ケーブルトレーニングはメリットだらけ!自宅でできるメニューを紹
Aventure編集部
トレーニングマシンの中でも、メジャーな存在である「ケーブルマシン」。多くのジムに設置されているため、目にしたことがある人も多いでしょう。
ケーブルマシンを使ったトレーニングは上級者向けだと思われがちですが、使い方さえ覚えてしまえばダンベルやバーベルを使ったフリーウェイトトレーニングよりも安全で効果的です。
本記事では、ケーブルマシンのメリットと、ケーブルマシンを使ったトレーニングメニュー、ケーブルの代わりにチューブを使って自宅でできるトレーニングを紹介します。
「ケーブルマシンを使ってトレーニングをしてみたい」「ケーブルマシンと同じ効果を得られる自宅トレーニングを知りたい」という人はぜひチェックしてみてください。
ケーブルマシンでトレーニングをするメリット
このパートでは、ケーブルマシンで筋トレをするメリットについて解説します。ケーブルマシンを使うかどうか迷っている方はぜひ参考にしてください。
メリット①:重量調整が簡単
ケーブルマシンは重量の調節が簡単です。バーベルやダンベルの場合、重量を変えたい場合はプレートを外したり付け替えたりする必要があり、意外に手間がかかるものです。
しかしケーブルマシンの場合は、ウェイトを調整するときは持ち上げたい重さを示す場所にピンを刺すだけ。時間がかからず手間もなく、しかも安全にウェイト調整ができます。
メリット②:様々なトレーニングに使える
ケーブルマシンは一台あるだけで、様々なトレーニングメニューに対応できます。マシンにはケーブルを引くプーリー(滑車)がついており、このプーリーの位置を調節することによって、使い方のバリエーションがぐっと増えます。
また、同じ種目でもプーリーの位置によって刺激の入る場所が変わりますので、細かい部位ごとに分けて鍛えることが可能です。
メリット③:怪我のリスクが少ない
実はケーブルマシンは怪我のリスクが少ないトレーニング器具です。ダンベルやバーベルは重量による負荷が直接関節や腱などにもかかりますが、ケーブルマシンはプーリーを通して負荷が伝わるため、同じ重量を扱う場合でも体を傷めにくいという特徴があります。
また、ケーブルマシンはウェイトそのものが離れた場所にあるため、誤って体の上に器具を落として怪我をする恐れもありません。
メリット④:動きの自由度が高い
ケーブルマシンは他のトレーニングマシンに比べて動きの自由度が高く、使い方次第で様々な種目に挑戦できます。実は多くのマシンは軌道が固定されており、決まった方向にしか動かせなかったり、姿勢や腕の動きが制限されていたりします。
一方、ケーブルマシンは腕を好きな方向や場所へ向かってケーブルを引いて動かせますので、マシンとフリーウェイト、両方の良い所を併せた質の良いトレーニングが可能です。
メリット⑤狙った部位へ負荷をかけやすい
ケーブルマシンの最大のメリットは「対象部位への負荷が抜けにくい」ということです。ダンベルやバーベルなどの器具は、重力のかかる方向にしか負荷をかけることができません。角度や可動域がズレてしまうと負荷が抜けて筋トレ効果が弱まります。
それに比べてケーブルマシンはケーブルの先にウェイトがついているため、上下左右どこでも重力の方向に関係なく、刺激を与えたい方向へ負荷をかけ続けられます。また、動作の初めから終わりまでずっと負荷がかかり続けるため、最後まで筋肉を追い込みやすいというメリットも。
ケーブルマシンを使ったトレーニングメニュー
このパートでは、ケーブルマシンを使ったトレーニングメニューを紹介します。やり方やコツに加えて、効果のある部位も併せて紹介しています。ジムや自宅のマシンで是非トライしてみてください。
ケーブルフライ
ケーブルフライは大胸筋に効くトレーニングです。ケーブルを内側に巻き込むように引いて鍛えます。ケーブルをどの位置で引くかによって、以下のように効果のある部位は変わります。
・高い位置から斜め下に引く→大胸筋下部
・中間の位置から前方へ引く→大胸筋中部
・低い位置から斜め上方向へ引く→大胸筋上部
<やり方>
1.肘を伸ばして肩甲骨を寄せ、腕を開いた状態でアタッチメントを握ります
2.肘をピンと伸ばしたまま、両手を合わせるように腕を閉じていきます
3.筋肉のストレッチを意識しつつ、元の軌道で最初の位置へ戻ります
<コツ・注意点>
・苦しくなっても顎を引いた体勢をキープする
・腕を閉じた後、斜め下(または前方/斜め上)へもう一押しする
・動作中は大胸筋の伸縮を意識する
<セット数>
目安は10回×3セット
ケーブルローイング
ケーブルローイングは広背筋・僧帽筋に効くトレーニングです。マシンに座り、お腹に向かってケーブルを引いて鍛えます。背中全体を鍛えたいという人におすすめです。
<やり方>
1.シートに深く座り、アタッチメントを握ります
2.背筋を伸ばし、肘を曲げてアタッチメントをお腹に引き寄せます
3.肩甲骨を寄せて胸を張り、背筋を収縮させます
4.背筋のストレッチを意識しつつ、ゆっくり元の体勢に戻ります
<コツ・注意点>
・背中は丸めず、真っすぐを保つ
・腕ではなく肩甲骨を寄せて背筋で引く
・上半身は前傾してもいいが、最大でも45度まで(負荷が逃げるため)
・背筋はできるだけ収縮させて最大限に負荷をかける
