男性にもおすすめ!壁腕立て伏せの効果的なやり方や回数は?
Aventure編集部
筋トレの手始めとして通常の腕立て伏せに挑戦してみたものの、上手くいかなかったという経験はありませんか?
実は腕立て伏せは自重筋トレの中でも難易度の高いメニューです。
もし通常の腕立て伏せができず困っているなら、壁を使って行う【壁腕立て伏せ】をおすすめします。
通常の腕立て伏せより負荷は低いですが、上半身の筋力アップや二の腕の引き締め効果が期待できるメニューです。
本記事では壁腕立て伏せのやり方や注意点、メリット、効果のある部位や上級者向けメニューを紹介します。
「通常の腕立て伏せができない」「肘や関節が痛くなって続けられない」と悩んでいる人はぜひチェックしてみてください。
通常の腕立て伏せができないなら壁腕立て伏せがおすすめ
壁腕立て伏せとは、壁を利用して立ったまま行う腕立て伏せのことを言います。通常の腕立て伏せと異なり、自重の負荷がかからないため、肩や腕への負担が少ないというメリットがあります。
実は通常の腕立て伏せはかなり難易度の高い筋トレ。もし、以下に挙げる項目に一つでも当てはまるなら、壁腕立て伏せをおすすめします。
・腕立て伏せが1回もできない
・膝つき腕立て伏せでもつらい
・肘や手首が痛い
通常の腕立て伏せは、女性はもちろん腕を鍛える習慣のない人であれば男性でも続けるのが難しいトレーニングです。それはなぜでしょうか?
以下の項では通常の腕立て伏せができない原因を説明します。
できない原因①体重が重い
通常の腕立て伏せは自分の体重がそのまま負荷となる自重トレーニングです。
そのため、体重が重ければ重いほど重量は増え、腕や肩にかかる負担は大きくなります。ある程度腕の筋力がついている人でも、自分の体重が重すぎれば腕の筋肉だけで支えることは難しいでしょう。
体重の重さ=難易度の高さとなっていることで腕立て伏せができない人は意外に多くいます。この場合は、腕立て伏せを始める前にまずは有酸素運動などを取り入れて体重を減らすことから始めなくてはいけません。
できない原因②筋力が足りない
腕立て伏せはオーソドックスな筋トレと思われていますが、実際は数十kgはある自分の体重を胸や腕の筋肉だけで支えなくてならないため、かなりの筋力を要する負荷の高いものです。
そのため、腕や胸の筋力不足のために通常の腕立て伏せができないという人は男性にも多くいます。この場合は、通常の腕立て伏せから始めて筋力をつけようとしても難しいでしょう。まずは、壁腕立て伏せで通常の腕立て伏せに必要な筋力をつけることから始めます。
毎日できる!壁腕立て伏せの正しいやり方
このパートでは壁腕立て伏せの正しいやり方を解説します。
それほど負荷の大きくないトレーニングなので、毎日取り組んでも構いません。
<壁腕立て失せのやり方>
1.壁に向かい、伸ばした腕よりも少し離れた位置に立ちます
2.足は肩幅程度に開きます
3.腕を前に伸ばして両手を壁につけます
4.肘を外側に開くように曲げ、胸を壁に近づけます
5.顔が壁につくすれすれの所まできたら壁を両手で押し、元の位置に戻ります
フォーム
ここでは、壁腕立て伏せのフォームを解説します。
それほど複雑なものではありませんが、正しいやり方で行わないと効果が半減してしまいます。
慣れるまでは鏡や動画などでフォームをチェックしながら行うと良いでしょう。
<最初のフォーム>
・両手は肩幅よりもやや広く、胸の高さにつく
・脇を締め、体は少し斜めにする
<腕を曲げ伸ばしするとき>
・肩甲骨を中心に寄せる
・胸と額を壁に近づけるイメージで
・目線を下げない
・腰を反ったり背中を丸めず体を一直線に保つ
・肘の位置は動かさない
どんな動作のときでも体を一直線にキープしましょう。
また、肩甲骨をしっかり寄せることで肩関節への負荷が減り怪我のリスクが軽減します。
