痩せるためにおすすめのトレーニング種目と食事方法を徹底解説!
Aventure編集部
ダイエットをして体を痩せさせるためには、筋力トレーニングが取り組みやすく効果的です。体を鍛えることでカロリーが消費され、基礎代謝も上がって日頃から痩せやすい体質を維持できるからです。今回は、ダイエットに効果的なトレーニング種目と、食事方法も合わせて解説していきます。
筋トレをおすすめする理由
現代社会では仕事の忙しさなどから運動する時間が少なくなってきていますまたカロリーが高い食事が簡単に手に入りやすいため、太りやすい環境だと言えるでしょう。ここでは、生活習慣病と隣り合わせである現代のビジネスパーソンに、トレーニングをおすすめする理由を解説していきます。
身体的、精神的に強くなる
筋力トレーニングをすると、テストステロンという男性ホルモンが分泌され、筋肉や骨量の増加が期待できます。テストステロンの分泌量が多いと、前向きな思考になり決断力も上がるため、精神的にも良い作用をもたらします。
代謝が上がり痩せやすくなる
体を鍛えるとカロリーが消費されますが、トレーニングを重ねることによって筋肉量が増え、基礎代謝が上がるという点も、痩せられる理由の一つです。基礎代謝は運動していなくても消費されるエネルギーのことを指し、筋肉量が多いほど代謝量も比例して増えていきます。そのため、筋力トレーニングをすることで、痩せやすい体質を維持できるようになるのです。
有酸素運動と組み合わせると効果的
トレーニングは瞬間的に筋肉に強い負荷がかかる無酸素運動のため、鍛えた直後はアフターバーン効果(運動した後もカロリーが消費される作用)が得られます。無酸素運動の筋トレによって失われた体内酸素を取り戻すため、息が上がって酸素を多く取り込む状態です。
アフターバーン効果は24~72時間ほど持続し、最もカロリーが消費されるのは筋トレ直後の1時間だと言われています。そのため、鍛えたあとはランニングやジョギングなどの有酸素運動を取り入れることで、さらに消費カロリーを上げることができます。
HIITトレーニング(20秒間の動作後に10秒間のインターバル×数セットを行う激しいトレーニング)もこの効果を活用した方法のため、最近では多くの方が実践しています。
痩せるためにおすすめの筋トレメニュー
筋力トレーニングはカロリー消費を促し、筋肉量が増えることで基礎代謝が上がるためため、ダイエットに最適です。ここでは、その中でもダイエット効果の高いトレーニング種目を紹介していきます。
スクワット
スクワットは下半身トレーニングの王道の種目です。下半身は全身の70%の筋肉量を占めているため、鍛えることで多くのカロリーを消費でき、基礎代謝を上げることができます。身体を上げ下げするシンプルなトレーニングですが、高い効果を得るためには正しいフォームで行うことが重要です。
まずは両足を肩幅程度に開き、両腕を前に伸ばしてお尻を下げていきます。この時、膝がつま先よりも前に出ないようにすることで、膝関節への負担を抑えつつ太ももやお尻の筋肉に負荷をかけることができます。お尻を下げて膝が90度になったら、同じ軌道で直立するまで戻していきましょう。
レッグランジ
レッグランジはハムストリングス(太ももの裏側)に対して主に効かせることができ、大腿四頭筋(太ももの前側)や大臀筋も同時に鍛えられる種目です。片足を前に出して腰を上下に動かす方法で、前に出した膝が90度に曲がる程度まで腰を下げましょう。
片足を前に出したまま連続で腰を上下に動かしたり、直立状態に戻して交互に足を出したり、ジャンプしながら左右の足を入れ替えたりとさまざまな方法があります。ご自身のレベルに合わせて鍛えていくと良いでしょう。
ツイストクランチ
ツイストクランチでは腹筋トレーニングの上体起こしと同じ要領で行う方法で、腹直筋と腹斜筋が鍛えられます。お腹周りを絞る点において効果の高い種目のため、スクワットなどで脂肪を落としながら並行して行うと良いでしょう。
まずは仰向けになり右手を側頭部に添えて、左手を伸ばしてななめ下の地面に置きます。右足は45度に曲げて左足首を右膝に掛けましょう。そこから右肘を左膝に近づけるようにして上にあげ、同じ軌道でもとの位置に戻しましょう。これを反対側でも行い、バランスよく鍛えてください。
プランク
プランクは腹横筋や腹直筋などの胴体(体幹)を鍛えられるトレーニングです。両肘とつま先だけを地面につけて水平状態を保つことで全身の筋肉を緊張させ、インナーマッスルにも効かせることができます。基礎代謝を上げるために効果的な種目だと言えるでしょう。
プランクで意識すべきポイントは、腰を上下に曲げずにまっすぐ保つことです。腹筋の力が足りず腰が反り気味になると、本来のトレーニング効果が得られないだけでなく、腰痛の原因にもなります。まずは姿勢をまっすぐにできる秒数から始めて、徐々に伸ばしていきましょう。
