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IPO投資をする際の注意点は?初値が高騰しやすい銘柄の特徴を解説

Aventure編集部

2021年は新規上場社数が14年ぶりに100社を超えました。2021年のスタートアップの資金調達は8,000億円を突破すると見られており、2020年の5,323億円を軽々と飛び越える見込みです。空前の資金調達環境が整い、スタートアップの出口戦略としてIPO志向が強まっています。このブームを背景としてIPO投資に興味を持ったものの、どういう仕組みになっているのか今一つわからない、どうやって投資をしたらよいのか?そんな声をよく耳にします。この記事では、IPO投資の基本ノウハウから初値が高騰しやすい銘柄の傾向を解説します。


IPO投資とは

「IPO投資は高確率で儲けられる」と言われたことがありませんか?この言葉は決して間違いではありません。2020年に新規上場した企業103社。そのうち、初値が公募価格を下回ったのはわずか23社です(プロマーケットを除く)。つまり、77.7%の銘柄が公募価格を上回っていることになり、「高確率で儲かる」と言われる所以でもあります。なお、2019年は90.5%の銘柄が公募価格を上回っていました。

それならばぜひ始めたいと思うかもしれません。ここでは、IPOの基礎知識と一連の流れを説明します。

※投資は自己判断の範囲内で行ってください。

IPOとは?

IPOとはInitial Public Offeringの略で未上場企業が証券取引所に新規で上場することを指します。日本語では新規公開株、新規上場株式と呼びます。企業は上場することによって資金を調達できます。2020年の上場による調達額の平均は12億1,700万円でした。

新興企業はこの金額で雇用や広告宣伝費に資金を投じることができ、成長の第2ステージを迎えることができます。 証券取引所に上場すると株式の流動性が上がり、取引が活発になります。企業は金融機関からの借り入れ以外に、増資による資金調達など株式の流動性の高さを利用した調達手段を得ることもできます。

公募と売出の違い

IPOで資金を調達する際、大量の株式が市場に流通することになります。多くの場合、「公募株」と「売出株」の2種類がミックスされます。この違いをぜひ覚えてください。「公募株」は企業が新規で発行する株式です。つまり、「公募株」によって調達した資金は、原理的には企業の成長資金に投じられると考えられます。

一方、「売出株」は既存の株主が手持ちの株式を売り出すものです。既存の株主とは、会社の社長や役員、未上場時代に出資したベンチャーキャピタル、投資ファンドなどです。従って「売出株」は基本的には会社の成長資金にはならず、投資回収としての側面が強くなります。

例えば、2022年2月25日に新規上場するマーキュリーリアルテックイノベーターの公募株数は335,000、売出株数は280,000です。市場に放出される株式615,000株のうち、公募株数の割合は54.4%です。

2021年12月15日に上場したネットプロテクションズホールディングスの公募株数は4,000,000、売出株数は42,691,000でした。公募株は11.6%です。 ネットプロテクションズは投資ファンド・アドバンテッジパートナーズの出口戦略としての上場の側面が強いため、公募株数が極端に少なくなっているのです。 一般的に公募枚数が多い企業の方が人気が出やすくなる傾向があります。

IPO投資の概要

上場承認が下りると、企業は主幹事となる証券会社と協議した上で想定価格を決定します。機関投資家に意見を求めてそれが適正か見極めた後、価格を調整して仮の価格を決定します。

その後、ブックビルディングと呼ばれる購入価格の調整を行います。一般投資家はこのブックビルディング期間に申し込みを行い、当選すれば株式を購入することができます。高確率で上場した企業の初値は公募価格を上回るので、初値で手持ちの株を売却します。これを「初値売り」といいます。

IPOの流れ

・上場承認
・仮条件の決定、ブックビルディング
・公募価格決定
・抽選
・上場

このようなステップを踏みます。重要なのは価格を決定するプロセスであるブックビルディングです。

IPO銘柄のチェック方法

新規で上場する会社の情報は日本取引所グループのページで確認することができます。

【新規上場会社情報】
https://www.jpx.co.jp/listing/stocks/new/

銘柄を選定する上で必要な目論見書もこのページで確認できます。公募株と売出株の枚数も記載されています。目論見書をPDFで閲覧できるため、必要な情報はすべてこのページで得られます。目論見書は事業内容、決算書、上場前の株主の状況などの情報が掲載されています。

証券会社の選び方

証券会社の選び方は難しいポイントの一つです。ここではネット証券を使った取引方法を説明します。IPOにおいては、証券会社によって取り扱う銘柄や抽選方法が異なります。例えば、2020年のSBI証券の取り扱い銘柄数は85、SMBC日興が52、マネックスが50、楽天が38です。

SBI証券は申し込み株数が多い人が当たりやすい仕組みを導入しています。マネックスや楽天は株数に関係なく完全に平等な抽選を行います。 IPO投資に力を入れている個人投資家の多くは、証券口座を複数開き、銘柄を扱っている証券会社すべてで抽選の申し込みをしています。これは抽選の申し込みには手数料がかからず、外れても損失を出すことがないためです。

目論見書ではここを重点的に見る

公募株、売出株以外には何を見たら良いでしょうか?

