筋トレ

上腕二頭筋を鍛える最強の自重筋トレを紹介【道具なしでできる】

Aventure編集部

腕に力を入れた時にぐっと盛り上がる力こぶは、日々のトレーニングの成果をアピールできる部位です。

その部位にあたるのが上腕二頭筋。

ここを鍛えることで大きく高さのある力こぶはもちろん、Tシャツを着たときにのぞく太く逞しい腕を作れます。

本記事では、上腕二頭筋を構成している部位とその働き、上腕二頭筋を鍛える自重トレーニングメニューやストレッチ方法を紹介します。

「腕周りを力強い印象にしたい」「腕の筋力をアップさせたい」と思っている人には上腕二頭筋のトレーニングがおすすめ。

ぜひ本記事を参考にしてみてください。


上腕二頭筋を構成する筋肉の部位とは


上腕二頭筋は長頭・短頭の2つの部位に分けられ、それぞれが異なる働きをし腕を動かしています。

短頭

短頭は上腕二頭筋の内側についている短い筋肉です。肘関節を曲げる動作や、前腕を外側にひねり手のひらを上に向ける動作で使われます。ここを鍛えることで上腕二頭筋のボリュームがアップし太く逞しい腕を作れます。

長頭

短頭は上腕二頭筋の外側についている長い筋肉です。肘関節を曲げる動作で使われます。腕に力を入れたときの力こぶの高さを作っている筋肉で、ここを鍛えると力こぶの大きく盛り上がった力強い腕になります。


上腕二頭筋を自重で鍛える筋トレメニュー

上腕二頭筋のトレーニングというと、ダンベルやマシンを使った高負荷なものを思い浮かべるかもしれません。しかし、上腕二頭筋を鍛えるためには、必ずしも重いウェイトが必要なわけではありません。

筋肉に掛かる負荷はやや弱くなりますが、器具なし・マシンなしの自重トレーニングでも十分上腕二頭筋を鍛えることは可能なのです。このパートでは、上腕二頭筋を鍛えられる自重筋トレメニューを紹介します。

パームカール

パームカールは自分の手で負荷をかけながら、腕を曲げ伸ばしして上腕二頭筋を鍛えるトレーニングです。

自分で負荷の調整ができるため初心者にもおすすめです。動作の難易度も低く、どこでもできるという点も魅力でしょう。

<パームカールのやり方>(※右手から始める場合)
1.右手の肘を90度に曲げ、拳を握ります
2.左手で右腕の手首を掴み、右腕を押さえつけるように負荷をかけていきます
3.負荷に逆らうように肘を曲げ、右腕を上げていきます
4.曲げきったところで一旦静止します。
5.力を入れたまま右腕を下ろして元の位置に戻ります
(左右を逆にして同様に繰り返します)

<セット数>
10回×3セット

<コツ>
・常に腕へ負荷をかけた状態にするために腕は伸ばしきらない
・負荷がかかる方の腕の肘は体の横に固定しておく
・腕の曲げ伸ばしはゆっくり行う

ドルフィンプッシュアップ


ドルフィンプッシュアップはお尻を高い位置に上げて行うプッシュアップで、上腕二頭筋だけでなく肩も鍛えられるトレーニングです。

プッシュアップに上下の動きが加わるため、フォームが崩れやすいので注意しましょう。

床についた肘が痛くならないよう、マットやカーペットなどを敷いて取り組んでください。

<ドルフィンプッシュアップのやり方>
1.手とつま先を肩幅ほどに開いて床につき、腕立て伏せの体勢になります
2.肘から下を床に付きます
3.その体勢のままお尻を高く引き上げます
4.体を前方へ倒しつつお尻を下げて元の位置に戻ります

<セット数>
10回×3セット

<コツ>
・腰や背中を反ったり背筋を丸めない
・目線は自分の足元へ
・体を前方に倒すときは腕への負荷を意識する
・肘をしっかり曲げ、腕周りに強い刺激を入れる

クラッピングプッシュアップ


クラッピングプッシュアップは、プッシュアップで上体を上げるときの勢いを利用して体を浮かせ、手を叩くという瞬発力の必要なメニューです。

強度が高く、関節への負荷も大きいため初心者にはおすすめできません。

マットやカーペットなどを敷いた柔らかい床の上で行いましょう。

<ドルフィンプッシュアップのやり方>
1.手とつま先を肩幅ほどに開いて床につき、腕立て伏せの体勢になります
2.つま先は床につけたまま、両腕で床を強く押して上体を浮かせます
3.胸の前で手を叩き、着地します

