名盤紹介

Nirvana『Nevermind』はグランジロックを代表する1枚

Aventure編集部

アルバム『Nevermind』はNirvanaの代表作です。バンドとしては2枚目のアルバムで、『Smells Like Teen Stilrit』を始めとする彼らの名曲が多数収録されています。『Nevermind』は収録楽曲だけでなく、1ドル札に手を伸ばす赤ん坊の写真が使われたジャケットも有名で、2021年にはこのジャケットを巡った訴訟問題も話題になりました。この記事では『Nevermind』の制作背景や聴きどころ、ジャケットにまつわる逸話などを紹介していきます。


グランジシーンを作り上げたバンド、Nirvana

Nilvanaは1987年に結成されたアメリカのロックバンドで、1990年代のロックシーンをけん引した1ジャンルであるグランジの旗手として知られています。彼らの代表作『Nevermind』の紹介をする前に、Nirvanaがどんなバンドなのかを紹介しましょう。

メンバー紹介

Nirvanaは結成以来、幾度かのメンバーチェンジを経験しています。とくにドラマーの入れ替わりが激しかったのですが、『Nevermind』を制作するころには解散時まで活動することになるメンバーが揃いました。

ここではNirvanaのメンバーとしてよく知られている3名について紹介します。

カート・コバーン

カート・コバーンは言わずと知れたNirvanaのフロントマンであり、楽曲制作の多くをおこなう中心人物です。ジーンズとチェックシャツにコンバースのジャックパーセルを合わせた彼のファッションスタイルはグランジファッションとして広まり、ファッションでも一つのムーブメントを起こしました。

彼が書く自身の内面をさらけ出したような歌詞はリスナーの支持を集め、爆発的に人気を獲得します。しかし、パンクでアンダーグラウンドな活動スタイルを求めていたカートは自身の理想とシーンからの評価のギャップに苦しんでいきました。

クリス・ノヴォゼリック

ベーシストのクリス・ノヴォセリックはカートとともにNirvanaのオリジナルメンバーです。カートがクリスをバンドに誘ったことがNirvana結成のきっかけですが、クリスは一度カートの誘いを断っています。しかし、カートが作ってきたデモテープの内容に感激し、バンド結成を決意したと言われています。

クリスはNirvana解散後に、Sweet 75、Eyes Adrift、FLIPPERなど複数のバンドで活動し、2016年からはGiants in the Treesを結成して活躍しています。

2011年にはデイヴ・グロールがフロントマンを務めるバンド、Foo Fightersのレコーディングに参加したことが話題になり、多くのNirvanaファンを喜ばせました。

デイヴ・グロール

デイヴ・グロールは1990年にNirvanaに加入したメンバーで、1987年から1994年のNirvanaの活動期間の中で最も長く在籍したドラマーです。1stアルバム『Bleach』の大部分の曲を演奏したチャド・チャニングの後任としてオーディションの末に加入が決まりました。

Nirvanaの楽曲ではシンプルで力強いビートが特徴的ですが、これはパンクの影響を色濃く受けたデイヴならではのものでした。パワフルなプレイスタイルを得意とする一方、Nirvanaの楽曲の特徴の一つでもある静と動を自在に操るドラミングも彼のプレイの魅力として挙げられます。

Nirvanaの解散後は自身がギターボーカルを務めるFoo Fightersを結成し、「元Nirvanaのメンバーのバンド」ではなく、1つの新たなバンドとして大成功を収めています。

Nirvanaの軌跡

ここからはNirvanaの歴史を前期、中期、後期の3つに分けて紹介していきます。

結成から1stアルバムリリースまで

1987年の結成時のメンバーはカートとクリスに加え、ドラム担当のアーロン・バークハートの3名でした。結成から間もなくしてドラマーのメンバーチェンジが複数回おこなわれた後、1988年にチャド・チャニングが加入します。チャドの加入後すぐにデビューシングルとなる『Love Buzz』をリリース、1989年には1stアルバム『Bleach』がリリースされます。

1stアルバムの『Bleach』は、今となっては『Nevermind』への布石となる名盤として評価されていますが、リリース当時のセールスは振るいませんでした。しかし一部の音楽メディアやリスナーから支持を集め、Nirvanaというバンドの存在を知らしめる1枚となったのです。

