”効く”スクワットメニューはこれ!自重から高負荷トレまで一挙紹介
Aventure編集部
筋トレの王道とも言われるスクワット。動作がシンプルで誰でも取り組めることから、定番の筋トレメニューとなっていますが、フォームが誤っていたり、間違った動作で効果が半減しているケースも少なくありません。
本記事では基本のスクワットから、アイテムを使った高負荷の上級者メニューまで、豊富なバリエーションのスクワットを正しいフォームや動作のコツと合わせて紹介します。
これからスクワットを始める人も、すでに取り組んでいる人も、きっと挑戦したくなるはずです。
スクワットで鍛えられる部位は?
スクワットは主に下半身を強化できるほか、体幹も鍛えられるトレーニングです。このパートではスクワットで鍛えられる部位を解説していきます。
大殿筋
大殿筋は臀部全体を覆う大きな筋肉です。歩行や足上げなど、日常の動作で力を発揮するほか、足の動き全てに関わっているため、トレーニーにも重要な部位といえます。鍛えることで、基礎代謝の上昇、運動能力の向上、ヒップアップなどの効果があります。
大腿四頭筋
大腿四頭筋は太ももの前側にある大きな筋肉です。股関節、足関節、膝関節の動きに関わっており、歩行や運動において重要な役割を果たしています。ここを鍛えることで力強い下半身を手に入れられます。筋トレ効果が出やすいため、モチベーションアップにも繋がるでしょう。
ハムストリングス
ハムストリングスは太ももの裏に位置し、臀部から膝までつながる大きな筋肉群です。主に、股関節や膝関節の曲げ伸ばしに用いられます。鍛えることで基礎代謝の上昇、運動時の持久力や俊敏性の向上、太もも引き締め効果が期待できます。
ふくらはぎ
ふくらはぎは膝からアキレス腱に伸びた筋肉群を指します。実は「第二の心臓」とも呼ばれるほど重要な部位で、下半身の血液を心臓に送る働きをしています。ここを鍛えることでふくらはぎの引き締め効果や運動能力向上に加え、血流が良くなり健康維持にも効果的だと言われています。
脊柱起立筋
脊柱起立筋は背骨から腰にかけて伸びた細長い筋肉です。あまり大きな筋肉ではありませんが、運動の際に上半身の姿勢を安定させる役割があります。ここを鍛えることで姿勢の改善や体幹の強化にも有効です。上半身の筋トレでも役立つ部位なので、鍛えておいて損はないでしょう。
スクワットで得られる効果は?
このパートではスクワットをすることで得られる効果を説明します。
基礎代謝アップ
スクワットの運動効果で最も注目されるものはやはりダイエットでしょう。下半身の筋肉は体全体の筋肉のうち約70%を占めると言われています。下半身の筋肉量が増えると、結果として基礎代謝が上がり、痩せやすく太りにくい体を作れるようになります。また、スクワットそのもののカロリー消費効果も高いため、効率的に脂肪を燃焼できることもメリットのひとつです。
体の引き締め効果
スクワットには太ももの引き締めとヒップアップ効果があります。「スクワットをすると太ももが太くなる」と言われることもありますが、相当鍛えこまなければ太ももを太くすることはできません。むしろ、太ももに筋力をつけることで引き締まった下半身を手に入れられるのです。また、臀部の筋肉にもアプローチできるため、無駄な脂肪を落としてきれいなヒップラインを作れます。
下半身の強化
スクワットは数あるトレーニングの中でも下半身強化に最も効果的なメニューだと言われています。下半身の大きな筋肉を一挙に鍛えられるため、走る、跳ぶなどの運動パフォーマンス向上に繋がるほか、足の筋肉を鍛えることで関節への負荷を軽減し怪我のリスク低下にも有効とされています。また、体幹を鍛えられ体の安定性も高められるので、運動前のストレッチとして取り入れるアスリートもいます。
手軽にできる自重スクワットメニュー5つ
このパートでは自宅で手軽にできる自重スクワットメニューを紹介します。
1.ノーマルスクワット
基本のスクワットです。初心者にもおすすめできる筋トレの定番メニューで、正しいやり方やコツを押さえれば、より一層トレーニング効果を高められます。
トレーニング方法・注意点
<ノーマルスクワットのやり方>
足を肩幅と同じくらいに広げて立ちます
背筋を伸ばし、地面と太ももが平行になるまで上体を落とします
膝が伸び切らない程度に立ち上がり、元の体勢に戻ります