<セット数>
10回×3セット

<コツ>
・呼吸を止めずに行う
・手首や肘・肩に痛みを感じたら止める
・着地時は注意して行う

かなり難易度の高いメニューですので、ある程度上腕二頭筋を鍛えてからチャレンジしてください。

慣れてきたら手を叩く回数を増やすなどしてトレーニング強度を上げてみましょう。

ワイドプッシュアップ


ワイドプッシュアップは通常よりも手幅を広く取って行うプッシュアップです。

通常のプッシュアップでも上腕二頭筋を刺激することはできますが、手幅を広くすることでより強い負荷をかけることができます。

肘がぶれないように注意しましょう。きつい場合は膝をつけて行っても構いません。

<ワイドプッシュアップのやり方>
1.手とつま先を床につき、腕立て伏せの体勢になります
2.腕は肩幅の2倍ほどの広さにとり、手はやや外側に向けておきます
3.肘を曲げ、胸を床に近づけるイメージで体を下ろしていきます
4.床につくギリギリのところまで体を下げたら、肘を伸ばし元の位置に戻ります

<セット数>
10〜15回×3セット

<コツ>
・呼吸を止めずに行う
・背中を反ったり腰を落としたりしない
・頭から足まで体を一直線に保つよう意識する
・肘が外に広がらないように注意する


上腕二頭筋を鍛える事で得られるメリット


このパートでは上腕二頭筋を鍛えることで得られるメリットを紹介します。

男らしい二の腕が手に入る

上腕二頭筋を鍛えることで、男らしくがっしりとした二の腕が手に入ります。太い二の腕や高く盛り上がった力こぶはトレーニーにとって勲章です。

他の部位は服を着ている状態だと隠れてしまうことも多いですが、二の腕は半袖を着たときに人の目に触れる部分なので、自然と引き締まった腕をアピールできますね。

他の筋トレのパフォーマンス向上

上腕二頭筋を鍛えることで、他の筋トレのパフォーマンス向上も期待できます。上腕二頭筋は、背筋や胸筋を鍛えるトレーニングでも使われています。ここを鍛えて発達させることで、他のトレーニングを行うときに高い負荷をかけられるようになり、筋トレ効率がアップします。
また、野球やテニス等といった腕の筋肉を使うスポーツのパフォーマンスアップも叶うでしょう。

日常動作でも活躍

引っ越しや荷物の運搬、土木作業をしている人の二の腕が引き締まっているのは、普段から重いものを持ち上げたり運んだりしているためです。

体を使う仕事をしている人だけでなく、デスクワークをする人でも上腕二頭筋を鍛えることで買い物で重たい荷物を持ち運ぶときや、仕事で使う備品を運ぶとき、掃除といった家事をするときに役立ちます。

上腕二頭筋の筋トレは、こうした日常生活で行う動作を楽にしてくれる効果もあるのです。


上腕二頭筋を鍛える際の注意点


このパートでは上腕二頭筋を鍛える際の注意点を説明します。

最後まで集中して行う

上腕二頭筋のトレーニングはセット数、レップ数を重ねていくと、終盤で集中力が下がってしまう恐れがあります。

特に負荷の大きいきついトレーニングでは、セットの最後まで筋肉の収縮を維持できなくなることも。負荷の高いトレーニングのときは、動作の最後まで集中力を保つよう意識し、負荷をかけ続けるようにしましょう。

呼吸を止めてしまうと集中が途切れやすくなるので、大きく息を吸って吐くを繰り返します。

左右をバランスよく鍛える

いくら鍛えぬかれた二の腕であっても左右のバランスが悪くては見栄えがよくありません。腕のトレーニングでは利き腕の側に負荷をかけやすいため、片方だけに強く負荷がかかったり、セット数を増やしてしまったりということが起こりがちです。