2ndアルバムリリース

その後ヨーロッパツアーなども経験したNirvanaは1990年にはメジャーレーベルのゲフィン・レコードと契約し、2ndアルバム『Nevermind』の制作に取り掛かります。その最中、ドラマーのチャドがバンドを脱退し、オーディションによって新たにデイヴ・グロールが加入しています。そうしてメンバーチェンジを経験しながらも1991年に『Nevermind』をリリースしました。『Nevermind』はリリース直後こそセールスが伸び悩みますが、徐々に売上を伸ばし、世界的なヒットを記録した名盤となったのです。

3rdアルバムリリースから解散まで

1992年、カートのヘロイン中毒の治療のためにバンドは活動を休止しますが、1993年には活動を再開して3rdアルバム『In Utero』を発売します。音楽市場でのセールスを意識した前作『Nevermind』とは異なり、よりアンダーグラウンドな作風に回帰しています。

『In Utero』はアメリカとイギリスのチャートでは初登場で1位を記録し、Nirvanaは世界的に注目を集める人気バンドの地位を確立しました。一方、アンダーグラウンドでインディペンデントな活動を信条とするカートは、バンドが有名になりメインストリームとしてもてはやされることに苦しみます。薬物乱用や自殺未遂などを経験した後、1994年には自身の頭部をショットガンで打ち抜き自ら命を絶ちました。

カートの死によりNirvanaは10年足らずの活動に終止符を打つことになりますが、この短い活動期間で世に送り出された作品は多くのリスナーやミュージシャンに影響を与え、現在のロックシーンに欠かせないものとなっています。


『Nevermind』の制作秘話とリリース後の反応

1991年にリリースされたNirvanaの代表作『Nevermind』の制作背景を紹介していきます。Nirvanaがメジャーレーベルであるデヴィッド・ゲフィン・カンパニーへの移籍後初めてリリースしたこのアルバムはどのように作られ、どのようにシーンに受け入れられていったのかを見ていきましょう。

制作秘話

『Nevermind』の制作は、カートがデモテープをプロデューサーであるブッチ・ヴィグに送ったところから始まりました。ブッチは『Smells Like Teen Spirit』のイントロを聴いた瞬間にこの作品の成功を確信し、制作をスタートさせたのです。

ここからは『Nevermind』の制作にまつわるエピソードを2つ紹介しましょう。

1つは、この世紀の名盤は非常にスムーズにレコーディングが進められたことです。事前に入念なリハーサルを重ねたことでほとんどの曲のレコーディングが1テイクで終えられたというエピソードが残っており、中にはカートが書き終えてすぐにレコーディングした曲もあったと言われています。

もう1つのエピソードは、1曲だけチャド・チャニングがドラムを演奏している曲があることです。アルバムのレコーディングがおこなわれたのは1990年から1991年で、このころにドラマーがチャド・チャニングからデイヴ・グロールに交代しています。そのため収録曲の中で『Polly』だけはチャドが演奏したテイクが使用されているのです。

アルバム全体の作風

『Nevermind』はこれまでの作品よりも音楽市場を意識して制作された作品だと言われており、そうした作風が世界的に大ヒットした要因の一つでもあるでしょう。Nirvanaの作風の特徴である静と動を見事に取り入れた楽曲の数々は、轟くような轟音とともにキャッチーで耳馴染みのいいメロディが印象的で、これまでの音楽シーンを一新するような衝撃を与えたのです。

また、内面に秘めた怒りや反発の精神を綴った歌詞も多くのリスナーの心をつかんだ要因として重要な役割を果たしています。

リリースからしばらくして大ヒット

『Nevermind』はNirvana最大のヒットアルバムであり、世界的によく知られている作品ですが、実はリリース直後から大ヒットを記録した訳ではありませんでした。

リリース直後のチャートでは、イギリスで36位、アメリカでは144位とあまり注目されている作品ではなかったのです。しかしリリースからしばらく経ったころ、ラジオやMTVで『Smells Like Teen Spirit』がオンエアされると若者を中心に人気に火が着き、一気に世界的な大ヒットアルバムとなりました。


