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デリバティブ取引とは|現物取引にはない特徴とメリット・デメリットを解説

Aventure編集部

デリバティブ取引は金融派生商品の1つで、株式や債券、通貨などに投資をする方法です。レバレッジ取引が可能なことや、現物取引のリスクヘッジもできることから注目を集めていますが、損失が大きくなる可能性があるなど独特の注意点もあります。

本記事では初めてデリバティブ取引を調べる人に向けて、デリバティブ取引の基本的な特徴やメリット・デメリットを解説します。デリバティブ取引に興味をお持ちの方はぜひ参考にして下さい。


デリバティブとは?基本情報を解説

デリバティブ(derivative)は「派生的」や「派生する」の意味を持つ英単語で、金融サービスのデリバティブは日本語で「金融派生商品」と訳されます。

金融商品には「株式」「債券」「外国為替」などがあり、デリバティブは現物取引よりもリスクを覚悟で高い収益性を追求する手法として利用できます。

債券価格に関連した「債券デリバティブ」、金利水準に関係する「金利デリバティブ」などオーソドックスな金融デリバティブだけではありません。気温や降雨量など契約時に取り決めた気象条件が満たされると補償金が支払われる「天候デリバティブ」といったユニークなものまで、その対象はさまざまです。

デリバティブ取引の起源

デリバティブ取引は最新の金融商品というイメージですが、実は日本の江戸時代やヨーロッパの古代ギリシャ時代に起源があるとされています。

古代ギリシャの哲学者ターレスは天文学の知識から翌年のオリーブが豊作と見抜き、オリーブの絞り機を借りる権利を事前に買い取りました。

翌年に本当に豊作になってオリーブ絞り機の需要が増大し、借入料が高くなりました。事前に安く借りていたターレスは自分が仕入れた値段より高く貸し出すことで利益を得ていたそうです。オリーブを巡る権利の売買が、現代のオプション取引と同様の仕組みであることが分かります。

日本では江戸時代に米商人が収穫時期の値上がり・値下がりを見越して、収穫前のうちから買付けや売付けが行われていました。これらの売買が、日本の「先物取引」の原型です。

1730年8月13日には、8代将軍・徳川吉宗により「堂島米会所」が公認されました。現代では”世界で最初に組織化されたデリバティブ取引所”と認知されています。

デリバティブ取引の種類

デリバティブでは「収益追求」「リスク管理」などを目的に、大きく分けて以下の3つの取引に分かれています。

〇オプション取引
〇先物取引
〇スワップ取引

オプション取引

オプション取引は、権利を売買する取引のことです。「あらかじめ決められた期日に」「特定の商品(原資産)を」現時点で取り決めた価格で売買する「権利」を取引します。

「売る」権利が「プットオプション」、「買う」権利が「コールオプション」です。買い手は権利を得る代わりに、売り手にプレミアムと呼ばれるオプション料を支払い、売り手はプレミアムを受け取ります。

買い手は自分の有利なときにだけ権利を行使でき、自分の予想と反対に価格が動いてしまった場合には権利を放棄することもできます。その際の損失は売り手に支払ったプレミアムに限定されるのが特徴です。

一方、売り手側は権利を放棄することができません。

先物取引

先物取引は将来の売買を事前に約束をする取引のことです。売買の価格や数量だけを約束し、将来的に約束の日が来た時点で売買を行います。

期日が来たときに市場価格が上がっていても市場価格よりも安い金額で取引でき、反対に市場価格が下がっている時は市場価格よりも高く買うことになります。市場価格より高値で買うと損をしているようにも見えますが、事前に先物取引で決めた価格で計算しているため、利益の想定は当初と変わりません。

前もって価格を決めておくことで、価格変動リスクを抑えるというメリットがあるのです。

買建価格(売建価格)と転売価格(買戻価格)の差額で決済を行うため、買いからでも売りからでも取引を開始できます。相場の下降局面でも利益を狙えるのは現物取引にはないメリットです。

スワップ取引

スワップは「交換する」を意味する単語です。デリバティブにおけるスワップ取引は等価と考えられる2つのキャッシュフローを、当事者間で合意のうえで支払い・受け取りを行う取引のことです。

将来にわたって発生する利息には、大きく分けて以下の2つに分かれています。

〇同じ通貨同士で利息を交換するスワップ:金利スワップなど
〇異なる通貨で利息を交換するスワップ:通貨スワップなど

金利スワップは、同じ通貨で異なるタイプの金利を交換します。変動金利と固定金利を交換するのがもっとも典型的なスワップです。

通貨スワップはドル金利を受け取って円金利を支払うといった具合に、異なる通貨間で将来の金利と元本を交換するスワップのことです。たとえばドルでの支払いのためドル建て社債を発行した際、通貨スワップで円に換えれば利払いや元本償還が円になるため、将来の支払いを円貨で確定させられます。

金利スワップと違って元本の交換が発生し、金利計算の際2つの通貨ごとに元本が使われるのが特徴です。

元本の交換をせず、金利部分だけを交換する通貨スワップは「クーポンスワップ」と呼ばれます。


デリバティブ取引のメリット・デメリット

デリバティブ取引は複雑な仕組みのため、敬遠してしまう人もいるかもしれません。
もちろん、損失が大きくなるといったデメリットもありますが、それを補って余りあるメリットを享受できるのも事実です。

