高値で取引されています。

ブレイシングの変更

 

 
 
 
 
 
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ボディ内部のブレイシングと呼ばれるパーツにも年代によって仕様が異なります。

当初J-45のブレイシングはスキャロップドブレイシングでしたが、1955年からはノンスキャロップドブレイシングに変更されました。スキャロップドブレイシングとは上部が波状に削られた形のブレイシングで、ノンスキャロップドブレイシングは直線的な形をしています。

スキャロップドブレイシングは波状に削られているため軽量で、ボディトップの振動を最大限に活かせるのが特徴です。一方でスキャロップドブレイシングはより高い強度を誇り、引き締まったサウンドが特徴に挙げられます。それぞれのサウンドキャラクターはどちらが良いというものではなく好みによるところが大きので、気になった方は実際にそれぞれのモデルの音を聴き比べてみましょう。

サドルの種類

 

 
 
 
 
 
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1956年製のJ-45では、アジャスタブルサドルがオプションで選べるようになりました。アジャスタブルサドルとは、両端に付いているネジを回すことで高さ調節が可能なサドルのことで、1950年代後半から1960年代のギブソンのアコースティックギターの特徴のひとつでもあります。

通常のサドルであれば弦高を調整するためにはサドルを削る必要がありますので、簡単に弦高が調整できるのは大きなメリットです。もちろんサウンド面でも大きな特徴があり、アジャスタブルサドルを搭載したギターは歯切れの良いジャキジャキとした音になると言われています。

1960年代に入るとアジャスタブルサドルが標準仕様、通常のサドルがオプション仕様になっため、アジャスタブルサドルの音が好きな愛好家にとって、1950年代後半から1960年代のJ-45は特別なモデルなのです。

ネック幅の変遷

J-45は年代によってネック幅も異なります。販売当初の1940年代にはネックの幅を表すナット幅は45mmで、1950年代から1960年代前半のモデルではナット幅が43mmと少し細くなりましたが、一般的なアコースティックギターと同じくらいでした。

特筆すべきは1960年代後半のJ-45で採用されたナット幅39mmのナローネック仕様です。これまでのJ-45のネックとは4mm〜6mmしか変わらないとは言え、実際に手にしてみると大きな差があります。ピックを使って弾くかどうか、コードストロークが多いかどうかなど、演奏スタイルによっても適したネック幅は異なるほか、ネック幅によってサウンドにも違いが生じます。

1970年代にはナット幅が42mmに変更されましたので、もしナローネック仕様が好みの場合は1960年代のJ-45を探してみましょう。


音色の特徴

 

 
 
 
 
 
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ボディ内部のブレーシングと呼ばれるボディの強度を保つ部品が前身モデルから改良されたことや、マーティンのドレッドノートとは異なるボディ形状により、J-45は豊かな低音が特徴的な独特のサウンドを持っています。とくにジャカジャカとストロークした際の心地良い鳴り方は特筆すべきもので、歌いながら弾いたりリズムギターとしてコードストロークを行う場合にとても適しています。

演奏者のプレイに追従することもJ-45の特徴で、ガツンと弾けばジャカジャカと力強い音、柔らかく弾けば温かい音で演奏できるのです。表現豊かな演奏ができる上級者はもちろん、演奏の仕方に忠実に反応してくれることから、J-45は初心者にもおすすめのギターだと言われています。


J-50との違いとは

 

 
 
 
 
 
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J-45の派生モデルにJ-50があります。J-50は使われている木材を始め、構造や形状はJ-45と同じです。異なるのはボディトップの仕上げで、J-50は木目を活かしたナチュラルフィニッシュ仕上げが採用されています。

J-45の製造がスタートした当時、戦争の影響からボディトップに使われているスプルース材は貴重だったため数枚の板をつなぎ合わせて作られていました。そのためボディには繋ぎ目がいくつもできてしまうため、それを目立たなくするために当時のJ-45はサンバースト仕上げが主流だったのです。J-50は1947年に登場して以来、ヴィンテージ感のあるナチュラル仕上げが多くのギタリストに支持されています。


使用アーティスト

ピックを使わずに指でピッキングするフィンガーピッキング奏法をおこなうドノヴァン・レイッチやボブ・ディランなどのフォークシンガーから、後世のロックに大きな影響を与えたシンガーソングライターのバディ・ホリーまで、ジャンルや演奏方法を問わずに多くのアーティストに愛用されてきました。

ロックバンドのフロントマンが愛用している例も多く、海外ではノエル・ギャラガー、国内では奥田民生や藤原基央などもJ-45の愛用者です。近年では斉藤和義を始めとするシンガーソングライターにも高い人気を誇っています。


アコースティックギターの代表格J-45

ギブソンのアコースティックギターJ-45は、1942年の登場以来世界中のアーティストに愛されてきた名機です。ドレッドノートのラウンドショルダーを採用したボディ形状は特徴的なサウンドを形作り、力強くも繊細な演奏が可能です。

アコースティックギターのひとつのスタンダードともいえるJ-45が気になった方は、ぜひ楽器店で手に取ってそのサウンドを確かめてみましょう。

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