資産活用

個人事業主でも会社が買える時代に! 個人M&Aで注意すべきポイントを紹介

Aventure編集部

かつてリスクが高いとされていたM&Aも、マッチングサイトの登場によって手軽に行えるようになりました。国内のマッチングサイトであるトランビには、2,000件以上の案件が掲載されています。未経験者による成約率は75%と高い傾向があります。
トランビには500万円以下の案件は200件以上掲載されており、個人事業主でも気軽にM&Aが行えます。メディアの運営やカフェの経営など、ゼロから事業を立ち上げるよりも会社を買った方が早く済むケースがあります。ただし、大金が絡むM&Aは失敗ができません。M&Aを成功させるためには注意すべきポイントや、知識、考え方があります。この記事では、M&Aを成功へと導くノウハウを解説します。


なぜ個人で行うM&Aの件数が増加しているのか

M&Aデータベースのレコフの調査によると、2021年のM&A件数は前年比14.7%増の4,280件。コロナ前の2019年の4,088件を上回って過去最高を更新しました。増加した背景には、コロナ禍で交渉や面談が遅れがちになって2021年に契約がずれこんだことや、金融緩和による低金利で資金調達がしやすい環境が整っていることなどが考えられます。

2022年は協力金を失った影響で飲食店を中心にM&Aが加速すると見られています。スモールM&Aは加速するものとみられています。こうした時代背景以外にも、スモールM&Aが活性化した要因があります。

マッチングプラットフォームの充実

売り手と買い手を繋ぐマッチングプラットフォームが乱立しています。有名なものに以下のようなものがあります。

・トランビ:https://www.tranbi.com/
・SPEED M&A:https://speed-ma.com/
・MAfolova:https://www.mafolova.biz/
・バトンズ:https://batonz.jp/

マッチングプラットフォームによって、どのような会社がいくらくらいで売られているのかを把握できるようになりました。中古車のように会社を売買できるのです。プラットフォームの発達により、スモールM&Aのマッチング精度が上がりました。

事業承継問題を背景とした売り手の加速

日本が抱える深刻な社会問題が、中小企業の跡取り問題です。

日本を支える中小企業の数は350万社以上あります。そして全国の経営者の平均年齢は31年連続で過去最高を更新しており、帝国データバンクによると、2021年の社長の平均年齢は60.3歳となりました。前年比0.2歳の増加です。

かつては、家族が跡取り候補として経営のノウハウを次の世代に伝える動きが活発でしたが、情報化社会によって職業の選択の幅が広がり、事業を継ぐのが当たり前という時代ではなくなりました。

東京商工リサーチによると、2021年度上半期の後継者難による倒産件数は181件。前年同期比4.6%の増加となっています。従業員の雇用を継続させ、顧客や取引先との関係を継続するためにも、第三者に事業を承継しようという動きが広がっているのです。M&Aはその有効な手段になります。

金融機関の理解が広がって貸付の幅が拡大

日本政策金融公庫は、スモールM&A向けの融資を実施しています。譲渡金に必要な資金の借り入れはもちろん、事業継続に必要な資金にも役立てることができます。

こうした制度は、事業承継問題を解決するために用意されたものです。


案件の探し方

案件の探し方は大きく3つあります。

・M&Aプラットフォーム
・M&A仲介会社
・事業引継ぎ支援センター

案件を探す際のポイントを先に伝えると、買収したいと考える人が交渉を自分で行う自信があれば低料金のプラットフォームを活用するのが良いでしょう。マッチング精度を高め、アドバイスをもらいながらきめ細かな対応を望むのであれば、割高でも仲介会社を選ぶと良いです。

費用をできるだけ抑え、買収を急いでいなければ、事業引継ぎ支援センターに相談することをおすすめします。

プラットフォーム

売りたい会社が登録されているM&Aプラットフォームは、「飲食業」「ソフト開発」「小売」など、望んでいる業種で絞り込むことが可能です。その他、エリアや価格での絞り込みもできます。

プラットフォームへの登録は無料であることがほとんどです。買いたいと思う会社が見つかり、プラットフォーム上でコンタクトを取る段階で料金が発生します。トランビの場合は、500万円以下の小規模案件の交渉が可能なベーシックプランで月3,980円。3,000万円以内の案件が月9,800円です。トランビの場合は成約手数料がかかりません。