動くときは必ず肘関節から動作を始めるようにし、肋骨や骨盤から動かさないようにしましょう。
注意点
壁腕立て伏せを行う上での注意点を解説します。
<呼吸を止めない>
呼吸を止めると筋肉の収縮が止まって鍛えづらい状態になります。また、酸素不足となると集中力も欠くため筋トレ効果が下がってしまいます。
しっかり呼吸を行えば筋トレ効果はアップするだけではなく、取り込まれた酸素によって脂肪燃焼効果が高まるうえ、血圧の上昇も抑えられるなどメリットがたくさん。
腕を曲げるときは息を吸い、腕を伸ばすときは息を吐くことを意識しましょう。
「フー」と音が聞こえるくらい大きく呼吸するのがコツです。
<効かせたい部位への負荷を意識する>
胸や腕など、壁腕立て伏せで効かせたい部位への負荷を意識しましょう。
どんなトレーニングでも、動作がどの部位に効いているのか、どのような効果があるのかを意識して行う事が重要です。
部位や効果を意識せず行う”ながらトレーニング”より、鍛える部位に集中して行ったトレーニングの方が筋トレ効果は現れやすくなります。
これを「意識性の原則」と呼び、トレーニーなら押さえておきたい基本的な原則の一つです。
回数
10〜15回を1セットとして1日3セット行いましょう。
難易度を高めるなら
1日あたりのセット数を楽にこなせるようになったら、今度はさらに負荷を上げてみましょう。
負荷に慣れてしまうと、筋肉への刺激が弱まり筋力アップ効果が望めなくなります。
以下の項では壁腕立て伏せの負荷を高める方法を紹介します。
①角度を変えて
足の位置を後ろにずらし、体の傾きを深くすることで壁腕立て伏せの負荷を高めることができます。
壁に向かって立つスタートポジションでは、床に対して体は垂直の状態です。
その体勢から壁に手をつき、体と壁が作る角度が90度から80度、70度と小さくなっていくほど負荷は強くなっていきます。
角度を限界まで浅くしても負荷が足りない状態になったら、次は通常の腕立て伏せに挑戦する段階です。
②片手で行う
両手をついて行う壁腕立て伏せを片手で行うことで、両腕に分散していた負荷を片腕だけに集中させ、負荷を高めます。
単純計算で負荷は2倍ですので、強度の高まりを実感できるでしょう。
この片手壁腕立て伏せでも負荷が足りないと感じるときは、先に挙げた体の角度を変えて負荷を高める方法と合わせて行ってみてもいいですね。
壁腕立て伏せで効果のある部位
このパートでは壁腕立て伏せで効果のある部位とその効果や働きについて解説します。
大胸筋
大胸筋は鎖骨・胸骨・腹筋の一部から広がり胸周辺に走っている大きな筋肉です。腕を内側に閉じたり、腕を挙げる動作で使われます。ここを鍛えることで男性なら分厚く逞しい胸板が手に入り、女性ならバストアップ効果が望めます。
その他には姿勢改善や肩こり解消効果も。上半身の中では最も大きな筋肉で、特に男性にとっては筋トレの効果が出やすい部位なので鍛えがいがあるでしょう。
三角筋
三角筋は肩全体を覆っている筋肉です。前部・中部・後部の3つの部位から構成されています。腕を前後や横に持ち上げたり、内外に捻ったりする動作で使われるだけでなく、肩関節を守る働きもあります。
ここを鍛えることで広い肩幅が手に入り、上半身の逆三角形のシルエットが作れます。その他、三角筋を刺激することで肩の血流がよくなり肩こりの防止や改善効果も。
上腕三頭筋
上腕三頭筋は上腕二頭筋の裏側にあり、俗に「二の腕」と呼ばれている部位です。腕を前や上に押したりする動作のほか、肘や肩関節を動かす際にも動員されます。ここを鍛えることで、立体的で逞しい二の腕を作れます。
二の腕がたるんでいる人は脂肪の燃焼を促しぎゅっと引き締まった腕を手に入れられるでしょう。また、上腕三頭筋は肩甲骨にも繋がっているため、上腕三頭筋を刺激することで肩甲骨も動かしやすくなります。肩甲骨が動かしやすくなると首や肩、背中をスムーズに動かせるようになるため、他の筋トレへの相乗効果も見込めます。