アンバランスに鍛えられた腕は見た目だけでなく、筋トレのパフォーマンスにも悪影響を及ぼしますので、注意しましょう。

利き腕でない側の腕は、セット数を増やしたり強く負荷をかけるなどしてバランスを保つよう工夫してみてください。

トレーニング前後にはストレッチを行う

トレーニングと合わせてストレッチも行うようにしましょう。トレーニング前は、体を温め筋肉や関節の稼働を高める動的ストレッチを、トレーニング後は疲労を軽減してくれる静的ストレッチがおすすめです。

<<動的ストレッチのやり方>>
1.両腕を肩の高さで水平に広げます
2.手の平を上に向けます
3.肘から先だけをひねって手のひらを下に向けます
4.その状態で両腕を前後に動かします

<回数>
10回ほど繰り返す

<コツ>
・両腕を肩の高さでリズムよく前後に動かす

<<静的ストレッチのやり方>>
1.壁の前に立ちます
2.手のひらを体の前側に向け、腕を体の横に下ろしておきます
3.肩の付け根から内側にひねって手のひらを返して背中側に向けます
4.腕を後ろに伸ばし、壁に手のひら全体をつけます
5.そのままゆっくりと膝を曲げ腰を落としていきます
6.腕の筋肉が伸びきったのを感じたらその体勢を10秒キープします

<回数>
左右1回ずつ

<コツ>
・胸を張って行うと筋肉がさらにストレッチされ効果がアップ

栄養補給を忘れずに

自重トレーニングでも、タンパク質・炭水化物・ミネラルなどバランスよく栄養を補給しましょう。特にタンパク質は筋肉のもととなる栄養素です。タンパク質を欠いた食事では、筋トレをしても効率的な筋肥大は望めないでしょう。

赤身肉や魚、豆類などから積極的にタンパク質を摂取してください。食事だけで必要量を摂取するのが難しければプロテインも活用してみましょう。


自重トレーニングは毎日やるべき?


自重トレーニングは毎日やるべきなのでしょうか?

確かに器具やマシンを使ったウエイトトレーニングに比べて負荷は高くありませんが、自重トレーニングでも効率的に筋肉を増やすためには休息日が必要です。自重やマシン、ウエイトトレーニングなどによって筋線維が損傷すると、修復されるまでには一定の時間がかかります。

この期間中にしっかりと体を休ませ、筋肉の修復を促すよう栄養を補給することで、筋線維は損傷する前よりも太く・強く成長します。この現象を「超回復」といい、効率的な筋肥大には欠かせないものです。

部位ごとに超回復に要する期間は異なりますが、上腕二頭筋の場合は48時間(2日間)と言われていますので、トレーニング後はこの期間を目安に休息日を設けましょう。もし2日間を超えても筋肉痛が残っているようなら、痛みが収まるまで休み、無理にトレーニングを行ってはいけません。


筋肥大を狙うときの負荷設定


筋肉を大きくしたい(筋肥大)場合は、8〜12回で限界を迎える負荷でトレーニングを行いましょう。これは体幹的に、「ギリギリこなせる最大荷重」ではなく「きついけれど10回前後ならできそう」といった負荷です。

トレーニングを継続しているとそのうちに筋肉が発達して、最初行っていた強度のトレーニングでは物足りなくなることがあります。筋トレには「過負荷の原理」というものがあり、同じ負荷で続けてトレーニングをしていると体が刺激に慣れてしまい、筋肉の成長が望めなくなります。そのため、トレーニングが物足りないと感じるようになったら、以下のようなやり方で負荷を高めてみましょう。

・動作のスピードをゆっくりにする
・セット間のインターバルを短くする
・ダンベルなどの器具を使う


最強の自重トレでたくましい二の腕を手に入れよう

上腕二頭筋は自重トレーニングでも十分筋肥大が期待できる部位です。正しいフォームを覚えてコツを掴めば、器具やマシンに頼らずとも逞しい二の腕が手に入ります。

本記事ではプッシュアップを中心にトレーニングを紹介しましたが、ここで紹介したもの以外にも上腕二頭筋を鍛えるメニューは豊富にありますので、ぜひ色んな種目に挑戦してみてください。

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