<ノーマルスクワットのポイント>
つま先はやや外側に向ける
背筋はまっすぐ伸ばす
腕は頭の後ろか、前に突き出す
膝はつま先より前に出さない
お尻を後ろに突き出すイメージで
<セット数>
目安は20回×3セット。太ももの筋肉の収縮を意識しながら行います。
2.ワイドスクワット
ノーマルスクワットよりも足幅を広くとって行うスクワットメニューです。
鍛えにくい内ももに効くほか、股関節の可動域を広げることで怪我予防にも効果があります。
トレーニング方法・注意点
<ワイドスクワットのやり方>
足幅を肩よりもやや広めにとります
足は45度程度外側に向けます
背筋を伸ばし、地面と太ももが平行になるまで上体を落とします
膝が伸び切らない程度に立ち上がり、元の体勢に戻ります
<ワイドスクワットのポイント>
足はハの字になるように開く
つま先も外側に45度程度開く
腕は胸の前で合掌するか、組む
膝はつま先より前に出さない
膝が内側に入らないようにする
<セット数>
目安は15回×3セット。体勢が不安定になるため、バランス感覚を養えます。
3.スプリットスクワット
ノーマルスクワットと違い、足を前後に開いたフォームで行うスクワットです。
特に太ももの前側と裏側に効くため、太ももを重点的に強化したい人におすすめのメニューです。
トレーニング方法・注意点
<スプリットスクワットのやり方>
足を前後に肩幅分ずつ開きます
胸を張り、背筋を伸ばします
前足に体重をかけ、膝を曲げて上体を落とします
地面と前足の太ももが平行になったら一度停止します
膝を伸ばし、元の体勢に戻ります
<スプリットスクワットのポイント>
やや前傾姿勢で行う
後ろ足のかかとは浮かせる
両足はまっすぐにし、内外どちらにも向けない
膝はつま先より前に出ないようにする
体が左右に振れないように気を付ける
<セット数>
目安は左右各15回×3セット。手を腰に当てると体勢が安定します。
4.ブルガリアンスクワット
片足を椅子や台などに乗せて行うスクワットです。片足だけで体を支えるため、自重トレーニングの中ではかなり高負荷のメニューとなっています。
トレーニング方法・注意点
<ブルガリアンスクワットのやり方>
足を乗せる椅子や台などを用意して、その前に後ろ向きで立ちます
片足は前方に出し、もう片足は椅子などに足の甲を乗せます
腰を落とし、前方に出した足を90度くらいまで曲げます
曲げた膝をゆっくり伸ばし、元の姿勢に戻ります
<ブルガリアンスクワットのポイント>
椅子や台は足の長さと同じくらい離して置く
椅子に乗せた足はリラックスして
背筋を伸ばし、目線は前へ
膝とつま先はまっすぐ前に向ける
手は胸の前で組む
<セット数>
目安は左右各10回×3セット。力んで呼吸を止めないよう、リラックスして行いましょう。
5.ジャンプスクワット
ノーマルスクワットにジャンプを取り入れたトレーニングです。下半身に加えて腹筋も鍛えられる上級者向けメニュー。通常のスクワットでは物足りなくなってきた人におすすめです。
トレーニング方法・注意点
<ジャンプスクワットのやり方>
足幅を肩幅よりもやや広めにとります
腕は体のそばに付ける
膝を少し曲げて腰を下げます
太ももと床が平行になったら地面を蹴ってジャンプします
着地したら腰を落とし元の体勢に戻ります
<ジャンプスクワットのポイント>
できるだけ腕の反動は使わない
膝は曲げすぎない(曲げても90度まで)
股関節もしっかり曲げる
しゃがんだらすぐにジャンプする
ジャンプはつま先で地面を押し上げるイメージで
<セット数>
目安は10回×3セット。太ももだけでなく腹筋も意識しましょう。
器具を使った高負荷スクワットメニュー3つ
このパートではジムや自宅で器具を使って行う、高負荷のスクワットメニューを紹介します。
1.バーベルバックスクワット
バーベルを体の後ろで担いで行うスクワットです。大殿筋、大腿四頭筋、ハムストリングスを集中的に鍛えて、太くたくましい足を手に入れられます。
トレーニング方法・注意点
<バーベルバックスクワットのやり方>
足幅を肩幅と同じくらいに広げて立ちます
バーベルを両手で握り、肩に担ぎます
胸を張り、背筋を伸ばします
地面と太ももが平行になるまで上体を落とします
膝が伸び切らない程度に立ち上がり、元の体勢に戻ります
<バーベルバックスクワットのポイント>