目論見書には様々な情報が掲載されています。見るべきポイントは以下の通りです。

・業績
・事業内容
・成長性(事業計画)

業績は最も重要なポイントです。株価は利益をベースに形成されることが多いです。よほどの理由がない限り、十分な利益が出ている会社の株価が低くなることはありません。成長性を見るのであれば、経常利益に注目します。ただし、赤字上場のケースも少なくありません。

特に2021年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で一時的に業績が悪化した企業が多く、上半期に上場した59社のうち11社が純損失でした。前年同期比3社多くなっています。赤字が一時的なものなのか、将来的に業績が回復するのかを見極めることも重要です。

事業内容も重要で、SaaSやフィンテック、ブロックチェーン、AIなどのスケールがしやすく、独自性のあるビジネスモデルは投資家に好まれます。それに関連して成長性があるかどうかも大切な要素です。目論見書にはどのような成長を見込んでいるのか記載されていることが多いです。そこも確認しましょう。

ブックビルディング方式とは

ブックビルディングとは、株式の発行価格を決定するプロセスのことです。上場前に投資家から買いたい条件(株数、価格)を募集し、需要を予測する目的で行います。

投資家目線で見ると、ブックビルディング期間(概ね5日程度です)に「仮条件」と呼ばれる値幅で、必要な株数の申し込みを行うものです。仮条件は以下のページに記載されています。

【新規上場会社情報】
https://www.jpx.co.jp/listing/stocks/new/

2022年2月9日上場のライトワークスの仮条件は1,900円から2,100円に設定されています。投資家はこの範囲で欲しい株数の申し込みを行います。IPOは非常に人気が高いため、多くの場合は上限金額で申し込みを行います。


初値が高騰しやすい銘柄の傾向

公募価格に対して初値が高騰しやすい銘柄には傾向があります。それを頭に入れておくことで、銘柄選定の精度を上げることができます。

業界、業種、知名度

業界は非常に重要です。2021年に公募価格と公開価格の差が最も激しかった会社が2021年2月25日に上場したアピリッツです。公募価格1,180円に対して、初値は5,600円をつけました。アピリッツはAWSを活用した大規模なシステム開発やデジタルマーケティングの支援を行っている会社です。システム開発、マーケティング支援、SaaS、ECプラットフォーム、AIなど、ポストコロナ時代を見越した事業は人気が出やすい銘柄です。

2021年12月24日に上場した長栄は公募価格1,800円に対して初値は1,656円でした。この会社は賃貸住宅の管理事業を行っています。爆発的な成長が望めない企業は人気が出にくいです。特に東証2部に上場する銘柄にこのような傾向が見られます。

公開前の株主に注目

上場前の株主に注目しましょう。ベンチャーキャピタルや投資ファンドが多い会社は出口戦略の可能性が高く、人気が出ない可能性があります。

ただし、コメダ珈琲のような例外もあり、一概には言えません。

吸収金額が小さい方が希少性が高い

吸収金額とは、上場時に株式を発行して調達する金額を指します。数が少ない方が希少性が高まります。基本的には市場に出回る株式数が少ない方が、人気が出やすい銘柄です。2018年4月14日にAI事業のHEROZが新規上場しました。公募価格4,500円に対して10.9倍の4万9,000円をつけました。このときの吸収金額は7億2,000万円でした。

携帯電話事業のソフトバンク(ソフトバンクグループの子会社)が2018年12月19日に上場した際は、公募価格1,500円に対して公募割れとなる1,463円をつけました。このときの吸収金額は6兆6,461億円です。

ただし、希少性の高い銘柄はそれだけ抽選に当たりづらいということでもあります。


2021年初値が高騰した銘柄トップ5

アピリッツ

システム開発、マーケティング支援、オンラインゲームの企画開発を行っています。吸収金額が3億3,000万円と小型の案件で、人気の業種かつ希少性の高い銘柄でした。

WACUL

デジタルマーケティングのPDCA実行支援を行っている会社です。吸収金額は7億2,000万円です。こちらもDXという流行りの事業であり、小型案件で人気が出ました。

サイバートラスト

セキュリティーサービスを事業の柱としています。吸収金額は10億5,000万円。サイバー犯罪の増加を背景にセキュリティ関連銘柄は需要が多い業種の1つです。そこそこ大きい規模の上場でしたが、買いが先行しました。

ラバブルマーケティンググループ

SNSの運用支援を行う会社です。消費者を対象としたマーケティングはGoogleからSNSへと移行しています。かつてはSEOマーケティングに人気がありましたが、今後はSNSが主流となるでしょう。

吸収金額は4億6,000万円でこちらも小型案件です。

アイ・パートナーズフィナンシャル

金融機関に属さないファイナンシャル・アドバイザー事業を展開しています。特定の銀行や証券会社、保険会社に縛られることなく、資産形成などのアドバイスを行います。吸収金額は3億4,000万円でした。

事業の独自性が高く、希少性の高かったことが人気を得たポイントと言えそうです。


IPO投資は最も効率的に利益を出しやすい投資手法の一つ

IPO投資は銘柄の選定をほとんど行わず、片っ端から応募をする人を稀に見かけます。これは機械的にそれを行ったとしても、過去の統計を見るとトータルリターンで損をする確立が低いためです。しかし投資をする醍醐味としてはそれは悪手です。銘柄を選定するポイントは限られており、見極めることで投資妙味が生まれます。それを通して世の中を知ることにも繋がり、視野が広がります。

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