ダンベルで背筋をガッツリ鍛えるトレーニングメニューを部位別に紹介
Aventure編集部
ぐっと筋肉が盛り上がり、かつ引き締まった男らしい背中を作りたいなら、背筋トレーニングは欠かせません。もし、自宅にいながら効率的に仕上げたいならダンベルトレーニングがおすすめです。
本記事では、ダンベルさえあれば今日からすぐに自宅で取り組める背筋トレーニングを紹介します。ダンベルを使うメリットやトレーニングの注意点も解説。「ダンベルを使った背筋トレーニングのコツを知りたい」「ダンベルの適切な重量が分からない」という人はぜひ一読してみてください。
背筋を構成する筋肉部位
背筋はいくつかの筋肉部位から構成されており、大小さまざまな筋肉が集まり重なっています。このパートでは、背筋トレーニングで鍛えられる代表的な筋肉部位と、その働きや鍛えるメリットをそれぞれ紹介していきます。
広背筋
広背筋は背中の下部にあり、脇から腰にかけて走行する大きな筋肉です。腕を閉じたり広げたり、後ろに挙げたり、物を引っ張ったりするときに使われています。
ここを鍛えることでたくましい逆三角形の背中を作れます。背中では最も大きな筋肉部位で、肩甲骨や僧帽筋とも繋がっているため、動かすことで血行が良くなり、肩こりの改善も見込めるでしょう。
脊柱起立筋
脊柱起立筋は背中の中央にあり、背骨に沿って走行する筋肉です。体を安定させたり姿勢を保つ役割を担っています。フォームや体勢の維持に役立つため運動時のパフォーマンスが良くなります。
他の背筋トレーニングにも良い影響を与えるほか、腰痛改善効果もありますので是非とも鍛えておきたい部位です。
僧帽筋
肩甲骨は首元から肩甲骨までを覆う筋肉です。肩甲骨を安定させるほか、上げ下げしたり、首をすくめたりする動きで使われます。
ここを鍛えることで首から肩にかけて筋肉の盛り上がりを作れるため、背中の広がりや上半身の厚みの演出には欠かせない部位です。また、僧帽筋を刺激するトレーニングはスマホやPCで凝り固まった肩や肩をほぐしてくれます。
大円筋
大円筋は脇の後部にあり、広背筋の上を走行する小さな筋肉です。単独で動員されるというよりは、広背筋の動きを補助する役割です。
あまり目立つ部位ではありませんが、鍛えることで背中の立体感を出し、上半身のきれいな逆三角形を整える効果があります。トレーニングの際は、広背筋の動きと一緒に意識して取り組むと良いでしょう。
ダンベルを使って背筋トレーニングをするメリット
ダンベルを使って背筋トレーニングをすることにはどのようなメリットがあるのでしょうか?
負荷を調整できる
ダンベルは自重トレーニングと違い、重さを調節可能です。
初心者ならまずは軽いダンベルから扱い、慣れてきたらどんどん重量を増やしていくことで、筋肉を限界まで追い込むトレーニングができます。筋肉の成長や、トレーニングのレベルに応じて、重量を自在に変更できるのは、ダンベルという器具ならではのメリットです。
トレーニングの幅が広がる
ダンベルは一つあるだけで、どんなトレーニングメニューにも応用できます。挑戦できるメニューのバリエーションも格段に増えるでしょう。
また、背筋だけでなく、腕・脚・肩などさまざまな部位を鍛えるのにも役立ちます。自宅トレがメインで「自重では物足りない」と感じているトレーニーにはうってつけです。
背筋をすみずみまで鍛えられる
可動域が広く、動きを自在に変えられる点もダンベルトレーニングのメリットです。
自重やマシントレーニングでは、フォームや動きの型はほとんど決まっています。ですが、ダンベルは軌道を自分で変えられるため、普段動かさない細かい筋肉にもアプローチできます。
また、左右それぞれの筋肉を分けてトレーニングできるため、バランスよく鍛えたいトレーニーにはぴったりでしょう。あまり重いウェイトを扱うとフォームや軌道が崩れやすくなるため注意が必要です。
【部位別】ダンベルで背筋を鍛えるトレーニングメニュー9つ
このパートではダンベルを使った背筋トレーニングのメニューを紹介します。自宅にダンベルさえあれば他に特別な器具はなくともできるメニューばかりです。ぜひ挑戦してみてください。
①ダンベルデッドリフト(広背筋・脊柱起立筋)