背中や腰を丸めない(故障のもと)
つま先はやや外側に向ける
腕は頭の後ろか、前に突き出す
膝はつま先より前に出さない
お尻を後ろに突き出すイメージで
<セット数>
目安は10回×3セット。負荷が高いためやりすぎには注意しましょう。
②バーベルフロントスクワット
バーベルを体の前方に担いで行うスクワットです。トレーニング中は姿勢を安定させる必要があるため、下半身だけでなく体幹や背筋も強化できます。
トレーニング方法・注意点
<バーベルフロントスクワットのやり方>
足幅を肩幅と同じくらいに広げて立ちます
バーベルを両手で握り、鎖骨と肩の上に乗せます
胸を張り、背筋を伸ばします
地面と太ももが平行になるまで上体を落とします
膝が伸び切らない程度に立ち上がり、元の体勢に戻ります
<バーベルフロントスクワットのポイント>
体はまっすぐの姿勢を維持し、前傾しない
バーベルは強く握らない
腕は頭の後ろか、前に突き出す
膝はつま先より前に出さない
お尻を後ろに突き出すイメージで
<セット数>
目安は10回×3セット。バランスが取りづらいため、初めは軽めの重量から始めましょう。
3.ダンベルスクワット
ノーマルスクワットにダンベルの服を加えたトレーニングです。やり方やフォームはノーマルスクワットと変わりません。負荷の分だけフォームが崩れやすいので注意が必要です。
トレーニング方法・注意点
<ダンベルスクワットのやり方>
両手にダンベルを持ち、腕は体の横に下ろします
(※ダンベルが一つしかないときは胸の前で掲げて持ちます)
足幅を肩幅と同じくらいに広げて立ちます
背筋を伸ばし、地面と太ももが平行になるまで上体を落とします
膝が伸び切らない程度に立ち上がり、元の体勢に戻ります
<ダンベルスクワットのポイント>
ダンベルを持った手は強く握らずリラックスして
背筋は丸めずまっすぐ伸ばす
腕は頭の後ろか、前に突き出す
膝はつま先より前に出さない
お尻を後ろに突き出すイメージで
<セット数>
目安は15回×3セット。ダンベルにつられて体の軸がぶれないよう注意しましょう。
スクワットの効果をさらに引き出すためのポイントは?
スクワットの効果をさらに引き出すために気を付けたいポイントを紹介します。
ひとつひとつの動作を丁寧に行う
トレーニングの動作ひとつひとつを丁寧に行いましょう。スクワットはとてもシンプルなメニューですが、正しい動作やフォームで取り組まないと筋肉への刺激は半減してしまいます。体が動きを覚えるまでは、何度も繰り返し動画などで動作を確認しましょう。
また、ゆっくりとした動作で筋トレを行うことを「スロートレーニング」といい、ウェイト無しでも負荷を高められる効果的な方法として知られています。意識して動作をゆっくりにするだけで、手軽に筋力アップ効果を高められます。
正しいフォームを意識する
スクワットは正しいフォームで行いましょう。崩れたフォームでセット数を多くこなすよりも、少ない回数でも正しいフォームで取り組む方が効果的です。スクワットは誰でもすぐにできる簡単なトレーニングですが、慣れてくると背筋が曲がったりつま先が膝より前に出たりとフォームが崩れやすくなります。
間違った姿勢でのトレーニングは、腰や膝など本来効かせたい部位とは別のところに負担をかけ、痛みや怪我のもととなってしまうため、自分の姿を鏡などで常にチェックし正しいフォームを意識しましょう。
無理のないメニューで継続して行う
スクワットはとても効果の高いトレーニングですが、すぐに効果がでるものではありません。継続して行うことで、少しずつ体が変化していきます。初めは無理のない回数から始めて、慣れてきたらセット数を増やしましょう。自重スクワットは負荷がそれほど大きくないため、毎日行っても問題ありません。筋肉痛や痛みのある日は避け、毎日継続して行うと成果を実感できるはずです。
スクワットは手軽でバリエーション豊富。さまざまなメニューに挑戦してみよう
スクワットの魅力は、シンプルな動作で下半身へのアプローチが高いところにあります。また、バリエーションが豊富にあるため、基本のスクワットを覚えたら、さまざまなメニューに挑戦してみてもよいでしょう。強化したい部位に特化して鍛えても良いですし、普段とは違うトレーニングを行うことで筋トレのマンネリ解消にもなり、飽きずに継続して続けられます。