赤ん坊が写るジャケット

『Nevermind』は収録楽曲だけでなく、赤ん坊の写真が使用されたジャケットデザインも非常に有名です。ここからはジャケットにまつわるエピソードを紹介します。

ジャケットデザインに込められた意味

赤ん坊が水中を泳ぎ、1ドル札に手を伸ばす『Nevermind』のジャケットデザインに込められた意味とはなんだったのでしょうか。

この写真は、カートがデイヴとともに見た水中出産のドキュメンタリーからアイデアを得たデザインだと言われています。アルバムジャケットを決める際に実際の水中出産の写真を使用しようとしたところレーベルから却下されたため、このデザインが採用されることになったのです。

写真に写る赤ん坊と訴訟問題

写真に写っている赤ん坊はこの写真を撮影したフォトグラファー、カーク・ウェドルの友人の子供であるスペンサー・エルデンです。スペンサーは大人になってからこのジャケット写真と同じ構図の写真を自身のSNSにアップするなど、アルバムリリース以降もファンの注目を集めていました。

しかし、2021年になってスペンサーは性的搾取を理由にNirvanaを相手に訴訟を起こしたと報道され、音楽シーンを騒がせました。


アルバムの聴きどころ

最後に『Nevermind』収録曲の中から3曲をピックアップしてその聴きどころを紹介していきます。

Smells Like Teen Spirit

収録曲の中で最も有名な曲であり、Nirvanaを代表する楽曲です。彼らの楽曲の特徴の一つである静と動の対比が見事に表現されており、静かなAメロとファジーでラウドなサビの対比に多くのリスナーが心を躍らせました。

歌詞の内容は一見意味不明なようにも思えますが、怒りや葛藤について歌われているようにも解釈できます。リスナーそれぞれに解釈の余地があるこの曲の歌詞は、当時の若者の心を強く掴んだのです。

Come As You Are

『Smells Like Teen Spirit』に続く2ndシングルとしてシングルカットされた曲で、アルバムの中でも高い知名度を誇っています。

1曲を通してコーラスがかけられたギターサウンドが特徴的で、カートのギターサウンドといえばこのサウンドを思い浮かべるファンが多いはずです。加えてイントロのギターリフに重なるうねるようなベースフレーズが曲中の大部分で演奏されており、聴いているだけで陶酔感を味わえるような仕上がりになっています。

この曲の歌詞はカートの作詞の特徴である二律背反的な表現を使って書かれており、ヘロインやHIV、社会不適合者など、多数の社会風刺的なテーマが込められています。

Breed

『Nevermind』収録曲の中でもとくにノイジーでアグレッシブな1曲です。曲中の大部分で同じフレーズを奏でているベースは、ドラムのビートと相まって疾走感のあるグルーヴを演出しており、この曲のパンキッシュなイメージを決定づけています。

また、この曲の中で特筆すべきはカートのギターサウンドとボーカルワークです。ファズを使って力強く歪ませたサウンドや、カートの叫ぶようなボーカルワークに魅了されたリスナーは少なくないでしょう。

この曲では家庭についての歌詞が綴られており、カートが幼少期に経験した両親の離婚を元に、彼が抱える家庭への理想や恐怖などの葛藤が描かれています。


90年代前半のロックシーンを席巻した名盤『Nevermind』

Nirvanaの2ndアルバム『Nevermind』は当時のロックシーンを席巻し、グランジをメインストリームに押し上げるキッカケとなった1枚です。

アルバム収録曲の特徴には、グランジの象徴とも言える静と動の対比を表現した曲調が挙げられます。陶酔感のコーラスとラウドなファズといったギターサウンドにおける対比を始め、カートのささやき声とシャウトのようなボーカルワークの対比など、曲を聴くたびに新たな静と動を発見できる楽しさがあります。

リスナーごとに解釈の余地がある歌詞も魅力に挙げられるので、ぜひ歌詞を見ながらその意味を考えてみてもいいでしょう。

色あせることのない世界的ロックの名盤をこの機会にあらためて聴いてみてはいかがでしょうか。

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