ダンベルデッドリフトはスクワットやベンチプレスと並んで筋トレBIG3と呼ばれるデッドリフトをダンベルで行うものです。通常のバーベルを使って行う場合に比べて可動域が広く、動作が行いやすいでしょう。
<やり方>
1.足を肩幅に開いて立ち、太ももの前でダンベルを構えます
2.やや膝を曲げ、後方へお尻を突き出しながらダンベルを下ろしていきます
3.足首の辺りまで下げたら軽く胸を張りながら体を起こします
<コツ>
・ダンベルは腕ではなく背筋と下半身で持ち上げる
・背筋を伸ばし、頭からお尻は一直線をキープ
・肩甲骨に効かせることを意識する
<セット数>
目安は10回×3セット
②ワンハンドローイング(広背筋・大円筋)
ワンハンドローイングはダンベルを片手で引くシンプルなトレーニングメニューです。ジムではベンチを使いますが、自宅で行う際は椅子で代用できます。動きはシンプルですがコツが必要なため、始めは軽い重量から始めましょう。
<やり方>
1.ベンチまたは椅子に片手・片足を乗せ、もう片手でダンベルを持ちます
2.上半身を倒して地面と平行の姿勢になり、ダンベルを持った手を床へ垂らします
3.胸を張り、ダンベルを横腹に引きつけます
4.ダンベルを持った腕をゆっくり元の位置に下ろします
<コツ>
・背筋を背筋を伸ばし、首から腰までは一直線をキープ
・ダンベルを持ち上げるときは肩甲骨を寄せ、下げるときは肩甲骨を開く
・ダンベルは上までしっかり引き上げる
<セット数>
目安は10回×3セット
③ダンベルベントオーバーロウ(広背筋)
ダンベルベントオーバーロウはワンハンドローイングの動きを両腕で行います。広背筋全体に負荷をかけられ、また、フォームを維持する動きの中で背骨沿いの筋肉を鍛える効果も得られます。
<やり方>
1.足を肩幅に開いて立ち、両手にダンベルを持って軽く膝を曲げます
2.ダンベルを持った腕を伸ばして上体を前に倒します
3.肩甲骨を寄せ、肘を曲げてダンベルを持ち上げます
4.持ち上げた姿勢を1秒キープし、ゆっくり腕を下ろします
<コツ>
・腕に力は入れず、肩甲骨を寄せて肘を持ち上げるイメージで
・ダンベルを持ち上げた反動で上体を動かさない
・動作中は胸を張り、腰や背筋を曲げない
<セット数>
目安は10回×3セット
④ダンベルリバースフライ(大円筋)
ダンベルリバースフライは背筋トレーニングの総仕上げとして取り入れたいメニューです。低重量でダンベルの動きをしっかりコントロールしつつ効かせていきましょう。膝関節に負担をかけないフォームで行います。
<やり方>
1.両膝を少やや曲げ、体を前傾させた体勢でダンベルを持ちます
2.ダンベルを持った腕を床に垂らし、軽く胸を張ります
3.腕を開き、肩甲骨を寄せてダンベルを持ち上げます
4.ゆっくりと腕を下ろし元の体勢に戻ります
<コツ>
・肩関節から先は動かさない(肘は固定する)
・ダンベルを持ち上げるときは肩甲骨を中央に寄せるイメージ
・胸を張り、前を向いて動作を行う
<セット数>
目安は10回×3セット
⑤ダンベルシュラッグ(僧帽筋)
ダンベルシュラッグは首や肩回りを鍛えるトレーニングです。肩こりや猫背解消にも効果がありますが、やり方を誤ると肩こりを誘発してしまうことも。正しいフォームで行うことを心掛けましょう。
<やり方>
1.足を肩幅ほどに開き、両手にダンベルを持ちます
2.ダンベルを持った腕は下に垂らし、太ももにつかないぎりぎりの位置に置きます
3.肘を曲げずに肩甲骨を寄せてダンベルを引き上げます(肩をすくめる恰好)
4.ゆっくりダンベルを下ろします
<コツ>
・腕は使わず肩甲骨の動きだけを意識して行う
・ダンベルを上げ下げするときに体を前後に揺らさない
・勢いや反動は使わずゆっくりとした動作で行う
<セット数>
目安は10回×3セット
⑥ダンベルショルダープレス(僧帽筋)
ダンベルショルダープレスは肩関節周辺を鍛えられるトレーニングです。立った状態でも行えますが、座って行うと体勢が安定する上、しっかりと負荷がかかって効果が高まりますので、初心者はまず椅子やベンチに座って取り組みましょう。
<やり方>
1.ベンチや椅子に座り、両手にダンベルを持って耳の横で構えます
2.背筋を伸ばし、肩甲骨を寄せて肘を上に持ち上げるようにダンベルを上げます