僧帽筋
僧帽筋は首から背中を覆う筋肉で、頭蓋骨・背骨に着いて鎖骨や肩甲骨に向かって走っています。
肩をすくめたり、肩甲骨を寄せるまたは安定させる働きがあります。重いものを持ち上げられるのは、この僧帽筋が土台となって肩甲骨を固定し体を安定させているおかげです。ここを鍛えると太くがっしりとした首周りになるだけでなく、姿勢改善や肩こりの改善効果も見込めます。
大円筋
大円筋は肩甲骨の下辺りにある小さな筋肉で、脇の下を走行しています。
体を内側に引き寄せたり、腕を後ろ側に回す動きで使われるほか、広背筋の動きを補助する働きがあります。上半身の他の部位と比べて小さく目立たない部位ですが、ここを鍛えると背中に凹凸感や立体感が生まれ、迫力のある上半身を作れます。
ピンポイントで鍛えることが難しい部位のため、他の部位以上に「効き」を意識してトレーニングに取り組みましょう。
広背筋
広背筋は脇から腰に走行している幅の広い筋肉です。腕を閉じたり、後ろに持ち上げたり、引っ張ったりなどの動作で使われます。
ここを鍛えることで広く大きな背中や、すっきりと引き締まった脇周りを作れるため、逆三角形の上半身を目指すなら欠かせない筋肉です。その他には姿勢改善やスポーツパフォーマンスの向上効果もあります。猫背や肩こりに悩んでいる人はもちろん、スポーツをする人にも重要な部位です。
壁腕立て伏せ上級編、より効かせるトレーニング
このパートでは、各部位へさらに効かせるためのより高負荷な壁腕立て伏せの上級者向けトレーニングを紹介します。基本の壁打てたて伏せでは物足りないという人はぜひ挑戦してみてください。
ウォールワイドスタンスプッシュアップ
基本の壁腕立て伏せよりも手幅を広げて行い、大胸筋の外側にアプローチするメニューです。背中が丸まったり腰が反ったりしないように注意しましょう。
<ウォールワイドスタンスプッシュアップのやり方>
1.壁に向かい、伸ばした腕よりも少し離れた位置に立ちます
2.足は肩幅程度に開きます
3.腕を前に伸ばして両手を肩幅より拳2〜3個分ほど広くとり、壁につけます
4.肘を外側に開くように曲げ、胸を壁に近づけます
5.顔が壁につくすれすれの所まできたら壁を両手で押し、元の位置に戻ります
ウォールワンハンドプッシュアップ
基本の壁腕立て伏せを片手で行い、胸や腕などのほか体幹部も鍛えることのできるメニューです。体を安定させられないときは無理に行わないようにしましょう。
<ウォールワンハンドプッシュアップのやり方>
1.壁に向かい、伸ばした腕よりも少し離れた位置に立ちます
2.足は肩幅程度に開きます
3.片腕を前に伸ばして両手を壁につけ、もう片腕は背中に回します
4.肘を外側に開くように曲げ、胸を壁に近づけます
5.顔が壁につくすれすれの所まできたら壁を両手で押し、元の位置に戻ります
倒立プッシュアップ
壁を使って逆立ちの姿勢で行い、肩と腕を鍛えるメニューです。頭に血が昇りますので、苦しくなってきたら元の姿勢に戻り休憩しながら行いましょう。
<倒立プッシュアップ>
1.手を肩幅程度に開き、体を壁側に向けて倒立します
2.足も肩幅程度に開いて壁につけ、体を安定させます
3.肘を外側に開くように曲げ、ゆっくりと頭を床に近づけます
4.頭が床につくすれすれの所まできたら床を両手で押し、元の位置に戻ります
壁腕立て伏せで上半身の筋力アップを目指そう
壁腕立て伏せは上半身の基礎的な筋力をつけるにはうってつけのメニューです。基本の壁腕立て伏せなら毎日行っても構いません。上級者向けメニューや高負荷バージョンの壁腕立て伏せなら通常の腕立て伏せと同じかそれ以上に高い筋トレ効果が期待できるでしょう。
通常の腕立て伏せが難しい人にはもちろん、まずは軽い筋トレから始めてみたいという人にもおすすめです。