ここではデリバティブ取引のメリット・デメリットをそれぞれ紹介していきます。

デリバティブ取引のメリット

デリバティブ取引のメリットには、以下の3つがあります。

〇リスクヘッジ手段に使える
〇夜間取引が可能
〇少額取引が可能

リスクヘッジ手段に使える

デリバティブ取引のなかでも「先物取引」は、リスクヘッジ手段として有効です。先物取引は買い建てからでも売り建てからでも取引を開始できるため、現物取引と反対の取引をすることでリスクヘッジになります。

有名な商品としては、日経平均株価に連動する「日経225ミニ」という取引があります。

株式を保有して相場が下落すると損をするリスクがありますが、日経225ミニを売り建てれば相場が下落した時に利益が入ります。
現物の株式で損失が出てしまったとしても、先物取引で得た利益と相殺できるのです。

夜間取引が可能

デリバティブ取引は現物取引できない夜間でも取引できるメリットがあります。
現物株式とデリバティブ取引の取引時間を比較すると以下のとおりです。

 

取引時間

現物株式

9:00~11:30と12:30~15:00

デリバティブ取引

日中立会:8:45~15:15

夜間立会:16:30~翌日5:30

※取引内容によって前後する

平日の夕方から早朝にかけて取引できるため、平日の日中は仕事や家事で現物取引が難しい人でもリアルタイムで取引に参加できるでしょう。

また、日本時間の夜に取引が行われる米国株市場の急落の際も、デリバティブ取引を活用すればリスクヘッジになります。

米国株が急落して翌朝の日本株に影響しそうな場合でも、先物取引を使えば、海外市場の動きを見て日経225ミニなどを売り建てて、リスクヘッジが可能です。

少額取引が可能

デリバティブ取引は元金の全てを支払う必要はないのも魅力です。

数万円からの証拠金を担保として差し入れる差金決済で決済ができます。スワップ取引に至っては、金利だけの支払いも可能です。

レバレッジを利かせれば数十倍の金額を取引でき、手持ち資金以上に大きな取引が行えることで、少額の資金で大きな金額を動かすこともできます。

たとえば10万円の証拠金に10倍のレバレッジを利かせて100万円の取引をしたとしましょう。仮に20%の利益が出たとすると、10万円の元手で20万円の利益を得られるのです。

「日経225ミニ」であれば、2022年5月19日現在150,000円の証拠金で日経平均株価指数×100倍の取引ができます。日経平均株価が26,900円であれば、269万円が取引できる計算です。

証拠金を取引価額で割ると、約18分の1(=15万円÷269万円)となります。日経225ミニは証拠金の18倍の資金を動かすことができるわけです。

デリバティブ取引のデメリット

デリバティブ取引にはメリットだけでなく、以下のようなデメリットもあります。

〇証拠金以上の損失が出る場合がある
〇取引の高度化が進んでいる

証拠金以上の損失が出る場合がある

証拠金以上の損失を抱える可能性があるのが、デリバティブ取引のデメリットです。デリバティブ取引では損失の金額に関係なく決済を行う必要があります。

証拠金の数倍から十数倍の取引ができる一方、想定と反対の値動きをすると損失額も大きくなってしまいます。

ポジションによっては株価が上昇した際に損失が青天井に大きくなってしまうので、許容範囲を超えるリスクを取らないように注意することが重要です。

取引の高度化が進んでいる

デリバティブ取引は将来の売買の権利を対象に取引できるなど、現物取引と比較してしくみが複雑です。通常の口座以外にデリバティブ取引用の口座を開く必要もあり、一定以上の投資経験と知識が求められます。

今回紹介したデリバティブ取引以外に、より複雑な商品も多数存在します。商品の仕組みやメリット・デメリット、どのように利益・損失が出るのかを理解しておく必要があります。


デリバティブ取引の始め方

実際にデリバティブ取引を始めるためには「口座を開設する」→「入金」「取引」という流れで手続きが必要です。

ここではデリバティブ取引の始め方を解説します。

〇デリバティブ取引用の口座を開設する
〇総合証券口座からデリバティブ取引口座に入金する
〇取引開始

現物投資を行うには証券口座を開設しますが、それ以外に「デリバティブ取引口座」の開設が必要です。

開設にあたっては職業や投資に関する経験や取引ルールについての確認を求められます。証券口座開設後は同意書の確認が必要になるほか、WEB審査や最終審査が必要になる場合もあります。取引所ごとに流れは異なるため、事前に確認しておきましょう。

デリバティブ取引口座を開設したあとは証拠金となる資金を入金します。最低必要証拠金額は取引する商品により異なります。

証拠金の入金が完了すればデリバティブ取引を始められますが、入金が反映されるまでに時間がかかる場合もあります。すぐに取引を始めたい場合、時間がかかることも想定して事前に入金までのプロセス終わらせておきましょう。


デリバティブ取引は現物取引のヘッジとして利用できる

本記事ではデリバティブ取引の基本的な特徴やメリット・デメリットを解説しました。

デリバティブ取引は仕組みが複雑で初心者には理解が難しい面もありますが、現物が取引できない時間帯でも売買できる方法として、上級者を目指すにあたって理解しておきたい取引です。下落相場でも利益を狙えるメリットを活用すれば、取引の幅が大きく広がります。

「リスクヘッジとして利用する」「レバレッジを活用して効率良く資産形成を目指す」など、目的を明確にして適したデリバティブ取引を選びましょう。

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