プラットフォームは、基本的に交渉を自分で進める必要があります。売り手側から決算書や契約書などの必要な書類を提出してもらい、中身をチェック。それに見合う金額や条件を買い手側から提示し、交渉をまとめます。

案件を見つけることに特化していますが、契約成立部分についてのサポートは手薄なことがほとんどです。M&Aに慣れていて、決算書や契約書などを読み取る力があればプラットフォームの活用をおすすめします。

仲介会社

仲介会社は買いたい会社の希望や条件を相談し、マッチする会社を紹介するサービスを提供しています。アドバイザーはM&Aに精通しているため、的確なアドバイスがもらえます。広範なネットワークを持っていることが多く、望んでいる条件を満たす会社を紹介してくれる可能性は高いと言えるでしょう。

契約締結までサポートするため、よほどの出来事がない限りは破談になることはありません。多くの場合、デューデリジェンスと呼ばれる調査には会計士、弁護士などのプロフェッショナルが関わります。そのため、簿外債務などの経営上のリスクを事前に察知できます。

経営状態を把握する力は必要とされますが、アドバイザーと話が進められるので心配はありません。

ただし、料金はやや割高です。手数料は10~20%。1,000万円の案件であれば、200万円程度が手数料となります。これは買い手、売り手双方が支払う金額です。その他、中間手数料が発生します。一般的には50~200万円程度です。

マッチングプラットフォームと仲介会社の料金には大きな差が生じます。プラットフォームの場合、デューデリジェンスを自分でしなければならず、契約違反や簿外債務などの重大な危機を自分で見抜く必要があります。リスクと手間、料金を天秤にかけて判断してください。

事業引継ぎ支援センター

国が設置する公的相談窓口です。中小企業の事業承継に関するあらゆる相談にのってくれます。仲介会社の公的機関と考えて構いません。そのため、買い手、売り手ともに何度相談に行っても料金は無料です。

ただし、事業引継ぎ支援センターはM&Aの導入部分のみをサポートするため、クロージングまで寄り添ってくれるわけではありません。また、望んでいる案件が豊富にあるわけではありません。特に中規模の会社を希望している場合は、事業引継ぎ支援センターは不利です。小規模の案件を中心に扱っているためです。

仲介会社は営業力が強いため、一度相談に行くと何度も連絡がくることがあります。事業引継ぎ支援センターで話を聞き、希望する案件がなければ仲介会社やプラットフォームに登録するというのも良いかもしれません。


スモールM&Aの主な事業や業種

中小企業基盤整備機構によると、2020年の事業引継ぎ支援センターでの成約件数は1,379件。相談者数は11,686社で、成約件数、相談者数ともに過去最高となりました。

※中小企業基盤整備機構「令和2年度 事業引継ぎ支援事業に係る実績について」より
https://www.smrj.go.jp/org/info/press/2021/favgos000001md98-att/20210629_press_02.pdf

成約した業種の中で最も比率が高いのが製造業の23.4%。製造業は高い技術を持っているにも関わらず、後継者が見つからずに悩んでいる経営者が多い業種です。大手メーカーや卸売業者が取引先となっている会社も多く、経営状態も安定している傾向があります。買い手がつきやすい人気の業種でもあります。

かつて飲食店は居抜き物件で売却するケースが目立ちましたが、今は会社ごと売ろうとする動きが活発です。これは、飲食店が新規顧客よりも既存顧客を重視し、安定的に経営する方向へと変わったためです。特に新型コロナウイルス感染拡大以降、その方向性は強まりました。

会社の売上規模は3,000万円~1億円以下が35.1%で圧倒的です。

なお、中小企業のM&Aにおいては、買収価格の相場は

「買収価格の相場」=「時価純資産」+「営業利益」×「2~5年」

と言われています。

時価純資産が1,000万円、営業利益1,000万円の会社があったとすると、4,000万円(1,000万円+1,000万円×3)程度が相場となります。


案件探しから成約までの流れ

成約までの流れは概ね以下のようになります。

・条件の洗い出し(準備)
・相談先の選択(プラットフォーム、仲介会社など)
・交渉相手の選定
・ノンネームシートの確認
・秘密保持契約の締結
・詳細情報の確認
・トップ面談
・基本合意書の締結
・デューデリジェンス
・契約締結
・クロージング