ヒップリフト
ヒップリフトはお尻を引き締めるのに効果的なトレーニング種目です。大臀筋や腰まわりの筋肉にアプローチでき、脊柱起立筋も鍛えられるため姿勢改善や腰痛予防の効果も期待できるでしょう。仰向けになって行えるため、筋力が足りない方やトレーニング初心者の方におすすめです。
まずは仰向けになって両足を肩幅程度に開き、両手をななめ下(腰の横側)に置きましょう。そこから腰を引き上げて、肩から膝まで一直線になるようにします。一番負荷がかかっているのは引き上げている状態なので、お尻や腰の筋肉に力を入れていることを意識しましょう。ここで腰を反らしすぎてしまう(アーチを作ってしまう)と腰痛を引き起こす可能性があるため、必ず体が一直線になるように意識してください。
痩せるためには食事が大切!PFCバランスを意識しよう
痩せるためにはトレーニングだけでなく食事内容を見直す必要があります。しかし、食事内容を決める際に、何を参考に決めていけばいいかわからない人もいるでしょう。そこで一つの指標として参考にしたいのがPFCバランスです。
PFCとは三大栄養素のこと
PFCとは、Protein(タンパク質)、Fat(脂質)、Carbohydrate(炭水化物)の三大栄養素のことを指し、厚生労働省が提示している栄養バランスの理想量です。PFCをバランスよく摂取することにより、栄養バランスの整った食事ができ、健康的な体型づくりができるようになります。
三大栄養素をバランスよく摂取すべき理由
PFCバランスを意識して栄養を摂るようにすると、栄養の偏った食事をとることを避けることができるため、長期的に太りにくい体型を維持できるようになります。過度な食事制限をしたり栄養が偏っていたりすると、リバウンドのリスクも高めてしまいます。
他にも、筋肉を作るうえで必要とされるタンパク質ばかり摂取していても、運動時に糖質(炭水化物)が足りない場合は筋肉から消費されるため、筋力トレーニングの効果を薄めてしまうのです。
PFCを計算して理想的な食事をするためのステップ
PFCバランスの総量は生活習慣や体の状態によって異なるため、各自で計算する必要があります。ここではPFCバランスの計算方法と食事内容の解説をしていきます。
1日の摂取カロリーを計算する
PFCバランスを意識した食事をする前段階として、1日の摂取カロリーを計算する必要があります。まずは除脂肪体重(体重×体脂肪率)から基礎代謝を算出し、1日の活動量を加味したカロリーを計算しましょう。これで1日に必要な摂取カロリーを割り出せます。例として体重80kg、体脂肪率30%の人を想定して計算すると以下のようになります。
除脂肪体重を算出 / 80 × 0.3 = 24kg → 80 – 24 = 56kg
基礎代謝を算出 / 370 + 21.6 × 56= 1,580kcal(キャッチ・マカードルの計算式より)
1日の活動カロリー / 1,580kcal × 1.2 = 1,896kcal(TDEEの計算ツールにならうと通勤などの日常運動として基礎代謝 × 1.2 となります)
以上の3ステップで活動カロリー(1,896kcal)が算出され、これが1日に摂取すべきカロリーとなります。TDEEの計算ツールで自分の体重や運動量などの情報を入力し、算出してからPFCバランスの計算に移りましょう。
目的別のPFCのバランスについて
1日に摂取すべきカロリーがわかったら、食事の内容を決めていきます。その時、PFCの割合が非常に大切です。厚生労働省が一般の方向けに推奨しているPFCの割合は、P:13~20%、F:20~30%、C:50~65%となっています。
ダイエットされる方やトレーニングされている方には、以下の割合を参考にすると良いでしょう。
ダイエットをしたい方の場合 P:20%、F:20%、C:60%
体づくりを意識している方の場合 P:25%、F:20%、C:55%
ボディービルダーのような方の場合 P:40%、F:20%、C:40%
ボディビルダーのような方のPFCの割合は、減量期にのみ厳しく制限をした食事を行う方が多いようですが、食べられるものが限られてしまいます。初心者はいきなり厳しいバランスで行わず、徐々に変えていく形でPFCバランスを食事に取り入れていってください。
PFCそれぞれのカロリーの計算方法
(P)タンパク質
1日に必要なタンパク質は、327.78kcal(1,638.9kcal × 20% = 327.78kcal)です。 グラムに換算すると、81.9g(327.78kcal ÷ 4g = 81.9g)となります。