<セット数>
目安は10回×3セット
ケーブルフェイスプル
ケーブルフェイスプルは三角筋中部・後部に効くトレーニングです。二股になったロープを顔のそばに引いて鍛えます。他のトレーニングよりも三角筋単独に効かせやすいため、集中的に鍛えたい人におすすめです。
<やり方>
1.ケーブルを肩と同じ高さに設定します
2.足を肩幅ほどに開き、親指を下にしてアタッチメントを握ります
3.肘を肩よりも高く上げたまま、拳が顔の横に来るまで引きます
4.元の軌道をなぞり、ゆっくりと最初の位置へ戻ります
<コツ・注意点>
・動作中は肘で大きな円を描くイメージで行う
・肩甲骨は動かさず、三角筋だけで引く
・体が傾かないよう、背筋はまっすぐのままキープする
<セット数>
目安は10回×3セット
ケーブルアームカール
ケーブルアームカールは上腕二頭筋に効くトレーニングです。肘を曲げケーブルを引いて鍛えます。腕へ常に負荷がかかり続けるため、ダンベルやバーベルとは一味違う刺激を与えられます。
<やり方>
1.背筋を伸ばし少し足を開いて、ケーブルマシンの正面に立ちます
2.手幅は肩幅と同じくらいに取り、親指を上に向けてアタッチメントを握ります
3.肘の位置を固定したまま、肘を曲げてケーブルを引きます
4.しっかりと上げきったら、ゆっくりと肘を伸ばしケーブルを下げていきます
<コツ・注意点>
・体をやや後ろに傾けた姿勢で行う
・肘を曲げるとき、手首は返さない(怪我の恐れがあるため)
・引き上げるときは素早く、下ろすときはゆっくりを意識する
・反動は使わず、腕だけで引き上げる
<セット数>
目安は10回×3セット
ケーブルマシンを使わずにできるトレーニング
ここまではケーブルマシンを使ったトレーニングを紹介してきました。しかし、ジムに行く時間がなかったり、家にケーブルマシンを導入できないという人もいるでしょう。このパートでは、トレーニングチューブを使ってケーブルマシンと同じ効果を得られるトレーニングを紹介します。
※トレーニングチューブとはベルト状に伸びたゴムのトレーニング器具のことです。
チューブチェストフライ
ケーブルフライと同じく、大胸筋に効くメニューです。腕を引く方向や深さによって以下のように負荷のかかる部位を変えられます。
・斜め下方向に腕を閉じる→大胸筋下部
・体の真ん中で両手をクロスさせるように閉じる→大胸筋中部
・斜め上方向に腕を閉じる→大胸筋上部
※ドアノブや家具の足など、安定感する場所にトレーニングチューブを掛けて固定した状態で始めます。
<やり方>
1.背後からトレーニングチューブの張力がかかる状態でグリップ(またはチューブの端)を握ります
2.肘は伸ばしたまま、肩甲骨を寄せて腕を閉じていきます
3.顎を引き、しっかり腕を閉じたら大胸筋の収縮を感じながらゆっくり元の体勢に戻ります
<コツ・注意点>
・動作は肩甲骨を寄せて行う
・腕を閉じた後、斜め下(または前方/斜め上)へもう一押しする
・元の体勢に戻るときも大胸筋への負荷を意識する
<セット数>
目安は10回×3セット
シーテッドチューブローイング
ケーブルローイングと同じく、広背筋に効くメニューです。膝を伸ばして行うと高負荷に、膝をやや曲げて行うと低負荷のトレーニングになります。適度な負荷に調整して取り組みましょう。
<やり方>
1.足を伸ばして床に座り、背筋を伸ばします
2.両足にトレーニングチューブを引っ掛け、両手でその端を持ってチューブを張ります
3.脇を締め、肘を曲げてチューブを引きます
4.腰骨辺りまで手を引いたら、チューブの負荷を感じながら元の位置に戻ります
<コツ・注意点>
・肘を曲げるときは肩甲骨を寄せる
・肩をすくめない
・肘で引く意識を持つ
・背筋は伸ばした状態を保つ
<セット数>
目安は10回×3セット
チューブサイドレイズ
チューブサイドレイズは三角筋中部に効くトレーニングです。広背筋や僧帽筋に負荷が逃げてしまわないよう、フォームやコツをしっかり押さえて取り組んでください。
<やり方>
1.トレーニングチューブの両端を持って足で踏み、下から張力がかかるようにセットします
2.肘を真っすぐ伸ばしたまま肩と水平になるまで腕を上げます
3腕を上げきったら、張力を保ったまま負荷が抜けないところまで下ろします
<コツ・注意点>
・背中を反らしたり、肩甲骨を寄せない(負荷が背筋に逃げるため)
・反動を使わない
・肩を下ろす時も負荷がかかるようにチューブを持つ
<セット数>
目安は10回×3セット
チューブアームカール
チューブアームカールは上腕二頭筋に効くトレーニングです。肘を曲げ伸ばしするだけのシンプルなトレーニングですが、グリップを縦に持ったり逆手に持ったりすることで、刺激の入る部位を変えられます。
<やり方>
1.トレーニングチューブの両端を持って足で踏み、下から張力がかかるようにセットします
2.肘の位置は固定し、肘から先だけを曲げてチューブを上へ引きます
3.腕を上げきったら、チューブの負荷を感じながら手を元の位置に戻します
<コツ・注意点>
・肘の位置は体の横に固定し、動かさない
・腕を上げるときは上半身を反らせたり、反動を使ったりしない
・腕を上げるときも下ろす時もチューブの負荷を意識する
<セット数>
目安は10回×3セット