ノンネームシートとは、仲介会社などのアドバイザーが提供する資料です。売上高や従業員数、事業内容などが記載されています。この段階では、会社名などの詳細情報は提供されません。ノンネームシートで興味を持った会社にアプローチします。

デューデリジェンスとは、財務や法務、労務などに問題がないかチェックすることです。労働基準法に違反した働き方をしている、正社員ではなく業務委託で契約している、賞与引当金が計上されていないなど、経営リスクを抱えていないかをチェックします。

業務委託契約だった場合、M&A後に社員として契約すれば社会保障などの支払いが発生します。これは典型的な簿外債務です。M&Aで社長が変わった後もその従業員が業務委託契約で残ってくれるとは限りません。リスクを洗い出し、買収価格に反映させる手続きがデューデリジェンスです。この工程は極めて重要です。

クロージングは譲渡金の支払いをします。この時点で株式が移転し、M&Aが成立します。


M&Aで注意すべきポイント

個人でM&Aを成立させるには、どのようなことに気を配れば良いのでしょうか。

当事者同士の信頼関係が最も重要

M&Aは買収額だけを軸として交渉を進めるように思われがちですが、実は経営者同士の信頼関係がカギを握っています。M&Aは必ずトップ面談が用意されています。このときの印象で会社を譲るかどうかを判断する人がいるほどです。

会社を任せられそうか。従業員や顧客、取引先を大切にしてくれるか。会社の成長を第一に考えてくれるか。買い手側にそうした気概や思いがあるかどうかを、売り手側は見極めようとするのです。

連絡は小まめにとる、要求された書類は迅速に用意する、対等な態度で相手と話をする。そのようなビジネスマンとして当たり前のことをこなすのも重要です。

値切るのではなく交渉する

M&Aは買い手は安く買いたい、売り手は高く売りたいという相反する思惑が交錯しています。そのため、価格交渉はやや難航するのが普通です。特に理由もなく値切ろうとすることは控えてください。

家電や車などと違い、M&Aは基準となる価格がありません。相手が提示した金額に対して、高いと思うのであれば、その理由を明確に伝える必要があります。例えば、買収後に新たなシステムを導入しようと考えているとしましょう。その際はソフトウェアはゼロ円評価にできる可能性があります。

ただし、システムの入れ替えは買い手側の都合でもあるため、交渉が成立しないこともあります。

膨大な資料を目にすることを肝に銘じる

M&Aは想像している以上に多くの資料に目を通します。

通常はチームで進めるため、財務や労務、法務などの各担当者が資料を確認します。個人のM&Aはそれを一人で受け止める必要があります。

デューデリジェンスは最終的な価格交渉の材料となるため、資料を精読しなければなりません。しかも、交渉を滞らせないために、素早く読み解く必要があります。場合によっては、外部の人に応援を要請するのも手段の一つです。

最低限の財務に対する知識を持つ

M&Aは財務の知識が最重要です。契約が完了したら負債を含めた会社の資産をすべて引き継ぐことになります。例えば、マッチングサイトで個人間M&Aを行ったとします。交渉や契約をすべて終え、株式が移転した後に1億円の簿外債務が発覚したら、それは買い手が支払い責任を負うことになります。

仲介会社などを通さず、個人間で売買する際は財務内容に十分な気配りをしてください。


M&Aで新たな事業にチャレンジできる

M&Aは事業を手っ取り早く手にする方法です。時間を買うと表現される通り、ゼロから立ち上げるよりも効率的です。しかし、手続きや売買の方法を知り、相場をある程度把握していなければ、スムーズに進みません。結果として大損することもあります。

しかし、業績の良い会社を手にすれば、キャッシュフローが潤沢になることもあります。M&Aは株式投資の一種。上手く活用すれば高い投資効果が得られます。M&Aは経営に関与することもでき、投資とビジネスの面白さを味わうことができます。新型コロナウイルス感染拡大で商環境が激変し、M&A案件は増えていると言われています。手軽な案件で株式を取得し、新たなビジネスを展開する絶好の機会が訪れています。

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