体重80kg、体脂肪率30%の人を例として、1日の活動カロリー(1,896kcal)を割り出しました。ただし、体重を落とすためにはPFCの比率を守りつつ、 1,896kcalより低い数値に抑える必要があります。
1ヶ月に1kgずつ体重を減らしたい(体脂肪を落としたい)場合は、摂取カロリーで考えると1ヶ月で 7,200kcal を減らす必要があるため、1日単位で考えると 257.1kcal ずつ減らしていくことになります。その場合、1日のPFCバランスを考慮した摂取カロリーは、1,638.9kcal(1,896kcal − 257.1 = 1,638.9) となるため、これを土台にPFCを分割する必要があります。
前提として、以下のPFCで1gあたりのカロリーを押さえてください。
(P)タンパク質:1g = 4kcal
(F)脂質:1g = 9kcal
(C)炭水化物:1g = 4kcal
(F)脂質
1日に必要な脂質は、327.78kcal(1,638.9 × 20% = 327.78kcal)です。グラムに換算すると、36.4(327.78kcal ÷ 9g = 36.4g)となります。
(C)炭水化物
1日に必要な炭水化物は、983.34kcal(1,638.9 × 60% = 983.34kcal)です。グラムに換算すると、245.8(983.34kcal ÷ 4g = 245.8g)となります。
PFCを意識して痩せるための1日カロリー摂取量
PFCの計算をまとめます。
P = 81.9g(327.78kcal)
F = 36.4g(327.78kcal)
C = 245.8g(983.34kcal)
以上PFCそれぞれの数値を合計すると 1,638.9kcal となるため、摂取カロリーである 1,896kcal から 257.1kcal ずつ減らしていく流れとなります。1ヶ月に1kgずつ減らす場合の計算なので、これを参考にそれぞれの目標に合わせて調整してみてください。
PFCバランスを意識した食事例
ここでは人物想定と体組成を具体的に洗い出し、PFCバランスを意識した食事内容を解説します。
【人物想定】
身長175cm
体重80kg
体脂肪率30%
45歳男性
運動習慣はなく通勤での歩行程度
これからダイエットやトレーニングに励む
半年(6ヶ月)で6kg痩せることが目標
【体組成】
上の想定にならうと、PFC(三大栄養素)の摂取量は下記のようになります。
基礎代謝:1,580kcal
1日の活動カロリー:1,896kcal
1日に摂取するカロリー:1,638.9kcal
除脂肪体重:56kg
(P)1日に摂取するべきタンパク質:81.9g(327.78kcal)
(F)1日に摂取するべき脂質:36.4g(327.78kcal)
(C)1日に摂取するべき炭水化物:245.8g(983.34kcal)
食事メニュー例
上記の摂取量に応じた食事メニュー例は以下の通りです。
朝食:白米ごはん150g / 鮭の塩焼き / 味噌汁
昼食:サラダチキン / アジフライ / ゆで卵 / 干し芋
夕食:納豆 / 豚汁 / ささみカツ / サラダ
以上のメニューは太りにくく筋肉の構成に役立つタンパク質が多く摂取でき、脂質と炭水化物も一定量摂取できます。そのためトレーニングによって筋肉が消費されるのを防ぎ、健康的に継続しやすくなります。
白米ごはんは一杯150g(240kcl)なので、1日に摂取すべき炭水化物は一杯でほとんど摂れます。昼に食べすぎた場合などは減らしたりして調整してください。カロリー計算アプリ(カロリDietなど)で食事内容を入力すると、消費・摂取カロリー収支やPFCバランスを計算できるため、細かく管理したい方は利用してみてはいかがでしょうか。
おおまかにPFCバランスをよくする食事方法
現代日本の食生活ではタンパク質の摂取を心がけるだけでも、自然に炭水化物と脂質がバランスよく摂取できることが多いです。そのため、普段の食事メニューを料理ごとに変えるだけで、ダイエットに効果的な栄養を摂取しやすくなります。
唐揚げやとり天などの揚げ物を、蒸し鶏やサラダチキンに変える
タイやヒラメなどの白身魚を、サバやアジ、イワシなどの青魚に変える
白米を玄米や五穀米に変える(運動量が多い場合は白米でも可)
以上のように、細かく計算せずにPFCバランスを意識したい方は、素材の種類や調理方法を基準に、普段の食事を変えるようにするのもおすすめです。
痩せるためには継続して鍛えることが大事
ダイエットを成功させるためには、一日を通して消費カロリーが上回るようにすることが大前提です。その上で、トレーニングと食事管理を適切に行っていきましょう。トレーニングを続けることで筋肉がついて代謝が良くなるため、日頃から痩せやすい状態を維持しやすくなります。長い期間で少しずつ体型や体質を変えていくことが理想なので、焦らずに継続していきましょう。