3.肩の真上へ上げたら1秒停止します
4.ゆっくりと元の位置までダンベルを下ろしていきます
<コツ>
・ダンベルがふらふら揺れないように注意する
・肩甲骨と肩で持ち上げる。腕や手首に力を入れない
・ダンベルは肩より内側へ動かさない
<セット数>
目安は10回×3セット
⑦ダンベルプルオーバー(僧帽筋・大円筋)
ダンベルプルオーバーは背筋と大胸筋を同時に鍛えられるトレーニングです。マイナーな種目ですが、ダンベルとベンチ(または椅子)があれば自宅でも手軽に取り組めるトレーニングです。
<やり方>
1.ベンチや椅子に仰向けになります
2.ダンベルを持った両手を胸の上へ移動させ、腕を伸ばして真っすぐ掲げます
3.肘を軽く曲げて胸を張り、ダンベルを頭側へ下ろしていきます
4.下ろしきったら元の位置まで戻します
<コツ>
・ダンベルは無理なく扱える重さにする
・肘は伸ばしすぎなくてよい
・動作は肩甲骨を寄せるイメージで行う
<セット数>
目安は10回×3セット
⑧ダンベルグッドモーニング(脊柱起立筋)
ダンベルグッドモーニングは脊柱起立筋を集中的に鍛えられるトレーニングです。実はダンベルなしでも取り組めますので、まずはフォームを確認してから、ダンベルを使って負荷をかけていくとよいでしょう。
<やり方>
1.足を肩幅ほどに開いてダンベルを肩に乗せます
2.顔を正面に向けたまま、背筋は伸ばし、お尻を後方に突き出します
3.床と平行になるまで上体を倒しましたら、そのまま1秒停止します
4.ゆっくりと元の位置まで戻ります
<コツ>
・バランスが取りづらい場合は片足を一歩前に出す
・体を起こす時は勢いや反動を使わない
・動作中は腰を丸めず、常に反らせておく
<セット数>
目安は10回×3セット
⑨ダンベルバックエクステンション(脊柱起立筋)
バッグエクステンションは脊柱起立筋を鍛えられるメニューです。ダンベルなしでも行えますが、ダンベルを使うことでより高負荷のトレーニングになります。ジムではベンチを使いますが、ここでは床でできる方法を紹介します。
<やり方>
1.床へうつ伏せで寝転がります
2.ダンベルを首元で構え、両手でしっかり固定します
3.ゆっくりと上半身を起こし、限界まで上げます
4.これ以上上がらないというところまで来たら1秒停止します
5.ゆっくりと元の位置まで戻ります
<コツ>
・動作はゆっくりと行い、反動は使わない
・上体を起こす時は、背筋の動きを意識する
・腰痛のもととなるので、腰を反らしすぎない
<セット数>
目安は15回×3セット
ダンベルで背筋を鍛えるときの注意点
トレーニング前後はしっかりストレッチを行う
重量にもよりますが、ダンベルトレーニングは筋肉に与える負荷や刺激の大きい種目です。トレーニング後のストレッチは血行を良くし、筋肉痛からの回復を助けます。
もちろん、トレーニング前のストレッチもしっかり行いましょう。筋肉をほぐしたり伸ばしたりすることで可動域が広がり、刺激や負荷が入りやすくなるため、トレーニングがより効果的なものとなります。
適切な重量のダンベルを選ぶ
トレーニングに用いるダンベルは軽すぎても重すぎてもいけません。軽くては必要な負荷がかかりませんし、重すぎると今度は怪我をしたり体を痛めたりする恐れがあります。
初心者なら、ひとつ5〜10kgの重さのダンベルから始めましょう。トレーニングメニューを5〜10回ほどこなして「きつい」と感じる程度の重さが理想です。慣れてきたら500gずつ重量を増やしていきます。
他の筋肉もバランスよく鍛える
背筋だけでなく、他の部位も満遍なく鍛えないとバランスの悪い体つきになってしまいます。背筋トレーニングに集中して取り組むなら、同時に腹筋も鍛えると見栄えの良い体になります。
トレーニーなら誰しも得意な部位・苦手な部位はあるでしょう。特定の筋肉ばかりが大きかったり、逆に貧相だったりしては理想的な体とは言えません。ときどき鏡で全身をチェックしつつ、均整の取れた体を目指しましょう。
背筋を鍛えてたくましい背中を手に入れよう
どんなメニューにも共通するコツは、アプローチしたい背筋と肩甲骨を意識して行うことです。始めはウェイトを上げることにこだわりすぎず、正しいフォームで効かせることを優先して取り組みましょう。